第18話『8時だよ、全員集合』
〜Another story in Soba Jochu Unkai〜
「ディーノが殺された」友人からその言葉を受けたのは、1ヶ月ほど前だった。
もし、あのとき私が彼の行為を止めていたら……と思うと、何かを憎まなくては生きてゆけない自分が腹立たしく……悲しかった。
「キャサリン! ちょっといいかい?」
自称勇者のこの男……私の仇。
「なんでしょうか」私はそっけなく返す。恭順のフリも難しい。
「いや〜今ちょうどヤツから電話があって……いや、今も話しているのだが、どうしても焼肉だと言って聞かないんだ。なにか良い方法は無いかい?」
「この間の連続記録の話でもしてさしあげたらいかかがでしょう」
「おお、そうか! ではちょっと失礼……」パタパタパタ
向こうの部屋では、魔王とヤツ……『巣くう者』と呼ばれる人物が花を咲かせている。
つかれた……少し休もう。
枕に顔をうずめた私は、彼……ディーノとの思い出を胸に、静かに泣いた。
なんとなくテレビをつけてみる。
「もう終わりにしよう!」
「どうして! 慎一さん!」
……いつもは本を見ながら適当に聞いている私も、何故かこの時だけは真剣に見る気が起きた。
「慎一さん、慎一さん、どこ、どこにいるの」
そしてふと、この世界の違和感に身体が反応する。心臓が高鳴る、じぶんがじぶんでなくなる。
……気づいたときには、朝日が窓から差していた。テレビからは雑音のみが聞こえる。
私は身体をゆっくり起こした。
「今日も……か」
いつものように食事をとり、いつものように体を動かし、いつものように彼を想い……
そして、また、いつものように彼が来る。定刻に。
「キャサリン! ちょっといいかい?」
あの時から、私の時間は止まっている。また『同じ』日が来た。
今日もまた、『巣くう者』との電話のやりとりが行われ、私はきっとテレビをつけるのだろう。
もうあきた。終わりにしても、いい。
そんなことを考えながら、テレビをつけた。いつもと同じように。昨日の今日の以前の話。
「歯ぁみがけよ〜♪ 風呂入れよ〜♪」
あ……チャンネル、間違えた。
次回予告:急に路線を変えてきたSIMOの文章に全員タジタジ!
しかし四人はどこへ行ったんだ!?
このまま主人公は消えるのか?
次回『第1話と同じオチ』志村、うしろ、うしろ〜!
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