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 今日は、私の誕生日。何歳になったって、誕生日はうれしいものです。
 子どもたちのように「おれ 6さーい」なんて、鼻高々に自慢する気にはなれませんけど、大きくなりました。65歳です。すごいでしょう? 65回もハッピーバースデーをやってきたなんて実感はわきませんけどね。


 私のスタートはね・・・、自宅で生まれました。兄姉二人ずつの五番目として。

 その日、上の姉は下の二人の面倒を見なければいけないので、学校を休まされたそうです。

「ずるやすみ」と学友に言われてイヤだったことを、姉は毎年誕生日に私に言います。

 いよいよ私が生まれそうになったとき、この姉が隣りに住むおばあちゃんを呼んでくれました。

「おばぁーちゃん! あかちゃんがうまれるよー!」

 この叫び声は隣り近所にも知らせることになり、向こう三軒両隣りに見守られて私が誕生したわけです。

 肝心の父は不在だったようです。家族会議で「愛子」という名前が簡単につけられたそうです。
 そして、現在に至るまで同じ場所に住んでいます。


 ふと思うと、りんごの木は創設30周年ですから、いつの間にか人生の半分近くが占められているわけで驚きます。場所も同じ、仕事も同じと考えると、あまり変化を好まない淡々とした人なのかもしれません。ありがたいことに、今まで入院したことも一度。それも、のどのポリープで一週間、病気とは言えないくらいのものでした。


 先日「あいこさんて、元気ですよね。どうしてですか?」と聞かれました。

 今までは「子どもたちに元気をもらっていますから」と答えていたのですが、このときは「話を聞いてくれる人がいるからかもしれません」と答えていました。

 自分でも思いがけない答えだったのですが、質問して下さった方が「そうですよね。人に聞いてもらうと元気がでますよね」と相づちを打ってくれてハッとしました。

 ほんとに、そうかもしれません。

 会の規模は様々ですが、一月は八講演ありました。支援センターや幼稚園、保育園、大きな会場で親たちやサポーターたち、保育者たちに話してきます。午前、午後とあるときもあります。あきれるほどに話しています。

 でも、考えてみたらマイクを握り一方的に話しているのです。「うんうん」と聞いて下さる方が多いと、どんどん話したくなってしまいます。文句も言わず、好意的なまなざしで聞いて下さるのですから気分は最高です。もしかしたら、カラオケでうたっている気分に近いのかもしれません。(私はカラオケには行ったことがありませんから、想像ですが)
 こんないい仕事ありませんね。子どもたちからいただいたネタを、おとなにしゃべって元気をもらっているなんて。口さえあればいいのですから、持ち運びも便利。

 先週の土曜日は、山梨県甲府から身延線という単線の電車に乗って行ったところにある園でした。山並みから富士山がくっきり顔を出していました。のどかな風景に気持ちが開いていく感じがしました。旅行では行けない場所に伺えるのも楽しみです。

 頭と口が元気なうちはしゃべりましょう! みなさん、よろしく。そして、耳を傾けてくださってありがとう!(2月17日 記) 

 

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