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 始まりました、今年の仕事。
 8日から保育開始。昔も七草がゆの翌日から学校が始まりました。いまだにりんごの木はこの日から。
 10日は八王子の幼稚園にうかがいました。本を積んで車で行きましたが、混んでいて片道二時間。富士山が近く感じました。あちらで話している時間4時間くらいですから、まあいいか。
 11日は岐阜の瑞穂市の保育士さんたち。新幹線は満員で混んでいます。なんで? と思ったら三連休だったのですよね。名古屋から東海道線に乗り車窓を眺めていると、岐阜駅周辺はにぎやかな街、43階の高層マンションが空に突き抜けています。それまでの自然たっぷりの空間とは違います。広々としているのに、こんなに密集して住まなくたっていいのに、おまけに高層マンションなんて・・と思うのは、都会に暮らしている私だからでしょうね?

 そのマンション、人気だそうですから、人間高いところに登りたがり、いい景色を見たいというのはおなじなのでしょう。
 岐阜から三駅先の穂積駅に迎えに来て下さって、保育園に着きました。大きな保育園です。りっぱな建物です。

「まあ、立派な保育園ですね」と言ったら、
「4年前にもいらして下さいました」
「あら、そのときも同じように言いました?」
「はい」
 こういう会話、多いのです。ボケではありません。そのとき感じたのに、すぐ忘れてまた同じことを言うので、「経験したことが積まれていかないが故の感激症」と言われてきました。
 保育士の方々が集まって耳を傾けて下さいました。心は弾み、話しはあちらこちらに跳びながら、うれしくてどんどんしゃべってしまいます。
 終わって控え室で、またおしゃべり。近くのホテルに行き、翌日うかがう保育園の方々とおいしい夕食。食べながらしゃべりながら10時過ぎ! さすがにひとりで黙って寝ました。
 翌朝はまた美しい保育園です。そこのホールで集まった方々にお話しさせていただきました。主には保育士さんたち、親御さんもお祖母ちゃんの参加もありました。お祖母ちゃんと言っても、私と同じ歳くらいです。
 子どもの話を始めると、話していながらそれが引き金になり、同じような次の光景が見えてきてしまって次にその話になり、その話をしていると次のことが思い浮かんでしまい・・・・という具合に、鎖のように繋がりながらどこへ行くのかわからない止めどもないことになってしまいます。
 いちおう、タイトルもあるし、流れを考えていったりはするんですけど、うまくいきません。もう、今更変えられないから「これでいい」と言って下さるころにうかがうことにします。ですから「講演」と言われるのが恥ずかしいです。
 保育士さんたちに話していると、みなさん共感するように笑顔で聞いて下さいます。担任している園の子どもを思い浮かべていることもあるでしょう。
 確かに保育はいい仕事なんです。けど、保育園は休みがなさ過ぎと思います。年末も年始もちょっとだけ。3月も卒業式をやってから31日まで保育。4月1日には入園式。「休みがなさ過ぎ」は親の仕事がそうだから。そのせいで保育園も「休み、なさ過ぎ」になり、子どもも「休みなさ過ぎ」

 すでに無償化されている諸外国は「クリスマス休暇」「イースター休暇」「夏休み」と一週間から一ヶ月に及ぶ休みがあるようです。無償化の次には、休みの確保と進んでほしいものです。(ちなみにりんごの木は無償化対象園ではありませんけど)

 

 りんごの木の子どもたちは元気です。つまみ食いのように保育をのぞいていく私ですが、「あいこさん!」「おはよう!」とか言ってくれると、それだけでうれしいです。覚えていてくれてよかったとありがたく思うのです。こんなんじゃいけませんね。

 大きい子たちは大縄跳びやコマ回しがどんどんうまくなっています。「みたい?」と聞かれて「みたい!」と言うと、披露してくれます。自信に満ちた表情は大きくなった誇りに輝いています。
 私も保育に入るゆとりをもたなければいけません! 働き過ぎです。(1月15日 記)

 

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