ぬぬ

 先週は山口県湯田温泉にうかがいました。温泉ですが、講演だったんです。
 ご依頼があって、温泉!と、お引き受けしましたが、交通手段を検索して驚き! 家から片道6時間弱かかります。
 前泊? 後泊? と、迷って両方にしました。つまり行って泊まって、翌日話して泊まって、帰路につく。二泊なんて贅沢、そして温泉なんだからと休養兼ねての贅沢な旅です。
 湯田温泉は有名のようです。話すと「いいなぁ」と、みんなうらやましがりましたから。
 鉄道は長すぎると思ったので、羽田から山口・宇部空港まで飛行機、そこから高速バスで新山口駅、乗り換えて湯田温泉という経路です。行きは調べて流れを考えていきますから、比較的スムーズに行けました。いつもそうですが、帰りはなんとかなると調べていません。案の定、湯田温泉でバスを待つこと30分、のりかえの新山口で1時間15分もバス待ち。
 空港行きの直行バスがないんです。鉄道もありますが、駅から空港まで結構長く歩くと聞いたので、雨だったこともあって、まあ、いいかと待つことにしました。雨にあうことも珍しく、傘など持っていきませんから、バス停の軒先で、やってきた地元のおじさんとおしゃべり。現地の人とやっと自然に話せて楽しかったです。やっと、湯田温泉に来た気になりました。
 話は前後しますが、そこはひなびた温泉街ではありませんでした。宿の建物はビルが多かったです。私が泊まったホテルは結婚式場もあり、中は一般的なホテルと同じでした。ただ、地下と屋上に掛け流し温泉がありました。真っ直ぐに伸びた車道の両脇には、宿の他に食べ物屋が並びます。ガスト、なか卯(うどんや)、かつ、コンビニとどこでもある店が多いことにはちょっとがっかりです。バス停のおじさん情報によると、本来の温泉街はもっと山の奥の方に行かないとねとのことでした。
22 観光案内所で教えてもらった「長州や」で「かわら蕎麦」という初めてのものを口にしました。屋根瓦の上に茶そば、茶そばの上には錦糸卵とネギと海苔、そして牛肉がのってるのを温かい汁をつけて食べるのです。あちらでは一般的で家庭でもよくやるそうです。家では瓦ではなく鉄板を使うんでしょうね、きっと。食べているうちに蕎麦がぱりぱりに焼けてきておいしかったです。焼きそばとかお好み焼きに似たようなものだけど、関東では全く見たことがありません。
 道ばたの店は関東と同じようでしたが、違うのはそこここに足湯の場所があります。周囲が山に囲まれていて、のどかです。行った日はお月様がきれい。朝は7時半頃山からお日様が出るのを屋上の露天風呂から眺めました。やっぱりこういう所に来れるチャンスをいただけるから講演は好きです。
 そう、肝心の講演ですが、こういう自然の中にあればいろんな事気にしなくていいんじゃない? くらいに思いますが、そうでもないようです。子育て支援者の研修会でした。保育園や支援センターなどのスタッフのかたです。みなさん熱心に聞いて下さいました。そして、みなさんからいただいた質問は、関東の都会の子育てや支援についてと同じようなものでした。こんなに環境は違うのに、その不安は同じなんて不思議な気がします。人間の群れの中で育て、育てられていくという原点の道筋はどこだって同じってことでしょうね。そして、人と人の関係の作り方は、どんなに時代が進んでも、効率よく、失敗なく、うまくいくのはむずかしいということでもあるのでしょう。人間の悩みは、子育ての悩みは、人間が群れて生きていく以上、時代も地域も変わらないのです。だから、私もあちらこちらでよばれるし、どこでもおんなじような話をしていてもだいじょうぶって、ありがたい?
 最近、どこにうかがっても「りんごの木夏季セミナー、みています」と、声をかけられます。オンライン配信のおかげで知名度があがっているのです。これもありがたや!
 長い時間かけて行ったので、講演二時間は二時間半に延長。「用のある方は遠慮なく退出して下さいね」と言いながら。それでも、まだ足りないくらいでした。
 今週末の生の講演は神戸から四日市です。つくづく、歳をとっても首から上は元気ピンピン、歩くのに不自由がないのをありがたく感謝です。 (1月15日 記)

 

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