11

 先週の金曜日はラジオ・FM横浜の「子育て応援団」生放送でした。

 だいぶ慣れてきて、質問や番組の中に入る音楽まで決めさせてもらうこともあります。アナウンサーは四人が交代。みなさん感じのいい若い方です。私は時間なんてとんと気にせずに喋っていますが、ちゃんとコントロールして時間内に収めてくれるのですからすごいです。
 今回は寄せられたスマホのことでアナウンサーの方と盛り上がり、その話題にしました。
 私の体験談を話しました。先日電車に乗った時のことです。
 女性が二人座っている前に、ベビーカーが置かれていました。中には1歳半くらいの子が座っています。女性の一人は母親でしょう。
 子どもがお母さんに何か話しかけました。お母さんはスマホを見続けたまま返事をしていました。子どもはスマホもしていないし、暇だし、なにかとお母さんに話しかけます。けど、子どもの顔をみての返事はなかったです。
 そして、女性同士もスマホを見ながらの会話をしていました。
 ショックでした。
 子どもとのやりとりは、ちゃんと顔を見てほしいです。
 電車に乗ると、スマホ率は高く、八割の人が画面に釘付け。どなたかのやり取りでさえ、メールで文字のやりとり。もちろん、口では言いにくいことをメールでなら言えるという利点もあるでしょうけれど、コミュニケーションの原点は生と生! 声のトーンや表情があってこそのその人のメッセージです。
 話は逸れますが、講演も「プロジェクターを使いますか?」と、どこでも聞かれます。今やプロジェクターで内容を文字にして映したり、映像を流したりが当たり前になっています。それをスマホで撮影している人も多いです。けど、スクリーンに光が当たっているということは、話し手の表情が薄暗くなります。
 視覚的な情報がないと集中できない人が多くなったので、使ったほうがいいと勧められたりもします。
 けど、私は「私が話しにきたのだから、私を見て!」
 表情や身振り手振り、声のトーンや間の開け方、もろもろがあってこそ、私の想いが伝わると思っています。さらに機械に詳しくない私が、機械に頼って不都合が起きたら、にっちもさっちもいきません。ですから、古い人間と言われようと「使いません。水とマイクで結構です」と、ほとんどの場合は言っています。

 話を戻します。スマホの話題。アナウンサーの方の体験はやはり電車の中。
 電車の中で、子どもがスマホを使いたがって泣き始めたそうです。お母さんは渡さないように必死。子どもは手に取りたくて必死。いつまでも戦いは続き、子どもは泣き叫び続けたそうです。
 スマホを見ているとおとなしいのだから、与えたほうがいいのか。子どもにあまり良くないと言われているから、泣き叫んでも見せないほうがいいのか考えさせられたということでした。
 この話を聞いて思うには、スマホの面白さをこの子は知っているのです。確かに、指が思うように動かせるようになった1歳くらいから、スマホで指を動かすと画面が移動したり、変わったりするのですから、面白いに決まっています。
 自分が働きかけると、ちゃんとそれに反応してくれるのが嬉しい子ども。スイッチだって、蛇口から出る水だって同じことです。
 この子が電車で騒いだのは、家でやっているからこそ? それとも、大勢のところで騒ぐとお母さんが困って、やらせてもらえることを知っている? 何れにしても、スマホの味を知っている。いまや就学前の子どもの80%が使ったことがあるそうです。子どもが泣きやまない時など、迷惑をかけないために使うケースも多いそうです。
 しかし、気になることはいくつかあります。電磁波のこと、視力のこと、寝る前の脳の覚醒、なによりコミュニケーションが不十分になることです。
 スマホ好きのおとな
 スマホ好きの子ども
 でも、やっぱり人は、関わらずして人の心はつかめない。
 心と心のコミュニケーション力が優れている子ども時代だからこそ、生身と生身で関わってほしいです。
 便利なものはありがたいけど、物に使われないように気をつけたいですね。(11月12日 記)

 

●今年度バックナンバーはここをクリックしてください。