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 先週も忙しい日々でした。けれど、二日間、保育に入ることができました。
 4、5歳児は「とことん週間」といって、自分のやりたいことを5日間やり続けるという週です。これは、この時期になるとあそびが継続すること、突き詰めてあそび込んでいく力を感じて、数年前から毎年企画しています。
 今回はあなほり・おおなわ・たんけん・ぬいもの・ピタゴラスイッチ・こうさく・にんぎょうげきでした。6人くらいのチームもあるし、20人の大所帯のもあります。大所帯の探検に入らせてもらいました。地図にダーツを投げて、刺さった場所を目的地にして歩いて行きます。
 遊歩道が多いので、子どもたちは自分のペースで歩いて行きます。バラバラだけど、なにげなく固まっています。そして拾います! ピカピカ光る星形のちいさなスパンコール、黒い石、三角の石、子どもたちは言います、「たからものみつけた!」
 下水口の溝に挟まった木の実を押すと、下に落ちます。何気ないこれが楽しくて、全部落とすまで先には進めません。木のムロにドングリがいっぱい入っています。え?! 誰が入れたのでしょう? 

「リスじゃない?」

 信憑性がありますけど、子どもの背の高さより低い場所ばかりに詰まっています。こんな遊びを見つけるのはやっぱり子どもですよね。
 地図の方向に向かって保育者に誘導されて進みます。手頃な崖が! 見逃せません。登ります、ズルズルお尻で降ります。

 一段落して細い道を登っていくと、お墓が並んでいました。
「なんてかいてあるの?」
「田丸家の墓」
と私が読みます。
 一人の子がちゃんと挨拶をした方がいいと提案。次々「こんにちは」と進み、手を合わせます。子どもはあそべる物や場所を次々発見していきます。まさに宝探しの探検。
 途中、4歳児のひとりが固まっています。目には涙。5歳児の子が近づき手を繋ぎます。

「○○ちゃんとけんかしたんだよね。はなしにいこう」と保育者顔負け。
 けど、その子は動きません。
「話さなくてもいいの?」と私が聞くと、

「うん」
「自分で気持ち治せる?」と聞くと、
「うん」
 涙は止まって歩き出しました。

 もう一日参加した日は、海に行く日でした。前日の天気予報は雨で気温6℃。担当の保育者と散々悩みました。温かく身を寄せられる場所があるかどうか。翌朝の天気予報で決めることにしましたが、朝はすでに雨。その翌日は曇りで気温が高いとのことで「あしたにしよう」と子どもたちに伝えました。
 その日は小雨降る寒い中カッパを着て出発! 寒いから行かないという子はいません。自分で決めたことの自覚でしょうか。結構、へいっちゃらで闊歩していきました。舗装道路が多かったため「きょうは、たからがひろえない」とぼやいている子がいます。確かに、整った道はつまりません。寒さや雨をしのいでお昼がいただけるように地区センターを当てにしていましたら、工事中で休館。あ〜あ。
 やがて、公園に着き、木が茂っていましたので、その下でお昼になりました。 こんな日は公園には誰もいません。お弁当を食べると、あそび始めます。濡れた滑り台をカッパを着た子どもが滑ると、すごいスピードです。シュート滑り、トンと立ちます。おもしろそう! すぐやってみる子、緊張した顔で挑む子、そーっと眺め続けている子。

 そんななか保育者がチャレンジ! 着地失敗でドン! と転んで真っ黒け。想像より早かったそうです。二度目は成功していました。
 見ているとおもしろそう、やってみたいと気持ちが募ります。
 でも、最近膝が痛いという現実がストップをかけます。
「これは65歳以上はやめたほうがいいですよ」と成功した保育者の声。やっぱりやめました。
 こういうときすごく迷います、意気地なしとも思います。やってみなきゃわかんないじゃないという心の声、ここで動けなくなったら知りませんよという身体の声。
 子どもたちはバナナ鬼を始めています。しばらくあそんで先に進みます。目的地に到着すると、いつのまにか帰る時間が近づいていました。ひとり止まって固まっている子がいます。何かあったのかどうかはわかりません。手を握りました。冷たい。「冷たくなっちゃったね」と手を繋ぐと歩き始めました。帰りはバスに乗ることになりました。
 たった二日なのだけれど、時間と共に子どもとの距離が近くなっていき、やわらかい顔の表情が向けられてきたように思います。ちょっとしたときの子どもに対しての声かけや動作で、コミュニケーションが交わされた実感。なんか、やっぱり保育ってすごくいいです。やっぱり短時間顔会わせるだけじゃダメです。毎日の保育者と子どもの関係がうらやましい。保育している方々に「すごくいい仕事なんですよー」と叫びたい気持ちになりました。(1月25日 記)

 

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