ぬぬ

 暑いし、コロナだし、オリンピックだし、自然災害もあり、地球はてんやわんやという感じですね。
 暑い屋外スポーツの人たちは大変。
 うちの裏では解体の後の建設作業が始まり、ヘルメットをかぶっての作業、この人たちも大変です。中島みゆきの歌「地上の星」が浮かんできます。
 りんごの木のスタッフたちも大わらわです。8月9日に配信開始のオンライン・セミナーに向けて追い込み状態です。
 セミナー準備のスタートは毎年、前年の8月です。会場を取るためのくじ引きが一年前なのです。
 今年の状態は不明でしたから、くじを引きました。(その後、残念ながらワクチン接種会場となり、使えないことになったわけですが・・・)
 その日程にあわせて講師の予定を確認し、依頼します。
 同時にセミナーでどんな内容の話を聞きたいかを、スタッフが出しあいます。
 4月時点で、会場が使えないことがわかり、オンラインにすることに決めました。そして、撮影チーム・撮影してきたものを編集するチーム・広報・受付・テープ起こし・冊子作り・総括と次々役を決めていきます。
 まるで編集プロダクションみたいですけど、本業は保育。それもいつもと違うコロナの緊張感を抱えての保育。
 みんなよくやります。ほんとに感心しています。
 子どもと同じですが、やらされているのではなく、自らやると手をあげたことだからでしょうか? 見ていると、保育とセミナー関係のことは全くと言っていいほど分野が違います。内容は子どものことですが、違う頭の部分を使う気がします。ひょっとしてバランスがいい? たぶん、脳は通常より活性化していると思います。それが疲れより燃えさせることに?
 はじめの撮影は6月12日。新沢としひこさんです。今年も彼のミュージックスタジオを使わせていただきました。なんと私のオンライン講演があり、そのままスタジオをお借りするというチャッカリさ。それこそ一緒に保育をしてきた仲間ですから、緊張感なく、言いたい放題で、楽しいったらありゃしません。
 次は6月20日。汐見稔幸さんの山梨のお宅です。撮影と音響の3人と総監督と私の5人で車で向かいました。素人ですから準備に時間がかかります、前日夜にでかけ、先方近くに素泊まりです。
「どこでもいいよ。外もいいんじゃない?」と汐見さんは言って下さいますが、撮影担当は風の音、光の具合など、あーでもこーでもないとすったもんだした結果、昨年と同じ場所にセットされました。その日、汐見さんにとっては3本目のオンラインとのことです。会場を変えていたら一日3本は無理、このやり方だから可能になってしまいますが、過労にもなられていると思います。
 次の撮影は7月11日、木村泰子さんです。この日、木村さんと私は広島の「保育学セミナー」に呼ばれていました。木村さんはコロナ感染を気にして、自宅でのオンラインしかしていません。広島だから出ていらしたので、関東圏内に来るはずがありません。そこで、あちらでの私たちの対談が終わったあとに、別室を手配してもらい撮影することにしました。カメラの機材を乗せて総監督と音響は車で向かいました。途中一泊していきました。なにしろ13時間くらいかかるそうです。撮影はひとりが覚悟を決め、早朝に新幹線で。私は先方の手配で飛行機! ありがたいことです。
 次は18日、大豆生田さんはりんごの木です。私たち、保育をしているので日曜しか動けないのです。前日は5歳児のお泊まりという、ハードな日でした。お近くにお住まいなので、スクリーンやプロジェクターなどを持参して来て下さいました。心強い応援団のおひとりです。
 次は私の番でした。終わって22日、いちおう、夏休みに入りました!(保育は日数をへらして、時間帯を短くしてやってはいます)でも、気持ちがちょっと緩みます。
 昨年と違いスタッフがいっしょに登場してくれましたので、進行はお任せ!
 その翌々日、24日の最終撮影は西野博之さんです。彼の活動拠点「川崎市子ども夢パーク」にうかがいました。日本の子どもの幸福度が低いこと、自殺率が高いことが頭に張り付いていたので、今、西野さんの話は欠かせないのです。
 あー、私の出番は終わった! 途中、コロナになるわけにはいかないと、それなりに突っ走ってきました。でも、撮影したものをバトンタッチされている編集スタッフは大変。細かいことに配慮しながら、切って貼って繋げて……。映像の調子、口の動きと音声の確認、絶対私にはできない細かく粘り強い作業です。 
 同時に受け付け作業、テープ起こし、配信の準備が進められています。
 結構、たいへんなことに手をつけている感ありです。が、これもいろんなスタッフがいるからこそ、可能になったと言えます。

 今年で31回目の夏季セミナーです。
 このセミナーをすることで、どれだけ多くの講師の方々から学ばせてもらい、育てていただいてきたかとつくづく思います。
 汐見さんには一通のお手紙を出すことから始まり、今に至ります。
 西野博之さんとは二十代の頃に、保育者の勉強会で杉山亮さんを通して出会いました。お話を聞きたいという思いを実現するにはセミナー企画は絶好のチャンスでした。だって、私のためはみんなのためになると思いますから。いろんな方々と出会うことが、保育だけに留まらず私自身を大きくしてくれたと感謝です。
 そして、仲間が増えたことが思いもかけない大きな力となっています。
 やっぱり人は人によって育てられることは大きいです。
 「学ぶ」「育つ」生きているうちは常に前向きにいきたいものです! (8月1日 記)

 

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