第8話『馬鹿共の宴』


「ママー、それからみんなはどうしたの〜?」
「フフッ、それからね、みんな仲直りしてパーティを開いたのよ」
「ぱーてぃ?」さっきまでしゃぶっていたのか、親指が赤くはれている。
「そう。パーティ。こっちの世界で言うところの『うたげ』ね」
「おひめさま〜? おひめさまがいるの?」
「ううん、そうじゃなくって、おいしい食事と飲み物で、みんなでわいわいさわぐのよ」
「わーっ、一人暮らしの大学生の宴会みたいだね〜」頭をなでられサっちゃんの顔がほころんだ。
「ねぇ、ねぇ、それからぁ〜? どうなったの〜?」
「仮装大会が始まって、一人が女王様の格好になってみんなに命令を……」
「かそうたいかい? じょおうさまって、ドレスとかサチ子も着てみたい〜!」
「あ、その女王様じゃ……まだサっちゃんには早かったかな? くすくす……」
「あう〜ママずるい〜!」
「はい、今日はここでおしまい。さ、もう寝なさい」と、本を片付ける。
「もっと、もっと聞かせてよ〜!」
「これいじょう話すとヒワイ……ごほっ! と、とにかく今日はおわり! 早くねなさい!」
「はぁ〜い」
 ……三十分後、寝つかせた子供を後に、その女性は一人だんろの前に立った。
 先ほど見ていた本を取り、そして……

 あなた……サチ子は……立派になっていますよ……

 ……彼女の持った本に、一つの雫が落ち……そして消えた。
 彼女は火の中に、その本を投げ込むのだった……。

「それが何の関係があるんじゃー!」
「あんた誰?」
「サチ子」
「うそつけ〜!」

 ……また出番の無い四人であった。
                         <完>

 次回予告:何と次回! 続々と新キャラ登場、その数62人!
      全員で涙の大嵐だ!
      次回『そば焼酎、雲海』空海さん、おむすび食うかい?

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