タイトル

 遅くなりましたが、新年おめでとうございます。
 本年もよろしくお願いします。


 今年の元旦は、東京も雪がちらつき、寒かったですね。大雪に見舞われたところもたくさんありました。山の遭難も相次ぎました。
 皆さんの周辺はだいじょうぶでしたか?
 私はひたすら家にこもり、年賀状書きにいそしんでいました。それでも、例年のごとく、家族が集まっておせちをいただきました。

 今年は生後10ヶ月から81歳まで18人集まりました。数十年ぶりに「百人一首」をしたりして。
 家族が健康に、仲よく集まれることに感謝しての年始めでした。


 りんごの木の保育は8日から始まりました。
 子どものテンションが高い高い! あそびに飢えていたようで、忙しそうです。「おめでとうございます」なんて、子ども同士で挨拶している姿も見受けました。

 かつての子どもたちより、礼儀正しくなったというか、おとなのやり方を身につけている気がしました。もちろん、少数派ではありますが。


 翌日。

 公園で遊んでいると、隣の保育園の園庭の真ん中にブルーシートが敷かれています。

 何か始まるのでしょうか。子どもたちと柵にしがみつくようにして見ていたら、

「いまから、獅子舞を見るのよ。入っていらっしゃい」と先生に声をかけていただきました。

 こんな機会はめったにありません。私は大喜び。子どもたちは「ししまいって?」と、困り顔。

「いいから、行こう行こう」と、部屋であそんでいる子にも連絡して、4、5歳児全員でお邪魔してしまいました。
 8人くらいの男性陣です。二頭の獅子は、途中ひょっとことおかめに変身しました。その他にもお面をつけた人が二人、音楽に合わせて舞います。

 いったい何年ぶりでしょう。まさに、初めてのお正月気分。怖くて泣く子もいましたけどね。
 獅子舞が終わると、「5歳児さんだけで申し分けないのですけど、お点前をしますのでお入りください」と、園長先生がお誘いくださいました。
 「え?! うちの子どもたちはしたことがないですし、いいですよ」とお断りしました。

 茶道なんて縁がない子ども、どうなることやらヒヤヒヤでしたが、「だいじょうぶですよ」と言って下さったので、お邪魔することにしました。
 園舎の玄関に一列になって入っていきます。あら、ちゃんとしているじゃないの。

 後ろから「靴はそろえてね」と小声で言いました。あら、ちゃんとそろえて上がっていきます。

 びっくりです。

 だって、「靴はそろえて」といつも口うるさく言い続けてきた私ですが、やりません。

 やれないと思っていました。

 ここ数年は、ぐちゃぐちゃでいやなのは私なんだから、私がそろえましょうと決めて、そろえてきました。一年に2、3人の子はやがて、いっしょにそろえるようになってきましたが、あとの大半はやりません。
 いざとなるとできる? それとも、いちおうきれいにしてきたのを見ていたのが役立っている? わかりません。
 玄関前のフロアーで待ち時間がありました。ちゃんと静かに座っています。
 やがて、部屋に通されて、毛せんに坐りました。みんな正座をしています。

 羊の絵が入っているかわいい懐紙に、最中が配られました。

「ありがとうございます」と挨拶します。お抹茶が配られます。挨拶をしていただきます。
「このおかし、おいしい!」

「このかみもらっていっていいですか? ここに、ししまいもみたよってかいて、おかあさんにおてがみにしよう」なんて、気の利いたことを言ってくれます。

「あれはなんですか?」と柄杓を指さしたり、質問も次々と。
 無事に挨拶をして帰ってきました。なんとも行儀のいい子どもたちでした。
 いざとなれば、もう、わきまえていてできる? ちょっと、安心でした。
 知らないことに興味を持ち、聞いてみよう、やってみようとする子どもたちの姿がうれしかったです。
 保育園のおかげで、いい年始めの体験となりました。(1月12日 記)

 

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