vaio-days

いや、昔からノートは欲しかったんですよ。マジで。
やっぱおでかけ先でメールチェックとかしたいし・・
でも会社でノートPC(分類上ノートに属するだけ)
使ってるし、自分で買わなくても会社で新しいの
くれるかも(限りなく非現実に近い希望的観測)などで
自分の気持ちをごまかしている日々でした。

そして、ある日webをのほほーんと見ていると
ソニーがミニノートを出すという記事が載っていて
「そんなちいさいの出したってキーはたたきにくいし
デジカメ内蔵たってねえ」などと思っていました。
その時点ではノート=B5薄型スタイリッシュやっぱり
バイオ505よねえ。などと思っていたのです。

しかししかし、メッセのPCエキスポに行ってみたところ
あるじゃないですか。C1が。しかも僕の大脳はおろか
小脳、脳幹、三半器官まで刺激してしまうようなキュート
なスタイル!そーだよこれだよこーゆーのを捜してたんだよ
こんな時間までどこ行ってたんだ父さんは心配してるんだぞ
的に気に入ってしまい、僕の目はハート&ハート、ハートの
エースは出てこないけどもうハートのロイヤルストレート
フラッシュ、ハートの清一色状態だったのです。
しかし、生来の熱しやすく覚めやすいヒートシンク的もしくは
ヴェルチェ的性格な僕はメッセを出た頃には「まあ金ないしな」
と覚めていました。オープン価格という表示に「まあ25万」
とタカをくくっていたのです。後日23万という価格を見ても
「ちょっと手が出ないよね」って感じでした。

しかし友人(旅行会社勤務)からメールが来て「C1を買おうか
悩んでいるんで相談のってよ」などと言われてしまい、まじまじと
スペックを検討するハメになってしまったのです。
そしたらなーんとグレートじゃないですか。MMX233だわ
ノートなのにキーピッチ広いわHDDもありありで僕の好きな
ポインティングデバイスだし・・・サイバーコードなんてなんか
超かっこいいし、やっぱバイオブランドだし・・
そして友達にメール返信しました。「わかった、一緒に買いものに
いってやるよ」そしてご対面となったのです

それからことある毎にお店に行けばC1と面会する日々でした。
いつもいつも「ねえねえ僕を買ってよう」と僕にしっぽを
ふる(←幻覚)C1のとりこになっていったのです。
それでも現実→価格が僕を理性的に維持していたのです。
色々な店を友達と回っても、天下のソニーだけあって値引は
あまりなかったからです。おそるべしオープンプライス。
礼を尽くす会社サターンも真っ青の価格戦略です価格という
リアリティが買いたいという僕の衝動を背水の陣で防いでくれ
ていたのです・・・

しかし、そんな常に心はイタバサミング状態だった僕を常に刺激する
環境が僕の周囲には構築されていたのです。オフィスの向かいに
すわっている先輩が「ねーねーバイオ買わないの俺BMW買って
公約果たしたしホイールも買っちゃってどうしよう状態だし
SEでもホイール買った奴いて無駄遣いブラザーズ結成してる
んだけど加入しない今なら入会金年会費無料永久会員だけど」
と日々洗脳の言葉を投げかけられ、
同期の友人は同期の友人で「俺豪遊教の教祖やってんだけど
信者募集中だし豪遊教では買ってから悩めっていうのが教義だし
俺もうVAIO505買っちゃったし先週日光で豪遊してきた
ばっかだしまあバイオ買っちゃいなさい」的に言われていたの
です。

さらにWebを見ているとスタパ斎藤氏のスパタトロニクスでは
C1に対するレビューがされているではないですか!しかも
スタパ氏は自分で購入されてしまっているのです。スタパ氏の
記事はすごい昔からアスキー系の他の雑誌で読んでいた自分と
しては他人事とは思えない、対岸の火事から燃え移って自分の
家も燃えちゃうよ火事と喧嘩はお江戸の華でいってここは千葉
だしでも対岸は江戸川区なんだよな、ということでもはやかなり
危険な状態に陥っていました。

そして更に容赦ない攻撃は続きました。バイオ505を買って
ご機嫌になっている友人(兼豪遊教教祖)が現れ、webで
「PC価格一覧」というページを見せに来るではありませんか。
「ほらほら結構安くなってるじゃんねえねえぼちぼちボーナスだし
考えてみたらほら一月に研修あるし」と言って一緒にページを
見ていると彼自身自分が買ったバイオの値段がまだ甘かったことを
知り驚愕していました(笑)そこで見た価格が怒涛の205000!!危うく
甘美な倒錯の世界に足を踏み込みかけてしまいましたが、必死に
計算機を叩き、消費税込価格を叩きだし「ほらほら日本では消費税
があるんだぞ売価だけじゃし、所詮売値なんて追い風参考記録に
過ぎないぜ」と自分を正気に戻していたのです。

ただこの時点で確実に敗北した点がありました。
「価格をビビッドに把握できるルートが出来てしまった」ということと
「C1は確実に値段が下がっていることを知ってしまった」ということです。

そしてとある日の深夜。メールの返事も書いてぼちぼち寝ようかな
と思いながら例の価格ページを眺めていました。「ふむふむ現金
問屋が安いのね」と、偶然とあるショップのホームページへいって
偶然特価商品のところをクリックしてみると・・・

「特価品:VAIO-PCG-C1 \195000」

心の一線、
越えてはいけない一線
踊る大捜査線

「ぷちっ」・・とにかく心の中で何かが切れる音が聞こえました

そして自白を始める犯人のように「わかりましたもう疲れました
全部私がやりましたそうだな長すぎた春だしいっしょになろう」
と、とあるバイオユーザーのページに「次回C1と共に来ます」と
メッセージを残してしまったのです・・・さあ約束を守らねば。
この時点で、C1を買うことを義務化し責任転嫁していたのです。

そして翌日、おそるおそるお店に電話してみました。
「なんで特価品なんですか?」
「保証書が他のお店になってるんです」
「あと何台ありますか」
「えーと・・・2台ですね」
「わかりました、ありがとうございます」

あと2台・・・もともと限定品に弱く、例えパイが20000人の市場に
「限定30000名様」の商品が出てもドキドキしてしまう僕としては
駆り立てられる衝動に勝てませんでした。とりあえず深呼吸して
少し検討。「これは大事な決断だ、松下の幸之助さんも大事なことは
朝決めろって言ってたよな」などと今まで何度も繰り返してきた
心の自分会議を開催しました。数分後、お店に予約を入れて僕は
颯爽と街に繰り出したのです。「今から会いに行くぜC1!」

しかし銀行に寄り、お店に監禁されている僕のC1(妄想)の
身代金(代金だろそれは)を引き出した時に、現実という壁が
立ちはだかったのです。この残高は社会人的にまずくないか?
社会人としての基本的人権・アイデンティティ・最低限度の
生活を保証する社会権も失ってしまうのではないか?これじゃあ
キング牧師も浮かばれないぜ的な思考が僕を襲いました。

何よりも「コイツハマズイ」という野生のカンが僕に警告したのです。

それでもとりあえずお店に向かってアコードワゴンは14号を進んで行きました。

しかし渋滞の中、自分の頭の中ではまた心の自分会議が開かれて
いました。「おまえあの残高で社会人っていえるのかていうか月末
ライブあるだろ他にも遊ぶから金はいるんだぞ年賀状だってまだ
買ってないしエンジンオイルもあるしそもそもお前NTT社員の
くせにまだ先月分の電話代払ってねーだろ、などなどいろいろな
自分が走馬灯のように脳内シナブスの中を電気信号として駆け巡って
いったのです。そして僕は江戸川区で車をUターンさせ、お店に
キャンセルの電話をしたのでした・・・許してくれC1いつかきっと
助け出すからな、水島一緒に日本に帰ろうそりゃビルマの竪琴だろ
でも今ミャンマーだからミャンマーの竪琴なんか変な名前だけどまあ
いいや状態だったのです。

結局、帰りに車を洗車してもらってエンジンオイルとエレメントを
交換してもらいCDをレンタルしてちょっとリッチな夕飯の食材を
買って僕は帰途に着いたとさ・・・めでたしめでたし(全然めでたくない)
帰り道、後ろ髪引かれまくりていうか全身の体毛を引っ張られるような
もしかして重力は上から下じゃないんじゃないかおいおい勘弁してくれよ
アイザック・ニュートンという後ろめたい気持ちで帰ったのでした。

でもでもね、これはリタイアじゃないんですよ。ていうかピットイン
なのです。だってC2とか出るかもしれないし、年末のボーナス出て
残高が潤ったら・・・明らかに僕の心の中の「買いたい&買えない」
の振幅値は明らかに増幅の一途を辿っているのですから・・・