第2話『マルコメみそは殺しの暗号』


「おい!! 分かった、分かった。やっと分かったぜ!!」
 ヘンピな田舎町に来て四日目の昼下がり、大将、ヤニ男、ピンクが互いに互いのキャラクターに引きながら、同じ席で昼飯を食べていたところ、けたたましい勢いで勇者SIMOが現れた。
「何が分かったで桃色ぉ〜」
 ピンクが昨日とは違う語尾でSIMOに訊く。その頭には昨日と同様、婦人用の下着が装備されていた。が、昨日と違いレースが付いているため防御力は2だ。
「この四日間の情報収集の結果、ついに分かったんだ」
「だから何や、ゆーてるやろ」
 いかがわしい大阪弁をあやつる、手先の不器用な手品師、大将が、昼飯を中断させられたことに多少腹を立てつつ、らちのあかないSIMOに先を促した。
「うーっし」
 一足早く昼飯を食べ終わったヤニ男は、ギターを爪弾き出すと、即興で何やらよく分からん歌を歌い始める。
「これで俺らの旅も、目的に向かって大きく前進できるってもんだ」
 四人の旅の目的、それは……まぁいずれ語るとして、朝から情報収集に出ていたSIMO。どうやら、今まで自分の腹痛のためこんな田舎町に足止めしたことの償いらしいが、とにかくそのSIMOが満面の笑みで吉報を持ってきたらしい。
「ふっ、そうゆうことなら、俺もこんな演技している場合ではないな」
 ガッと椅子を倒し立ち上がったピンクは、今まで見せたことのないキリッとした表情でそう言うと、頭に装備していた下着を取り、床に叩きつけ足で踏み付けた。
「これからは俺のことを、ピンク改めホダカ様と呼んでもらおうか」
 今までとは明らかに違う顔付きと口調で言うと、ジーンズの後ろポケットから帽子を取り出し、深々とかぶった。
「あ!?」
 否!! 深々とかぶったそれは、帽子ではなかった。それは……婦人用下着だった。
「なんも、変わっとらんやないかい!!」
 スパーン!!
 さすがは手品師、どこからともなく取り出したスリッパで小気味良い音を立てつつ頭をはたく。
「もーええわ。んで、SIMOなんや分かったことゆーのは?」
「俺らが探していた物のありかが分かったんだよ!!」
「……あ〜? 何のことや?」
「決まってんだろ! 腹痛薬だよ」
「ソレ欲しがっとんのお前だけやーっ!! ってゆーか、まだ第1話を引っぱってたんかい!!」
「♪進め〜僕らの船『マルコメみそは殺しの暗』号〜♪」
「ヤニ男もさっきから何歌っとんねん!!!!!!」

 次回予告:くだらん漫才をする四人に魔の手が迫る!!
      次回『タロット山荘殺人事件』君に、この謎が解けるか!?

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