大型車免許 取得の道のり その2


【2段階:所内コース、路上教習編】

2003年12月28日〜2004年1月31日(大型観察、大型路上:10時限分)
今日から仮免を持ち歩いての教習。かと言いきや、普通車免許を取った14年前とは違い、所内コースと路上の混合の2段階。

そう、1段階ではやっていなかった切り返し、縦列駐車などの後進ネタが加わる。

大型車の場合、乗用車とは違い直進で発生する内輪差に加え、後退時に発生する外輪差。
後退する際、後輪タイヤの外側を前輪タイヤが通るのだが、車長の長い大型車は乗用車に比べ前輪がかなり外側を通り、
切り返し時に、曲がってバックしているはずが反対側前方は一向に障害物から離れようとしない。
バックで曲がる反対側のミラーはほとんど平行移動しているだけなのだ。
これで何度障害物にミラーを当てそうになることだか・・・。
やっかいなのが右折後進時は助手席側ミラーに注意せねばならないのだが、
助手席側ミラーは運転席側ミラーに比べ斜め前方に飛び出ていて、しかも遠くにあるため、感覚がつかみずらい。
この遠いミラーと障害物との距離感が判断できるのが、深視力と密接な関係となってくる。
もちろん、荷台が平台の場合、車体後方と障害物との距離感も深視力に影響してくる。


縦列駐車はほとんど乗用車と同じ。ただし左後方の目視は困難なため、ほとんどミラーで確認しながらの移動となる。
運転席側後輪タイヤが道路より内側に入ったときにハンドルを切るが、そこばかり気にしながらハンドルを切ると
お約束の助手席側ミラーの出っ張りがポイントとなり、ミラー接触もしないように確認しながらのバックとなる。
しかしそれは乗用車でも同じく左前方側がポイントとなる。

一通りの所内教習を終えると、いよいよ路上へ。
今度は所内ルールでは通用せず、容赦なく他車が向かってくる、人も歩いている、自転車も2輪もいる。
ただ大型車だと気持ち的に余裕が産まれる。何故だろう・・・と考えるべく気づくと、前方視界がかなりいい。
前方を走る乗用車は天井を見ながら走るようになり、直進道路の場合はかなり遠いところにある障害物、信号までもが
確認することができる。
また不思議と乗用車の挙動の予測が非常に容易。
前方の車はそろそろ前に入ってくるだろう、ブレーキをかけるだろう、等々予測できてしまう。

しかし図体の大きい大型車の場合、後方を走る車にとっては前方の大型車でほとんど見えないため、
早めのブレーキ、早めのウィンカーが必須となる。特に車線変更時のウィンカーは反対車線に他車がいる場合、
早めのウィンカー操作がないと、大型車が寄ってくることすら分からないわけですから、おそらく一瞬でもパニックになることだろう。

そして障害物(駐車車両等)があった場合、普通車感覚で通り抜けようとすると確実にセンターラインをはみ出してしまうため、
対向車の有無と対向車との距離とスピードで通過するか、停止するかを一瞬で判断できなければならない。
その判断が意外に難しい。

基本はキープレフトだが歩行者がいる場合はキープレフトに限らない。
助手席側ミラーで歩行者と接触する可能性があるからだ。しかも自転車の場合は、自転車に乗っている人の頭の位置が高くなるため、
さらに接触する可能性は高くなる。

大型車の場合は外から見ると天井に3つの表示灯がある。これは速度表示灯で、0〜40kが1つ、40〜60kが2つ、60k〜120kが3つ点灯する
表示灯で、遠方からでもその車両がどのくらいのスピードで走っているか確認できるためにある。
例えば制限速度50kの道路で、 速度表示灯が3つ光々と付いていると10kのスピードオーバーとなる。
速度表示灯には限らないが、制限速度は原則的に絶対である。
決して飾りでない表示灯である。

そして一般道路によくある駐車車両。いわゆる障害物回避であるが、一般車に比べて車幅が広い大型車の場合、普通に考えると車幅が広い分、
対向車とのすれ違いができるかできないかを瞬時に判断しなければならないが、車幅のみならず車長が長い分、大きくセンターラインをオーバーしてしまう。
これは内輪差の影響で障害物を避けるまでは対向車線へはみ出続けるため、車幅だけの感覚では障害物回避は危険である。
ましてや対向車がこちらの大型車に気づいて避けてくれるだろうと思うととんでもないことになってしまう。
障害物回避時は、車幅のみならず、車長から起きる内輪差も合わせて判断すべし。

 

2004年2月1日(大型観察、大型危険予知:2時限分連続)
今日は
強制2時限連続教習項目。初めは何がなにやら分からなかったが、今までにないスタイルで教習を進めるメニューでありました。
前半の観察では、いつもの路上で今まで生徒が教習運転するところを逆に教官が運転し、
路上で起こりえる危険な状況判断、あらゆる状況下での判断の仕方をその場で教官と言い合いながら
教習を進めていく。
しかも今までに走ったことの無いコースで、妙に狭いところでも大型車が走れるところをグイグイ走っていく。
それにしてもプロが走らせる運転は全然違う。まずブレーキング。乗用車のようになめらかに止まるし、アクセルワークも
微妙なコントロールで走りもなめらか。(こう走らせたい〜)
その辺もバッチリ頂きました。クラッチ操作はあまりせず、微妙なアクセル操作で走行。ブレーキングも背の高さを利用して前方の状況判断で
車両が止まるであろう速度までエンジンブレーキで減速し、ブレーキ操作もほとんど厚紙一枚の厚さでコントロールする。
後半の危険予知は名にあてはまるかが微妙ですが、前半走ったコースを自分が転がす番。
うげーっ、あそこを走るの?と焦る中、自分が走らせると見た目以上には難しくなかったです。
もちろん前半に頂いたなめらかで自然な走り方、うん、うん、なるほど、できますね。
前半に走ったコース+αでしたが、余談話ありーの、所々では運転技術の習得でしたが、それ以外は気分はドライブ。
と、本日の教習は終了(まる)


2004年2月8日(大型路上、大型路上見きわめ:2時限分連続)
今日は
最後の教習日となるのか?路上、路上兼卒検見きわめの連続教習日。前半の教習は路上で教官は教習コースを
標識の「××方面へ」とかしか言わない。後は自分で身につけた技能で車を運ぶ練習。これまでは
ある程度は「この場合は・・・」と言うのがあったが、今回は一切なし。ただ走り慣れているはずのコースだが
やはりコツも自分流になりがちであったが、いつものようにおおらかな気持ちで車を走らせると自然に手足が動いているのが分かる。
う〜ん、でもこれで自己満足とか自信過剰になるとアホドライバーになってしまいそうだ・・・と考えてしまった、と行っているうちに
前半の教習は終了。
次の見きわめでは、教習時間の半分が路上、そして残りが所内コースのメニューになる。
路上は何故か今まで走ったことのない逆回りコースで違和感もあったが、前半教習と同じく問題なく走り抜ける。
後半の所内では仮免検定前と同様に卒検前の仕上げで、 坂道発進、クランク、S字、縦列駐車、信号無しの右左折。
今までやってきたことがちゃんとできるか、の確認みたいなもので特には問題なし。
あっさり見きわめ卒検へとコマを進めることができました。

2004年2月11日(卒業検定)
今日は
卒業検定日。1段階から2段階路上で教習した項目について最終の検定となる。
2段階で路上には出たものの、卒業検定では所内コースでの検定。路上はない。
そして当日は仮免とは違い今回は一番手からのスタート。超緊張である。
乗り込む前に修了検定時の鬼教官のセリフがよぎり、深呼吸、いざ乗車。
2月ともなると学生さん等の教習が鬼のように行われていて、コース内も何故か混雑気味。
その中での検定は非常に長く感じるものでした。直線ストレートでは40kの速度規定があるが、前方で渋滞する教習車で
ストレート手前で暫く待つ羽目になったり、切り返し地点から信号通りに出るにも目の前で教習車が説明を受けているらしく、
それが終わるのも待つ羽目に。ほとんど3速までしか入れることのないスピードでゆったりと検定が進んでいく。
このゆったりとした検定だと助手席の検定員の手の動きまでもが分かるのだが、検定中はなぜかほとんど手が動いていない。
「結構いけてる?」と思いつつ、車線変更ポイントで検定員のペンを持つ手がザーッと動いた!。
「うっ!何かやってしまったか?」分からぬまま検定は終盤を迎え、最後の一旦停止地点からT字路を右折して出発地点へ戻る。
そして2番手の人と交代。
2番手の検定車も暫くは見ていたが、あまりに教習車の混雑振りでやはりゆったりとした検定となってしまい、
寒さのあまり途中で教室に戻ってしまった。
そして長く待ったであろう、合否の判定発表。
そして結果は「めでたく合格」。
そう、1段階からみると最短時限数で終わってしまったのである。
検定は100点満点からの減点方式で80点以上が合格であるが、点数は95点。今回は点数を教えてくれた。
車線変更時の目視が曖昧ということで5点減点されてしまったが、それ以外はほぼ良好との結果と言うことになりました。
強いて言えば、道なり右折時に後輪がセンターラインぎりぎりに通り、かなり危うかったらしい。
その時は検定中も「やばっ!」とも思ったが、その際はハンドル切るのを止めてそのまま車両を前へ進めたため、
センターラインぎりぎりで収まった記憶がある。
ちなみにセンターラインオーバーは減点がおそらく20点以上で即検定中止になるらしい。
今思うと今回の検定はリラックスしすぎてサーカスの綱渡りが多々あったのね〜。

と言うことで卒業証書を頂き、あとは試験場で新しい免許を交付をしに行けば終わりとなりました。

し・か・し・だ・な、これで終わりとはならないのでありました。
そう、この感覚を忘れないうちにと早速次へのステップへと続くのでありました。