京都自転車一周一人旅
京の都を自転車で巡る。そんな旅はいかがですか?修学旅行生がぎゅーぎゅーに詰まったバス。
いつまでたっても京都駅に近づかないタクシーに待ってくれない新幹線。そんな窮屈でイライラするんじゃせっかくの旅ももったいない。そこで、
自分の好きなように気の向くまま、ちょっといい感じの路地や、ガイドブックにない何気ない京都を発見する、そんな旅が
できます。夏前や秋には最適だと思いますよ。
では、一人旅の前夜から始めましょう。
GW翌週の2001年5月12日(土)
2030 謎の暗号に従いバス&市営線乗り放題パス(1200円也)を使って京都の各所を巡るというイベントを無事終了し、
四条駅近くの某飲み屋で行われた打ち上げが終了。朝預けた荷物をロッカーに取りに行き解散。
一人京都駅に向かう。ちなみにほかの人たちは大阪へ。なぜ大阪かは問うまい(観光ではない)
2100 宿を探し始める。駅前のホテル京阪京都にアタックするが1泊9500円と聞きパス。iMODEでも探して
みたが公式メニューではヒットせず。駅の中にある宿の案内所などで聞くのも手だったが、結局、一昨年京都に泊まった
時に利用した京都駅前の法華ホテルにする。一泊6800円也。暫くTVを見ながらまったりする。
2200 小腹がすいたので何か買い出しに行こうとしたとき、ホテル内に無料端末コーナーを発見。
京都のレンタルサイクル等の情報集めや、
うちのサイトの掲示板等を巡回する。そして、ちょっとだけのつもりが京都に来てまで2330ぐらいまでチャット(笑)。
これだけで、ここを選んだ理由になりますな。あ、ここのホテルは各部屋にもモジュラー端子があるので電話回線での
接続も簡単ですよ。そして、ネットの情報から明日のレンタルサイクルは無印良品にすることに決定(理由は後述)。
明日の朝に気合いが残っていれば、レンタルサイクルを借りる前に、三十三間堂や、
京都の五重塔として駅からも見える東寺、去年の秋にいって見事なまでの紅葉で原色の洪水な光景に絶句した
京都5山の第三位東福寺、京都タワー(0900から)、任天堂の本社(ぉぃ)等を見てくるのも乙なのだが、
明日の朝にそんな気力が残っているはずもなく、とりあえず行ったことのない二条城に行って北上しようと決め
1000までに店の前へと決心し2430就寝。私は空調って嫌いなので切っていたのだが、寝苦しくて何度か目覚める。
この時も暑いなとは思ったが、京都散策に気分が高まっているのだと感じつつ2度寝ならぬ4度寝する。完全起床は0845。
GW翌週の2001年5月13日(日) 雲ひとつない快晴
0930 チェックアウト。宿から無印良品のあるプラッツ近鉄は徒歩3分(駅からなら5分)ぐらいなので、その途中にあった
喫茶店でスクランブルエッグが乗ったトーストとサラダとコーヒーのモーニングセットAをとる。680円なり。まーまーかな。
0945ぐらいに出る。
0950 プラッツ前へ。開店前にすでにならんでいる人が数人いたのでその後ろにつく、ケータイメールを打ちながら開店待ち。
1000 開店。入ってすぐ右のところにあったレンタサイクル
にてレンタル申し込み。ここは税込み1050円(申し込み時に保証金三千円を預ける、返却時に返還)で
1000から1800までの8時間のレンタル。そして、無印をお薦めするのは
料金的にもいいのだが、無料でロッカーが借りれるってのが非常に便利。このロッカーは2200までかりれるので使わない
手はないですな。店員さんに聞いてみたところ、このGW後の季節は11時にはレンタルサイクルが出払うとのことだったので、
できるだけ朝一で借りるべきでしょう。ちなみに、今日は開店と同時に30台あるうちの半数がなくなった。自転車はすべて
かご付きで3段変速の街乗り自転車と21段変速のレーサー系自転車がレンタル可能、今回は街乗りをチョイス。その後京都を
回る先々で無印のレンタルサイクルを見かけることとなる。
1015 無印発 二条城へ向けて出発。駅前通りの烏丸通りを北上しようと地図を確認、と思ったところで、るるぶの地図を
無印のロッカーの方の荷物に入れてしまったというミスが発覚。流石に地図なしで走れるはずもないし、すでに気分
的に出発してしまっているので戻るのも癪だしということで、途中にあったampmで小型の地図を購入。ところで、京都という町は
大きな通りを走っていれば自分の位置をロストするということはほとんどない。碁盤状に整備された通りの名称がそのまま
交差点名になっているからである(烏丸通りと四条通りの交差点が烏丸四条)。これは京都初心者には非常にありがたい。
ちょっと小道を入って京都の下町らしさってのを見たいととチャレンジしても大通りにでればすぐに自分の位置がわかる
のである。ん〜流石は千年都市。ちなみにその京都に3年連続で遊びに来ています。だいぶ勝手は分かってきたんですが、
自転車は初。はたして、某HPで体内年齢が38歳と診断された私がどこまで走れるかな?・・・そういえば自転車に乗る
のは・・・7年ぶりか?・・・・ちょっと不安を覚えつつ、そんな無駄話はこの辺にして、出発進行!
1015無印良品→(移動3分)→ampm(3分)→(移動3分)→1024東本願寺 (移動軌跡)
1024 ふと横を見てみるとばかでかい門が・・・東本願寺でした。ちょっと、寄り道。ちょうど、朝の説法を行っていたのです
みっこで拝聴。奈良の大仏殿と並ぶ世界最大級の木造建築である巨大な本堂(なんと4000人が同時に参拝できるそうな)で本尊
を拝んで寄り道完了。
1030東本願寺→(移動15分)→1045二条城(移動軌跡)
1045 二条城に到着する。ここは古都京都の構成建築物として世界遺産に認定され、徳川家康が1603年に上洛時の宿泊所として
建造し、15代将軍徳川慶喜の大政奉還の舞台となった歴史的場所。その部屋も見学コースにはいっているというどこもかしこも国宝
ばかりという二の丸を見学。きゅきゅ鳴る鴬張りの廊下や狩野一門による松の屏風などを見学。庭園も広々としていてなかなかお薦め。
めちゃめちゃ広い境内を40分ほどかけて一周。のんびりするならお弁当をここ食べたりして2,3時間は過ごせます。
そして、夜は21時までライトアップ。夜にもきてみたいですな。さて、ここからはゆるい上り坂。
目標を京都の西北、仁和寺に設定し、名所を通るようにルートを定める。
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二条城二の丸 |
二の丸外観 |
二条城前 |
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本丸跡から |
香雲亭 |
清流園 |
1140二条城→(移動10分)→1150清明神社到着(移動軌跡)
昨日の京都巡りでも寄ってたのですが、今日も通り道だったので寄ることに。去年なかったコージー富田の絵馬を発見(笑)。
しっかし、去年ここに寄ったときには絵馬も「冬コミ受かりますように」とか「作家になりたいのですが?」(疑問系でどーする)
「小野フユミさん(ほか多数。ありすがわもあったな)の新刊が出ますように」(おー、かなってる)等々、とても筋違いなお願いが
目に付いたが、最近は一般人(ぉぃ)が増えたらしく普通の絵馬が大半で面白くない。見所の一つだったんだけどなぁ。
と1215失意のまま次へ。この清明神社の北30mほどの所においしい和菓子屋さんがあると聞いていたのでお土産でもと寄ってみるが、
なんと日曜日は定休日。そんなぁ〜。あと、日曜日がお休みといえば、清明神社の姓名判断ってのが地元の方々には大人気のようで
お堂の前にいっぱい靴が並んでいた。興味のある方は頼ってみては?
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大槻ケンヂ 菅野美穂 京極夏彦 岡野怜子 |
コージー富田 嶋田久作 荒俣宏 |
1220清明神社→(移動30分)→1250妙心寺(移動軌跡)
移動30分。ルート上に学問の神様の菅原道真ゆかりの北野天満宮、「苦抜き」というのが由来の釘抜き地蔵、千本釈迦堂を通ったが、
今回は通っただけ。1250妙心寺到着
通用門っぽい北門からはいる。ここは40程の仏殿が建ち並ぶかなり広いお寺。そのなかから退蔵院を拝観。水墨画の始祖と
いわれている如拙の国宝「瓢鮎図」。竹の筒に響く水音を楽しむ実に詫び寂な水琴窟。白と黒のふたつ砂の対比が雅な枯山水。いとおかし。
その奥には、緑豊かな藤棚や流水が涼しい竜王滝がある。ここで20分ほど庭を眺めたまま、ぼーっとする。実にのんびり。京の趣ですなぁ。
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妙心寺朱門 |
退蔵院1 |
退蔵院2 |
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水琴窟 |
水琴窟取り説 |
仏殿 |
1325妙心寺ー移動5分ー1330仁和寺(移動軌跡)
移動5分。1330仁和寺到着。ちょいと登りだがすぐそこ。仁和寺から下ってくるのもお薦め。ここも世界遺産の一角。国宝金堂、
国宝孔雀妙王像(4月1日から50日間公開)重文仁王門、重文五重塔などそこかしこが
国宝やら重文やらと見所満載。ちょうど
いろいろとイベントをやっていたようで、そこかしこに近代芸術(っていうのかな?)の構造物が点在。ついでに、神楽の奉納も
やっていたのでムービーで収録。ここは春の桜の名所ですね。また季節を変えてきてみたいところ。
1400仁和寺→(移動30分(移動軌跡))→鴨川→(移動15分)→1530知恩院(移動軌跡)
1400移動開始。ここからは祇園までずっーーっと下り坂。本当なら仁和寺の後に枯山水の名園がある竜安寺にいく予定だったのだが、
仁和寺から竜安寺は結構な登り坂なので今日はパス。竜安寺まで行けたならそのあと金閣寺(というお寺はありません。正確には鹿苑寺の金堂)
を回るのも手ですね。ということでくじけた私は鴨川に向かうことに。妙安寺の前まで戻って、清明神社のちょっと北を通り、蹴鞠の
神社ということで最近はサッカーの神様として有名な白峰神社、新緑の同志社の杜を抜けて鴨川に着いたのが1430(そのまままっすぐ
いくと10分ほどで銀閣寺)。常々、鴨川沿いを自転車で走ってみたいなぁと思っていたので下りを飛ばさずのんびり景色を楽しみながら川下り。
途中、子供たちが川に入っていて、非常に羨ましく、私も靴を脱いで鴨川へ久々の水遊びを堪能。なんやかんやで鴨川を30分以上かけて
下りました。そして、鴨川に別れを告げて東に折れ、知恩院の方向に。途中、帆の布をつかった鞄で有名な
一澤帆布の前を通るが、なんと日曜定休日。残念。が、後で聞いた話だと、ここに買い物にくるには平日の朝の9時に店の前にいないと
入店すら出来ないぐらい人気があるらしい。ちなみに通販の納期は3〜5ヶ月である。こんどは平日にこよっと。
やがて、黒い大きな門が見え急な上り坂をあがった所が知恩院の黒門(まんまですな)であった。
1530鴨川→(移動15分)→1545知恩院(移動軌跡)
さて、知恩院だが、この時点でかなりバテバテだったので、入った所にある上り坂をみてパスを決定。門前で写真を撮ったり、
なぜか撮ってくださいと大人気だったため、写真屋と化して撮影に勤しむ。一息着いたところで、知恩院の正門を通りすぐ隣の八坂神社に移動。移動5分
1545八坂神社に到着だが・・・ここももう門をあがる気力がなかったので門前を眺めて退散。ふぃ〜。さて、ここまでお土産も買って
なかったのでお土産を買うために祇園の商店街を抜けていく。ここは自転車で走るのはかなり大変なので(商店街の歩道は自転車走行禁止)、
祇園に用がなければ、避けて行くのが正解でしょう。で、危険を冒して行ったのが、宇治茶と闇の末裔で有名なツジリ。ちょうど3時の
おやつな時間だったのでお店の前は20名程の大行列。あ〜やっぱり有名なんだなぁと思ったら、なんとお店の中の階段にもびっしり待ち人が・・・
あんなにいたら1時間待ちではきかないだろうなぁと思いつつ、1Fのお土産コーナーで抹茶餅と新茶、茶カステラ、京かすりのハンカチを購入。
そして、ここまでくるまでの間にも、よさげな所があったら昼飯にしようと探しながらだったのだが、いまいち踏み切れず、
この時間まで飯抜きだったお腹もそろそろ限界。祇園で食事をと思ったのだが・・・こんな時間に食事ができる店が有るはずもなく、
京都駅で新幹線のチケットを取ってから食事と言い聞かせ、もうちょっとだけ我慢。そして、鴨川にかかる橋で名物の「鴨川等間隔カップル」
を見ようかと目を転ずると、ビルの上にあった気温表示が目に入り絶句。「気温28度」・・・・・流石京都。
ツジリ1630→(移動30分)→1700京都駅(移動軌跡)
1700 京都駅、無印に自転車を返却し、京都駅で新幹線の指定席をとり(指定はは混んでいて4本先の丸1時間後に)、やっとの思いで
かなーり遅い昼御飯にありつく。駅ビルの11F。名前だけで揚げ物屋さんの「かつくら」(後で聞いた話ではここも結構お薦めらしい)
にしようかとも思ったが、ひつまぶしのお店があったので、そこでひつまぶし&豆腐サラダ&くずきりのセットをオーダー。ここで、
時間があったら、駅ビル内に常設の「手塚治虫の世界」展を見る予定だったが新幹線の時間もせまっていたので断念。テクノポリスは
絶対に見ようと心に決め新幹線のホームへ。
1807 のぞみ64号で京都駅を出発。sigmarionで、このページの文章を打つ。この小型のwinCE機のキーボードも馴染んできて、
ちらちらと確認する程度でブラインドタッチできるようになり、打つスピードもデスクトップと変わらなくなってきた。途中、
力つき一時間ほど縛睡。
2021 定刻通り東京着。お疲れさま。
京都を巡ってみて・・・
ということで、気温28度の夏日で7時間ほどの自転車の旅でしたがなんとか当初の想像以上に多くの史跡を巡ることができました。翌日もおそれていたほど
筋肉痛もなく、元気に社会復帰を果たしました。次は逆回りで東福寺、千本稲荷、哲学の道、銀閣寺、京都御所あたりを巡ってみたい
ですね。そのときにはまたレポートします。
トップページです。いろいろあるので是非→