5歳児がりんごの木の前にある広場(公開空地)の奥の植え込みのへんで、なにやら不審な遊びをしているので見に行きました。植え込みには雨樋がこっちとあっちとから差し込まれています。ちょっと汚い光景です。
 そこへ三人組がやってきました。両手にはビニール袋を被して、ハサミを持っています。これまた意味不明な姿。まるで手術室に向かう医師のようでもあります。
「なにするの?」と聞いてみました。
「はちがいるから、やっつける」と言うじゃないですか。
 これはほっとけません。「どこ?」と聞くと植え込みのなかとのこと。

 彼らの話をまとめると、ミニカーをそこに投げ入れてしまった。手が届かないから雨樋を持って来て取ろうとしたらとれない上に、蜂の巣を発見。そこで、蜂をやっつけてから取ることにしたということです。
 のぞいてみると3㎝くらいの蜂の巣が木の枝にぶるさがっています。そして、アシナガバチが一匹、巣のとこに飛んでます。
「ハチは刺す。怖がらせると怒って、命をかけて針で刺す」と話しました。急にシーと言い静かになりました。
「おどろかさない。はちのすはひっこしてもらうから、はさみできる」と言います。が、ビニールで保護されているのは手だけです。これは子どもには任せられないと話して、頼りになるおとなを呼んできました。
 子どもたちを下がらせて、蜂を追い払い、巣を確保!

 巣穴にはすべての部屋に幼虫が入っていました。卵に近いものから巣立ちそうなものと変化が見て取れます。思いがけない蜂の巣に、子どもたちもじっくり眺めます。
 子どもたちは面白いものをみつけるのは得意です。そして、自分たちの力で何とかしようとする5歳児です。いろいろ考え、工夫する力が育っているのは面白いのですが、こんなこともあるので目が離せません。

 数日後です。別の男子三人組。同じようなところにハサミが散乱しています。近くに子どもが座り込んでいます。近づくと、今度は石けんが置かれています。またもや意味不明。「なにやってんの?」と聞くと、わるそーなニヤッとした顔を向けました。
 ハサミで石けんを削って水にとかし、アリの巣に流していると言います。
 アリはほんとにどこでもいるので、子どもたちには馴染み深く、いろんな目にあわされています。アリに対しての興味は年齢によって違いますが、5歳児になると図鑑で種類を調べたり、飼おうとしたりしますが、水に浮かべるのもよく見かけます。水面で手足をもがく泳ぐ姿がおもしろいようです。
 こんなふうに、石けん水を巣にいれるなんてこともよく思いつくものですね。いろいろやってみることがアリ理解に繋がると思って、私もニタッと笑って立ち去りました。5歳児は科学の始まる年齢でもあるのです。
 これからの5歳児のあそびかたの行方も目が離せません。

 

 8、9日は「こどもみらいフェスティバル」でした。会場は市営地下鉄「センター北」駅前。今年で六回目。お天気にドキドキハラハラさせられながら、めでたく無事に終えました。
 都会の駅の前に、おとなも子どもも湧いて出てきてあそんでいました。竹のタワーに登って、てっぺんで自慢げな子ども。ひょっとして降りれない? と思うくらいに滞在していました。バルーンアートのお父さんはこの6年間でプロになっていました。段ボールの盾と剣で思いっきり戦う子ども。物づくりに集中している子。初対面で「泥警」(泥棒と警察)で走り回る子どもたち。まさに子どもが主役の会場でした。こういう空間いいなぁ。街の日常にこんな光景が見られたらどんなにいいだろうと夢見てしまいました。
 さて、実はまだ来週も続くんです。15日は都筑公会堂(「センター南」)で私の講演があります。「今日からしつけをやめてみた」というギョッとするタイトルです。お暇な人はいらしてください。10時30分からですが、無料チケットが必要とのことです。「こどもみらいフェス」を検索して見て下さい。では、今週も楽しみましょう!(6月10日 記)


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