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 5歳児と山梨県清里にある「キープ自然学校」に、一泊で行ってきました。

 あちらこちらで大雪の被害が出ていますが、清里はちょうどいい積もり加減でした。

 雪がちらほら降っています。さっそく、そりを持って出ました。
「きてよかったー!」「ゆきだいすき!」と、ルンルン気分の子どもたち。

そりで急斜面をキャーキャーやっている子はよかったのですが、そのうち「さむい」と、呆然と立っている子が現れました。
「歩こう! 歩こう!」と、前進。林の中に進みます。林の中でたき火をしてあたります。
 温かい紅茶を飲み、スルメを焼いて、りんごを焼いて、元気をもらいます。でも、だんだん冷えてきました。
 身体を温めるには、たき火よりも何よりも身体を動かすことだと、レンジャーの小西さんが言っていました。
 出発です! 林を出ると雪原でした。一面、真っ白に広がっていて美しいです。さらに雪煙の中を鹿が6頭、列を作って走り過ぎていきました。
 でも、夕方の冷たい風が…。まるで映画「八甲田山」のような子どもたちの行進風景です。
 大泣きしてしゃがみ込む子を、保育者が手を繋ぎ、立たせて歩きます。
 静かに歩いている子をのぞき込むと、ほほに涙の粒が。「ほとんどのこが、ないてるね」と冷静なりこちゃんが言いました。ほんとに、ほとんどの子が。気温は零下7度でした。
 建物が見えたときは、ほんとにうれしそうでした。中は温かく快適。とたんに子どもたちは元気。脱ぎすれられた長靴や手袋は凍っていました。

 食後にナイトハイクも計画していました。
 さっきよりも寒いこと、泣くような子は連れて行かないと言いますと、36人中10人が「いく!」と手を挙げました。外は零下15度でした。
 雪原を月と星が明るく照らしていました。今度は覚悟をしてきたためか、泣き言も言わずに、ぼこぼこと雪の中を走り回りました。ロウソクを置いてながめたり、絵本まで読んでもらいました。濡れたタオルは棒のように凍ってしまいました。
 
 翌日は晴れ。真っ青な空に白い八ヶ岳。反対側には富士山がきれいに見えています。
 気温は零下5度。でも、お日様があるし、子どもは元気です。
 そりにはまって、どんどん上手になります。コースは長く、急傾斜になっていきます。
「まがりたいほうのてをつけばいいんだよ」と、習得した子が教えます。
 私もどんどん楽しくなって、身体の起こし方や、足の乗せ方などあれこれ探求。
「もう、帰るよ!」の保育者の声に「えー」「あと、100かい!」と、ブーイング。でも、仕方なく荷物をまとめ昼食を頂いて帰路につきました。

 帰りのバスは、保育者は静かに寝たいのに、子どもたちは100%の声でしゃべり続けていました。
 帰ってきた横浜は寒かったです。清里は寒いというより、冷たいという感じ。
 あー、終わっちゃった。
 夜、個室で寝かしてくれたら、一週間行ってもいいのにな。
 広い自然界の中で、子どもたちは、ほんとにいい顔していました。
 ところで、私、唯一筋肉痛になってしまったところがあります。
 どこだと思います? なんと、下腹。そりで腹筋を使ったためでしょう。恥ずかしい〜。(2月5日 記) 写真=小西貴士(キープ自然学校)
雪遊びの様子はこちらをクリックしてください。(撮影=本多

 

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