ベル・ヘリコプター・カナダ 412

ベル412 JA6710

  ベル社が1978年に発表した212型の発展型にあたるのが412型。従来2枚ブレードのメイン・ローターを踏襲していた同社が、初めての複合材製4枚ブレードを採用、ローター・ヘッド等も新技術を応用して作られている。このローター・システムの採用により、巡航速度は約40km/h程度速くなり、機内の振動や騒音が減少した。機体構造は212型と大きく変化していないが、燃料タンク容量は約50%増加しており、航続距離を延ばしている。また、コクピット内の操縦装置が一部変更されている。燃料搭載量を増加した412SP型やトランスミッション出力を増加、高温時のホバリング能力を改善した412HP型、その強化型の412EP型がある。

  宮城県警察航空隊のベル412には、”まつしま”という愛称がつけられている。このヘリには、右舷に救難用ホイストとバブルウィンドウ(遭難者捜索用)、左舷にはテレビカメラが装備されている。

写真の機体は、宮城県警察航空隊のベル412”まつしま”(JA6710)。

・Data

主回転翼直径 14m 最大離陸重量 5,397kg 上昇限度 6,096m
胴体全長 17.1m 乗員 2名 航続距離 650km
全高 4.3m 乗客 13名 初飛行年 1979年
エンジン PT6T-3D1(900shp)×2 最大速度 259km/h 生産国 カナダ
自重 3,130kg 最大上昇率 411m/min