日々いろんなことがあり、書き留める時間がないうちに、また次へと動いていってしまいます。思いや考えは流れものですね。
 まず、子どものことから。
 4歳児でのミーティングのときです。ゆうだいくんが、あそんでいたと思ったら泣き出してしまい「おかあさんにあいたくなった」と言っていたことを、保育者が話し始めました。ゆうだいくんは王様ゲームをやっていたのだけど、急に寂しくなったといいます。突然寂しさが押し寄せてくるってあるのかなぁと不思議に思いながら聞いていました。
 子どもたちに問いかけました。
「寂しくなったとき、お母さんにあいたくなる?」
 ほとんどの子どもがあいたくなると言います。そういうときに「だいじょうぶ?」と声をかけてほしいかと聞くと、あんがい分かれました。保育者も分かれました。「だいじょうぶ?」って山ほど聞いてほしいという人と、聞かないでほしいという人(私もですが)。
 子どもも同じなんですね。泣いていたときに理由をあれこれ聞かれるのは、全員が嫌だといました。
「泣き止むときは、どうやってお終いにするの?」と聞いてみました。
「なみだをふいたときに、おしまいにする」ですって!
 そういえば、子どもはよく涙を手や腕でぬぐうというより、消すようにこすっていますよね。いずれにしても自分で決めるということです。
 この話をたまたま、ゆうだいくんのお母さんにしました。家でパパと話していたときこんなことを言っていたとのことです。
「おおさまゲームがすきだから、みんながゆうだいのことをさそいにくる。でも、やりたいときもあるけど、ほんとはやりたくないときもある。けど、ことわれないからやってしまう」ということでした。
 ここです! 突然の訳は。気が乗らずにやっていると寂しくなってきてしまう、そうするとおかあさんが思い浮かんでしまうのでしょう。
 4歳にもなると、かなりのことが言葉で表現されます。でも、言葉で表現しきれないほど感情は細やかです。こんなふうに、お父さんやお母さんに話を聞いて、パズルのようにその子の気持ちに合点がいくことがあります。しかし、子どももそうシンプルに、やりたいことだけやっているわけではないのですね。
 5歳児はやりたいと思ったことを、つぎつぎ行動に移しています。エンジンがかかってきたのを感じます。先日はベビーバスや大きなたらいのような容器を逆さにしてかぶっている子が数人いました。なんと、カメごっこでした。カメを飼っていて、日常的につきあっているのですが、自らがカメに。公園内を7匹くらいの大きなたらいのカメが動いています。ときどき止まって手や足を出したりしています。

 そこにけいくん思いつきました。しっぽがない!

 で、うまい具合にホースを容器の排水場所の穴にはめ込みました。すばらしい!
 他のカメもそのアイデアに飛びつき「ホースきって!」
おもしろいことをどんどん思いつく子どもの、子どもらしくある姿を見せてもらっています。

 

 さて、次はおとなの話。

 26日にNHKコミュニティースクールが、川崎市上丸子小学校で催されました。その中にEテレの「うわさの保護者会」の公開収録があり、その後に横浜FMの「横浜サウンドクルーズ」で私が月一回やっているラジオの公開収録もありました。
 「・・保護者会」の方に出演なさっている尾木直樹さん(尾木ママ)が、ラジオの方にも出演する企画です。つまり、私と尾木さんとアナウンサーの人とで番組を進めるということです。いつものように、寄せられた子育て相談に二人が応えるということでした。私は尾木さんと直接お目にかかることはなかったですが、とても信頼できる考えをお持ちの方と好感をもっていたので、うれしくてたまりませんでした。尾木さんは、テレビで拝見するそのままの、気さくで柔らかな口調で、緊張感を持つことなくお話しできました。
 この日、私が感じたことは「有名になるって、こういうことなのか」でした。
 周囲の扱い方が違います。ラジオの担当者が「打ち合わせの前に、お目にかかっておきましょうか」と、控え室(学校でしたから教室ですが)に案内されましたが、入り口にマネジャーらしき方が出てきて、「後ほど」と言われてしまいました。マネジャーは主役を守る役なんですね。私は風の通るスタッフの場所の隅に座りました。そこへ「すくすく子育て」でお世話になったプロデューサーの方が見つけてくれて、温かい控え室に連れて行ってくれました。
 ちなみにその控え室は、「うわさの・・」に出演なさった「ゆうじ」さんが使っていました。その人が出たあと「柴田愛子」に扉の紙が張り替えられていました。
 打ち合わせは30分。いつもはアナウンサーと私だけの生放送ですから、私がしゃべりたい放題で40分。でも今回は尾木さんが一緒ですから、担当者から「今日は尾木さんがいらっしゃいますから、お話は少し控えて下さい」と言われました。その態度はあきらかに私はヒラ、尾木さんは役職でした。まあ、それに異存はありません。
 本番に出る寸前、尾木さんのマネジャーは首に巻いたバンダナ? を、きちっと直しました。私は鏡すら見ませんでしたけど。だって、ラジオですもんね。
 ついつい、ちょっとひかえながらもしゃべってしまいます。「いいのよ。さっき、言われちゃったものね」と、尾木さんがフォローしてくれました。
 話しはいずれ編集されて放送されますから、お楽しみに。私の発言は少なめかも。
 さて、帰るときも大勢のスタッフがタクシーが出るまでお見送り。ちなみに私は家から2㎞弱でしたから徒歩で帰宅しました。
 有名になるって、テレビに多く顔が出るのが一番なのかもね。そして、本人は変わらなくても周囲の扱い方は俄然違ってくるということ。その扱いの中で本人が変わらないでいるというは案外大変なことかもしれません。ちょっと芸能界に触れたような感じでした。
 私自身の反省もしたんですよ。尾木さんと一緒なんだから、もっと質問を深めればよかった。ついついしゃべりたい私の要求が尾木さんの発言を受けて繋ぐことをしていなかったと思い起こします。
 そういえば最近、人の話を聞いて考えることが抜けているかも。「聞く」と「話す」のバランスが崩れているかも。ちょっと意識しなければと思いました。


 その夜、大阪なおみのテニス優勝。21歳ですよ。すごいですね!(1月274日 記)

 

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