今朝の朝日新聞の2面、「ひと」の欄で「伊原昭」さんが紹介されていた。
新聞の記事から:
「日本文学色彩用語集成」をまとめた研究家であり、第1回ビューティーサイエンス学会賞を受けた人。
「万葉集」から江戸後期の「浮世風呂」まで、文学に現れた色の表現を、単語カードに書き写し、分類した。
50年以上かけて作ったカードは15万枚をくだらない。
夕暮れをさす「雀色時」、人気女形に由来する「路考茶」、藤鼠、銀鼠など100種にも及ぶネズミ色。
「色をあらわすことばは、世界を見る豊かなまなざしの反映なのに、 そんなことばがどんどん減っています」
「一番好きな色は、やはり白です。『万葉集』には色の詠み込まれた歌が717あり、
うち292が白なんです」
白が一番好きというのに共感。
私も薔薇が好きで写真を撮りまくっているが、一番好きなのはやはり白い薔薇である。
色については、HPを始めてから関心が高くなった。
ページの背景色は、いつでも決めるまでに悩むところである。
そのころ、志村ふくみさんの存在をテレビで知って、
「母なる色」という志村ふくみさんの本でいろいろなことを知った。
櫻や梅の樹などは、いずれも樹液がピンク色だとか、「つゆ草」の話を知って、
夏に郷里に帰ったときに金沢で加賀友禅の下絵を描くのを見学に行ったこともあった。
色の名前を表す日本独特の名前に惹かれて「色の名前」という本も手に入れた。
これは「名前シリーズ」で、他に「空の名前」という本も持っている。
「名前シリーズ」はHPを始めてから、ネットでの友達の影響で知ったものだ。
ページの背景色を決めるときに、私は色の名前から色を選ぶことが多い。
二番目の娘は、いま都内で一人暮らしをしていて、娘の部屋には学生のころの物がそのままけっこう置いてある。
そのなかから、私が見つけて娘に頼んで譲ってもらったのが「色鉛筆」。
「IROJITEN」という60色の色鉛筆だが、その名前のとおり色の紹介がとても楽しい。
例えば
「ICE GREEN 薄浅葱」:氷河の深い割れ目に見えるような澄みきった青緑色。
浅葱は葱の淡い色からつけられた。
「FOREST GREEN 千歳緑」:樹木がうっそうと茂る、深い森のような色。
暗くてひそやかなイメージの濃い緑色。
「SEA FOG 鳩羽紫」:その名のとおり海にたちこめる霧を意味する象徴的な色名。
土鳩の羽色を表す鳩羽色よりやや紫がかった色。
今日は、3連休の真ん中。
夜は出かけようと思っているが、昼間手持ち無沙汰で、暑いのもあいまってぐでーーーっとしているのだが、
「色の名前」やら「IROJITEN」やらを引っ張り出して、あちこち眺めてこころを洗っている。
「色の名前」
このページに載っているのは「苔色」、「木賊色」、「海松(みる)色」、「麹塵(きくじん)」、「漆黒」
「IROJITEN」
1箱に10本ずつ色鉛筆が入っている。 箱の装丁
箱の中はこんな感じ
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「色の名前」 2006.7.16