子どもはどうして棒が好きなんでしょう?
 子どもはどうして何でも拾うのが好きなんでしょう?
 子どもはどうしてわざわざ水たまりを駆け抜けるのでしょう?
 いままでこんなことを思っていましたが、もうひとつ加わりました。
 子どもはどうして、雪を見れば食べるのでしょう?

 1月30、31日と5歳児と行った山梨県清里は、この一か月雪が降っていなかったそうです。うかがう前に先方から連絡をいただきました。(残念ながら31日の夜から降ったようです)
「雪がないんです。いつものようにソリ遊びはできません。雨も降らないのでつららもありません。冬の森の散歩のつもりで来て下さい」と。
 そのことを子どもたちに伝えました。
 現地に向かうバスの窓からは、雪の少ない八ヶ岳が見えます。確かに雪はごくごく少ない。バスの中からわずかに路肩にある雪を見つけて「ゆきだー ゆきだー」と大騒ぎ。
 宿泊施設のキープ自然学校につくと、少しまとまった雪があちらこちらに。

 子どもたちは「ゆきだー」とかけよりとって食べます。

 自ら動物的な本能のように口にするのですから、お腹も壊しはしないだろうとあきれて眺めていました。私たちには無いに等しい雪ですが、子どもたちにはちゃんと雪はあったのです。
 レンジャーの小西貴士さん(写真左)と森に入っていきました。草原はいつもは歩くのも大変な雪原ですが、今年は草のまんま。けど、そのお陰でシカの糞をみつけたり、牛の糞を見つけたりして糞の話を聞けました。
 川のところには氷になった霜柱が、ピサの斜塔のようになっています。寒い日に一日一段と積まれていくそうです。qq
 氷になった川面をガスバーナーで溶かし、タオルで拭くと、なんと下には波のようになった氷が見えます。川の中の水が模様のようになって凍っていったのです。それはそれはきれい。初めて見ました。
 大きな霜柱を積み木のように山にしている子、つるつるとすべりっこをしている子、みんなよくあそんでいます。そうです、寒くないからです。気温があまり低くなく、ちゃんと装備もしているので怖いものなしです。
 小西さんが氷を砕いて口に入れてくれました。とってもおいしい! でも、不思議です。子どもは自らは氷を食べません。なぜ? 雪とは感触が違うのでしょうかね。

 夕飯を食べてからも同じ場所に行きました。真っ暗でしがみついてくる子どもを数人抱えながら歩きにくいこと。でも、小西さんが懐中電灯で森の入り口を照らすと、シカの目が光ります。なんと、何匹もいます。幻想的なこんな光景は初めてです。雪がないので草を食べに出てきているそうです。
 氷の川の場所にはロウソクを立てました。
 帰ってお風呂に入って、布団に入ったのはもう10時頃でした。
 翌日、少しは雪の多い場所に。すぐに雪だるまづくりや雪の斜面滑りに夢中。
 あっという間に帰り時間になってしまいました。
 大忙しの追われるような一泊二日だった気がします。というのも、子どもたちはよく遊び、よく食べ、時間がかかるのです。折角なのだからセカセカ追い立てるのも違うし、かといって進まない子どもをそのままにすることもできず。なかなか難しいものですね。

 今回、森に行くときに小西さんが「どうして、子どもたちは先へと急ぐんだろう」と言いました。キープにある保育園の5歳児は、いろんなものをみつけたり木に登ったり、なかなか進まないというのです。子どもたちは「氷の国に行こう」という小西さんの言葉につられて、足下はほとんど見えていないのです。そこで、シカの糞や動物の足跡に気づかせてくれながら進んでくれました。目的に向かって進むということに慣れてしまっているのかもしれません。散歩というより、どこかの場所を目指して移動している生活が多いのかもしれません。小西さんというおもしろそうな人が何をするのかに気をとられていたこともあるでしょう。でも、同じ道を帰ってくるときは、ちゃん木を見つけて登っていました。
 翌日雪の場所では、何も言わずに雪遊びに夢中です。昨日とは少し動きが違います。大好きな雪ということもあるでしょう。足下に気づいて遊び自体が目的になっていると言えるかもしれません。
 やはりその場を知って、その場での遊びを見つけていく。となると、自然に触れあえば触れあうほど、自然の楽しみをみつけるのが上手になるのかも。日常的に自然に触れあう時間が少ない都会人は、時間的余裕を持って自然界に行った方がいいと言えるのかもしれません。
「森のようちえん」が多くなっているこの頃ですが、都会暮らしとの差はどんなところに出てくるのだろうか考えてみたいと思います。良い悪いではなく、どんなところに違いが出るのかは探ってみたいところです。

 

ぬ さてさて、2月3日は親たち主催の「ステージ ステージ」でした。親子がいっしょにバンド演奏、父のギターに娘の歌、ダンスあり、ウクレレあり、毎年登場する兄弟の手品は腕を上げていました。ほほえましかったり、感心したり、ドキドキしたり、こみあげてきたり、楽しかったです。コーヒーをいれたり、軽食を作ってくれたり、いろんな参加をしてくれています。そして、なんと言っても母たちの『USA』(写真)のダンスは圧巻でした! 運動会の騎馬戦どころではありません。りんごの木をわが場所とはじけてくれている姿は、なんともうれしく心強いです。(2月3日 記)

 

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