関東の桜は3月末には咲いてしまいました。 長岡は初めてうかがいました。雪を残した山々が見え、広々とした気持ちよいところでした。 お魚がおいしいそうですが、今回は日帰りなので残念! 花火も有名ですが、これも残念! でも、保育士さんたちは聞き上手で、気持ちよく話させていただきました。
ところで、新学期が始まって、そろそろ落ち着いたでしょうか? りんごの木の3歳のさこちゃんが突然、大きな声で泣き始めました。家の隅々まで響くほどのすばらしい声です。 常々思うのですが、子どもってまだ声帯がきれいなのですよね。だから、身体とは比例しないすばらしい声で泣くのではないでしょうか。 なかなか泣き止みません。お母さんに会いたいと泣きます。 何があったかはさっぱりわかりませんでしたが、とりあえず保育者に抱かれていました。 しばらく泣いた後、保育者が気をそらせるような彼女が好きなお姫さまの衣装作りをして、どうにか泣き止んであそびにもどったようです。
「かえる、かえる。おうちにかえる」と泣きます。 お母さんはどうしてよいのか戸惑うばかり、お母さんこそ泣きたかったでしょう。 お母さんは泣く子を無視して、前に進みます。子どもは大声で泣きながら後をついて行きます。 保育者が声をかけようと、私が声をかけようと、叱ろうと、誉めようと泣き止みません。 だいぶたったとき、なぜか突然泣き止みました。そして、自分で前に進み始めました。 そのあとは機嫌よくあそびました。 泣く子が黙る魔法は、なかなかありません。 子ども自身も泣いている理由が整理できているわけではなく、ただ泣けてしまうのでしょう。 泣きながら頭を整理し、泣いている理由を話せるなんてできるわけがないのです。 でも、おとなは早く泣き止ませたい、何とかしたい。だから「どうしてなくの」「なんなの!」と問い続けます。 そんなときに答える子どももいるとは思いますが、ほんとの理由というより何か言わなければと思いつきのことのほうが多いです。 とりあえず、子どもが手をつけられないくらい泣いてひっくり返っているときは、手をつけないことにします。だって、何も聞こえていないだろうし、効果的なことはないのですから。 思いっきり泣いて、暴れて、疲れてきたら少し気持ちが落ち着きます。そのときに、気分転換になる好きなことをちらつかせてあげる以外にないじゃないですか。 泣いてる場所が周囲にご迷惑なら、ちょっと移動させてしまいましょう。 保育者は、泣く子を愛おしく思えたり、泣き止ませてみるぞと燃えてみたりしているものです。ご安心を。
自分がねこちゃんになって○○ちゃんがお母さんになってあそんでいたら、うそっこのお母さんじゃなくて、ほんとのお母さんに会いたくなった。おばけがでるっていったから、お母さんに会いたくなった。(誰か他の子がお化けの話をしたようです) 「そんなときは、りんごのおとなに言えばいいのよ」とお母さんがいうと「でも、おとなはいそがしそうだから」と言ったそうです。 子どもが泣くには泣くわけはあるのです。そして、結構冷静にみてもいるのですね。まいっちゃいます。(4月19日 記)
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