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 先週はおとなと話す機会が多く、子どもと接する時間が少なかったです。園長先生たちから「担任をしているときは楽しかった」という事を聞きますが、子どもの仕事をしているものにとっては、やはり、子どもとの時間は最高です。

 私も不足がちで、不満になることがあります。

 

 木曜日、いい天気でした。畑(空き地)で5歳児が過ごしていたので訪れました。

 大きな木と木の間に上下に二本のロープが結わかれています。5、6人の子どもが上のロープを手で握り、下のロープに足をのせてゆらゆらしていました子どもによっては、そこで前回りをしていたり、上のロープに体をのせてぶらぶらしたりしています。何気ないことですが、勇気と技がいるようです。体でバランスをとるのがむずかしいのでしょう。近くでじーっと見ていては、チャレンジするけどうまくいかず、またじーっと見て、と繰り返している子がいます。
 大きな木から下がっているブランコに乗っている子もいます。
 トントンと木工をやっている子もいます。木片と木片を繋ぐために釘を打っています。ときどき背中を丸めてお腹に手を当てています。トンカチで手を打ったようですが、こんなときは泣きません。痛みが和らぐと、再開です。
はたけ 空き地の隅で、ひとり前屈みになって真剣に何かを探している子がいます。
近づいていくと「かなへびをさがしている」ということです。かなへびは同じような茶色の枯れ枝に隠れているそうです。じーっと見ていると動くからわかるんですって。邪魔をしないように立ち去りました。
 他にも虫を探している子は、腰を曲げ、前屈みになって静かに歩いています。


 耕されている文字通りの「畑」に緑の実が成っています。何かと思ってひとつ採ってみました。

 緑のさやを開けてみると空豆でした。

 お恥ずかしながら、私は空豆がなっているのを見たことがありませんでした。うれしくなって見ると、あら、あら、たくさんなっています。近くにいた子どもたちと収穫しました。
 小さい殻を採った子が、「これにもおまめがはいっているの?」と聞くので「見てみたら」というと、さやを開けました。すると、ふさふさの中に小さな小さな種のような豆があります。

「これはだめだ、くものすだらけだから」ですって。

 ふわふわの様子を蜘蛛の巣に例えたのですね。
 小さなざるにいっぱいとれました。

 さやから豆を出す作業は楽しいです。50個くらいになりました。

 卓上コンロで湯を沸かして、茹でました。
 もちろん、私が一番に試食です。おいしい〜!
 季候も良く、自然の中で、子どもと過ごす。至福の時と言ってもいいほどです。

 それぞれが、やりたいことを見つけ、もくもくとあそぶ。

 そこには気心の知れた仲間がいる。

 もちろん、物の取り合いもあるし、けんかもあります。でも、ゆとりのある空間と空気なのです。
 自由で束縛がなく、見守られている安心感の中で、子どもは本来の感性を伸びやかに発揮できるのだと思います。

 この場所は地主さんと、周辺の方々のご理解と好意によって使わせていただいています。スタッフだけでなく、卒業生とその親が使い勝手を整えてくれています。

 子どもが子どもらしく育つためには、自然は不可欠と思っています。

 そして、見守ってくれるおとなたちも不可欠なのです。(6月11日 記))

 

 

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