
でもって本題、「大和」が9門の主砲を一斉に射撃した場合の
横傾斜の計算、です。
射撃方向はめんどくさいので真横水平とします。

データの方は、手元にある「昭和造船史 第1巻」「軍艦基本計画資料」
「日本海軍全艦艇史 資料篇」から引いて
来ることにしましょうか。


Δ = 68200(t)


T = 15.2(sec)


g = 9.807(m/sec
2)


GM = 2.489(m)


v = 780(m/sec)
あたりは問題ないでしょう。

wは、弾丸重量が1460(kg)、装薬重量が360(kg)で、
これが9発分ということで、


w = 9×(1460+360) = 16380(kg)
としました。

hですが、水線から砲口までの高さを図面から定規で測って縮尺をかけ、
3つの砲塔の値を平均したものに
吃水の半分(10.4mの半分で5.2m)
を足しまして、


h = 18.467(m)
としてます。

例によってかなりいい加減な数値が混じってる気もしますが、
これらの値を式に叩っ込みます。
θ = |
16380・780・18.467
68200×1000・15.2・9.807・15.2 |
×180 |
= 1.678(度) |


1.7度ですか。
思ったほど無茶苦茶に傾くわけじゃないですね。

「主砲のバカヤロー」は、
最上甲板の上だけで済みそうです。
追記:

「大和」は、9門の主砲を同時に
撃つようにはできてなかったと聞いています。

いわゆる発砲遅延装置を用いてごく僅かの間隔をおいて射撃するなら、
上記の計算で良いと思います。交互射撃を行うならまた話は別なんですが、
まぁそれはそれで。