ぬぬ

 気候もコロナも大胆になって、心穏やかではない日が続きますが、人間も少し大胆になってきているような気もします。生き延びていくって、こういうことをかいくぐっていくことなのでしょうか。
 人間の大胆さが戦争に繋がるのは違いますよね。人が人と力比べしていく姿は同じ地球に住まいながらあさましいです。
 今回のりんごの木夏季セミナーの「中村桂子さんと小西貴士さん」の話を聞いてほしいです。タイトルは「地球に生きているということ」です。
 いよいよ本日(8日)から32回目の「りんごの木夏季セミナー」がオンライン配信されました。なんと9月4日まで見られるんですよ!
 オンラインになって3年目です。
 一回目は撮影も、動画編集も、冊子づくりも、なにもかも初めてのこと。ヒヤヒヤの連続で、ほんとにちゃんと配信されるのかと、夜中の12時にドキドキハラハラしながらみたものです。とは言ってもまだ3回目ですから、今回もドキドキです。子どもたちが夏休みに入ったりんごの木は、おとなの合宿所のようになっていました。「子どものご飯、食べさせている?」と聞いていました。家族みんなに協力してもらって励んでいました。
 同じ映像を数回もチェック。映り方や音声を点検していくのですが、パソコンで眺めていると話に引き込まれてしまい「いい話だった」で終わってしまう私は、まったく当てにならない人でした。だって本筋は話なんですよね、でもそんなこと言ったら申し訳ないくらい、スタッフみんなしっかり目と耳を懲らして進めていました。スタッフの力って、すごいです。ゼロから自分たちで作り上げて、みんなの力を結集した成果が結果としてみなさんの所に届けられるわけです。
 やる度に配信期間も長くしたり、団体扱いを工夫したり、ご覧いただいた方々の声を活かして進めています。でも、難しいものですね。期間も長ければいいようなものではないような? 私なんて、長いとついつい「明日見よう」が、その明日になり、結局最終日に大慌てということが多いです。オンラインのいいところは何回でも聞けるところ、家でも聞けるのもいいところ、途中で止められるのもいいところ、講師を我が家にお招きしているようなものですからね。
 会場で対面とはなにが違うかしら? 臨場感がないところ、同じ場を共有し生の声が届いてくる空気がないこと、つまり周りにいつもの家や園の背景や雑音があるので集中力は俄然違う気がします。
 一番やっていく上で違うのは、会場だとまず会場の抽選から始まります。そして講師の方々の日程調整がむずかしい。そこへいくと、オンラインは会場の定員がなく、講師の方々の都合に合わせて撮影日を決められる。ちなみに、来年の会場取り抽選に行きました。なんと私、くじで一番をとりました! コロナが静かになっていたらオンラインでなく、会場になるかも?
 でも、この3年ですっかり新しいやり方が日常になってしまったので、これからは企画や内容によって選ぶという時代になっていくのでしょうね。さあ、どうしましょう?

 セミナーは毎年贅沢な企画なのです。贅沢って、私たちスタッフが聞きたいことを、優先して講師と内容を決めているんです。
 それにしても講師のみなさん、奥深い方ばかりです。いちおう、タイトルを決めて依頼するのですが、話しているうちにどんどん話は広く深くなっていきます。相手をさせていただく私は、思ってもいない<学びの機会>にさせていただいています。
 昔から、研究者や専門家といわれる人と現場人のギャップが気になっていました。だって、子どもの事の研究や専門家なのに、子どもの足しになっていることが少なすぎると思ってきたのです。ですから、専門家と現場人を繋げるパイプ役としての役割を意識してきました。要は子どもたちの育ちを豊かにすることなんですものね。専門家も研究者も親も保育者や教師も……つまりおとなたちが、子どもを囲んで手を繋ぎ、力を出しあっていけば子どもの環境は豊かになるじゃないですか。いろんな分野の人がいればいるほど豊かになると思うのです。
 汐見稔幸さんと新沢としひこさんは、会話のテンポが速いです。私もせっかちと来ているので、慌ただしいとも言えます。大豆生田さんはちゃんとかみしめるように話して下さいます。中村さんと小西さんは「ぐうたら村」という環境もあって、静かで染みいるように語られます。それぞれの内容もですが、それぞれの語り口調もお楽しみ下さい。いろいろでおもしろいです。
 ぜひ、ご参加いただいて楽しんでいただきたいです。よろしく!  (8月7日 記)

 

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