知ったかぶりする人があたしは大嫌いです。

知らないことを、きちんと知らないと言える人になりたい。
知らないことには、素直に耳を傾けたい。
知らないということを知ることはとても大切なことだ。
そして、知らないということを、人にきちんと言うことは、とても勇気のいることだ。
年齢を重ねるほど。

と、かっこいいことを前置きにして話すには、かなりレベルの低いエピソードをひとつ。

大学の時のサークルの中に、このあたしのだいっ嫌いな知ったかぶり女がいた。
人が話していると、「知ってる知ってる!!!」と話に割り込み、勝手にしゃべり倒し、オチもなく終わらせてしまう女だった。

これは、ものすごく気分が悪かった。

別に勝手につまらない話を延々としてる分には聞かなければいいことなので構わないのだが、彼女は人の話を盗るのだ。

大して知らなくても。
全然知らなくても。

なぜ?


あたしは、決して話がうまい方ではない。むしろヘタ。
そして長い。オチがない。
1から10まで説明しないと気がすまない。
その場にいなかったとしても、あたしのおかげで、まるで自分が体験したことのように頭の中にインプットされている。

と周囲からしつこくいじめられているような女ですが、
あたしが話し始めると、一同がニヤッと気になる笑いをしますが、
あたしはしっかりそのことに気づいてます。

気づいてても説明したおしてやります。
キャラだから。

そして、お決り文句の「なげーよ!」を必ず言わせてやります。

ちゃんと時と場を考えてやるけどね。

そんな話下手なあたしでも、彼女に何度も話を盗られ、ものすごく腹がたったことは数知れず。
あたしだったら、もう少し面白く話せたのに。。。
まるで、あたしが面白くない話をしようとしてたみたいじゃぁないか。
と、気に障るのです。

要はみんなが笑ってくれて、その場が楽しくなればいいわけだから、別に話を盗られること自体は特に問題じゃないのです。
そうじゃなくて、話を盗るにはそれなりの覚悟が必要だということをきちんと肝に銘じて欲しいと思うとるわけであります。

盗った人は、盗られた人より面白く話をしなければいけない。

というオキテを守って欲しい。

んでもって、コケたらそれなりの償いをして欲しいですね。

だからあたしは、人の鼻歌は盗っても話は盗りません。
その人より面白く話す自信ないから。

しかし。
彼女は違います。
最初から最後まで笑ってるのです。
笑いながら話すのです。

自分で話し終わった後も、みんながシ−ンとしてることに気づきもせず、キャラキャラと笑っておるのです。


これは一体全体どういうことなのでしょうか?


なんもおもろないんですけど。


内容も、単なる知ったかぶりで横取りした話だから、ところどころ曖昧で、支離滅裂。
それを終始笑いながら話す。

みんなが冷えた視線を向けていても、まったく気づきもせず無心の笑顔。

誰も文句言えません。

そして、今日も彼女の横取りトークは健在です。





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