あたしは、自分の家の会社で仕事をしています。

これがまた、なんだかよくわからないが多方面に渡っていろいろやってしまっているので、統一性がなくて疲れる。

ただひとつ統一性があるとしたら、サービス業である。
という点だけだ。

そして、あたしは絶対にサービス業に向かない。

はっきり言って、入社してこのかた、辞めたいと思わなかった日は一日もない。
毎日が辞めたい病である。

毎朝、5時に目覚めて、
「かーっ。朝か。かーっ。やってらんねェぜ。」
毎昼、時計を見て、
「よしっ。昼だ。がんばれ。辛抱だぞ。」
毎晩、帰宅してから、
「ぐぇぇええ。明日会社行きたくねェ!」

の繰り返しである。

お客さんが喜んでくれたら、あたしもうれしい♪

なんて思ったことは一度もありません。

確かに、自分の企画で、客足が増え、お客さんが満足し、売上が増加すればそれはうれしいです。
リピート客がたくさん増えたり、「おねーさんに会いに来たよー。」と言われれば、「ありがとうよ。」とは思います。
でも、それだけです。
それ以上の感情は生まれません。

お客さんを満足させるのは、仕事であって、それができないのは、仕事ができないということだ。

と思って日々接客してます。

だから、仕事である以上、お客さんに満足して貰うために、日々努力や知恵は絞ってますが、そこには何の感情もこめられてません。

おそらく、そんな気持ちは、サービスに出るでしょう。
お客さんに伝わるでしょう。

そして、一日に100回くらい客を殴りたくなります。

自分がお客さんの立場だったらと一生懸命考えたりしてますが、やっぱりダメです。

うっせーな、こんちくしょう。
だったら来んな。バーロー。

と心の中で叫びながらの笑顔です。

いつも、ぎりぎりまではがんばるのですが、最後の最後でだめです。
「お客様だからって何をしても許されると思ってるんですか?」
と、妙にドスのきいた声と不自然なほどの営業スマイルでお客さんに謝らせてしまいます。

これじゃぁいけません。

向いてないんだよ。
まじで。

店でも怒らせたら恐いとバイトの間で有名らしいです。

そんな切れた覚えはないんだけど。

店の中を走り回る子供なんか、首をひねりたくなります。
酔っ払って絡んでくるおっさんなんかは、もう頭にビールをぶっかけたくなります。

やらないけどな。

でも、笑顔の奥の目は、まったく笑ってないはず。
そんなところを見抜かれているのでしょう。きっと。

でも、文句と愚痴だけは店では言いません。
一応あたし上に立つ人だから。


仕事というのは、どんなものもはっきり言ってサービス業です。
お客さんあっての商売だからね。

ただ、うちは完璧に接客業なので、もうイヤーンなのだ。

営業も疲れるが、この接客業も疲れるのだ。
どっちも嫌いだ!
でも、営業の方があたしは耐えられる。

会社でも興すかね。





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