第1話『私を便所へ連れてって』
SIMOはその日三回目の便所へ行った。
朝からどうも腹の具合が悪い。
「SIMO、どうしたピンク?」
夜の低王、通称「ピンク」が現れた。頭にはどこから盗んできたのか婦人用の下着を装備している。防御力は1だ。
「うっせーな、ピンク。ハラの調子がよくねーんだよ!」
ピンクを苦手としているSIMOは、ぞんざいに返した。そこへ平田と國方もやって来た。
彼等はとある目的の為に、一緒に冒険をしている集団だ。彼等自身は味方という意識はない。
「なにごとや!」
すっとんきょうな声をあげたのは、平田伸吾。通称「大将」。職業は手品師。大阪弁を使うが、大阪出身ではない為、うさんくささだけが目立つ。
「うーっし」
やたら態度の大きい男は、國方太公真。通称「ヤニ男」。職業は電気工事師葉巻にトンボグラサン、無精ヒゲにカウボーイハットといういでたちながら、意外と多趣味な奴だ。その為、格好、口調がよく変わる。
「みなさん、おそろいでピンクね?」
こいつについては、前述の通りだ。ちなみに、職業は下ドロ。
「ったく、何かあると全員集合か? ヒマな奴等だ」
と呟くSIMO。職業は勇者で、一応彼等の中ではリーダー格だ。ニヒルな皮肉屋……と自分では気取っている様だが、周りから見れば単なるネクラと思われてしまうところは、彼の不幸であろう。
「あんたに言われとうないなぁ。……実際、こんなヘンピな田舎町までやって来といて、もう三日も何もせずにこうして過ごしとる」
「ヒヒヒ。あっしは、だいぶ稼がせていただいたでピンク」
「うーっし」
「物事にぁ、準備ってのが要るんだよ!」
「なんや? その準備って?」
「うーっし」
「どうせ、ここまで来たはいいけど、後は何したらいいのか分からんのやろ!」
図星らしい。
「だから情報収集をだな……」
「うーっし」
「だまれ! ヤニ男!!」
先行き不安である。
次回予告:連載2回目にして、四人に最大の脅威がせまる!!
次回『マルコメみそは殺しの暗号』へ、スイッチ・オン!!!!
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