第10話『肉じゃが』
その日は「大事な話がある」と、彼女を家に呼んでいた……。
「待っててね。今、夕飯作るから」
彼女は家に来るなりそう言って台所に立った。彼女の料理はなかなか美味い。いつも楽しみであったし、こんな日がいつまでも続けば良いと思った。
でも駄目だ。オレは旅立つことを決めたのだ。もう帰って来れないかもしれない旅に。それでも行かねばならない。今日はそれを伝えるために彼女を呼んだのだ。
オレはそっと、台所で料理をしている彼女の後ろに立って話を切り出そうとした。
「言わないで、何も……」
オレの言葉を遮りそう言って振り向いた彼女の頬には一筋の涙が流れていた。彼女は知っていたのだ。オレが旅立とうとしていたことを。そんな彼女をオレは何も言わずきつく抱きしめた。
「ねえ、涙はどこから流れてくるの?」
掠れた声で聞いてきた彼女に、オレは何も答えることは出来なかった…………
ヤニ男はビーチで目覚めた。いつの間にか眠っていたらしい。
「今……何をしているの……何の為に……」
夢の最後に、ちょっと怒ったような顔で彼女にそう言われた。
「そうだ……いつまでもこんな所に居る場合じゃない」
そう言ってヤニ男はギターを握り締め立ち上がった。
忘れないよ「待ってるから」と言った君の言葉とあの日食べた肉じゃがの味を……。
次回予告:え〜と、あ〜と……省略! 三夜連続スペシャル第二夜
次回『脱衣』チャンネルはそのまま!
第11話『脱衣』
当時ピンクは闇の世界で生きる盗賊団に入っていた。しかし彼の心は揺れていた。
「俺たちはこんな事をしてていいのか?」
そう仲間たちに切り出したのは、富豪の屋敷を襲って一稼ぎした後だった。
「何言ってやがる。弱え〜奴からカネを盗る。最高じゃねえか」
「俺は、もう……嫌だ……。俺は俺の生き方を見つける!」
そう吐き捨てピンクは盗賊から足を洗い旅に出たのだ。
そして現在。立派(?)に下ドロとして生活している。
当時に比べ活き活きとしていた。あたかも窮屈な衣を脱ぎさったかのごとく。
もっとも闇の世界から抜け出れたかと言うと、はなはだ疑問ではあるが……。
次回予告:明かされてゆく過去。大将のその壮大な過去とは……
次回、最終夜『いつまでも……』番組はまだまだ続くよ!
第12話『いつまでも……』
「俺は飼い犬なんかじゃねえ!」
そう師匠に吠えた大将。その言葉は狭い部屋に響いた。いつまでも、いつまでも……。
次回予告:ついに三人にSIMOの刺客が……。前髪をつたう雨の滴にSIMOが思い出す記憶。
そして癒されることのない心の傷跡とは……
想いは時間を越え心へ届く。記憶を失ったあの娘の心の白いアルバムに
新しい写真(思い出)を貼ることは出来るのか。
次回『マサイ族の掟』あ〜モッツァレラ、モッツァレラ
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