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 夏休みも終わりに近づいてきました。地域によっては、すでに二学期が始まったところもあるでしょう。
 今年の夏も、18日から23日までの卒業生のキャンプを無事に終えました。
 夏休みに卒業生のキャンプを丹沢のペガススの家でやるようになって19年目になりました。

 年々参加人数が多くなり、今年は小学校一年生から29歳まで145人となりました。毎食ご飯は薪で大きなお釜で炊くのですから大変。卒業生のお母さんたちにも、お手伝いいただいています。(写真をご覧ください。ここをクリック

 薪割りはたくましい卒業生の子どもたちがやってくれます。

 寝る場所は、季節のいい頃の山小屋状態のごろ寝です。
 今年は二十歳以上の子ども? たちが16人来ました。
 小学生は就寝時間が決まっていますが、中学生以上は本人に任されています。
 高校生9人、中学生8人も交えて、遅くまでおしゃべりしています。
 成人した子どもたちは朝方まで盛り上がっています。その話はとても面白かった。もっとも、私は2時くらいに休んでいました。夜更かししても、朝ご飯は一緒にすることになっています。朝ご飯は7時半、つきあっていては身が持ちません。さすがに、みんな若いです。
 成人した連中は、すでに仕事をしている子、就職が決まっている子、大学院生、大学生、仕事を模索してる子、さまざまです。夜遅くに仕事を早めに切り上げてやってきて、朝7時に仕事に出て行った子もいます。
 毎年来ている子もいれば、数年ぶりの子もいます。
 一人ひとりの幼児だった頃の姿が浮かびます。当時のことをよく覚えている子もいれば、とんと忘れている子もいます。静かだけれど努力家の子、なにかとみんなを仕切っていた子、臆病でなかなか前に出られなかった子、私がエピソードを話すと、何度でも聞きたがります。そのうち、みんなも当時の他の子のことを思い出したりして、お互い、あっという間に距離が縮まっていきます。
 中学の頃、高校の頃、苦しかったこと、荒れていたころのこと、自分を変えた話など、まだ人生の始まりの頃ではあるけれど、この子たちもいろんな事を経て今があることに心を揺さぶられる思いでした。こんなふうに、青年たちが本音を語る場が在れば、どんなにか救われる子どもがいるだろうとも。
 この子たちと話していると当時の保育を思い出します。私も若かったのですから、今よりかなり乱暴だったようです。

 子どもたちがいちばん覚えていたのは「つるつるがけ」でした。

 歩いて15分くらいのところに崖がありました。大きな道路に面していましたが、造成中で土のままでした。そこを登るのが大好きだったといいます。(やがて、コンクリートで固められてしまいました)当時5歳のゆかちゃんが「かえりたい」と言ったら、「じゃあ、帰りなさい」と私が言ってひとりで心細く帰ったと言います。

 私は覚えていなかったのですが、確かに今のように「不審者」を恐れることはありませんでしたから、そんなこともやってしまったのでしょう。

 少人数だったこともあって、年中出かけていました。お弁当持をもって一日中プールで過ごしたり寒い海に出かけてラーメン食べたりしたことを覚えていました。

 ザリガニ釣りに行ったこと、グループの名前を決めたこと、ミュージックバンドを作ったこと、日常のことを鮮明に覚えている子もいました。私にとっても楽しい思い出話のひとときでした。

 

 高校生の子どもを見送るとき「元気でね!」と背中をたたいたら、向きを変えて「あいこさんこそ元気でね」と言われてしまいました。そうです。もう、そんなことになっているのです。

 子どもたちは若くてピチピチ。私はシワシワに……。なんだか、うれしいような、寂しいような、妙な心境です。
 未だに余韻に浸ってしまうキャンプでした。(8月26日 記)

 

 

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