ピアノの練習


週2日、ヤマハ音楽教室に通っていた。2歳の時からだった。
幼稚園のときは、みんなでオルガンを弾いて楽しくやるのが好きだった。
でも、小学校にあがってから、少し変わってきた。
周りのピアノを習っている子達はみな個人レッスンを受けていた。私は集団授業だった。実際に本物のピアノを弾くのは、練習の発表の時にほんの数分。あとは、オルガンで授業。先生は全員をまんべんなく見なければならず、一人にかかりきりになることはない。そんな授業形態がすごく不満だった。
そして、教材。
私はプライマリーとかそういうような名前のヤマハの教材を使っていた。周りの子達はバイエルやブルグミラー。
他の子達が使っている教材が、すごく格好のいいものに見えた。隣の芝生はよく見えるってやつね(笑)
今考えるとあほらしいんだけど、当時はすんごく不満だった(笑)
練習の内容もたいして高度になってない様な気がしていたし、誰も知らないような曲の練習ばかりだった。
私は、よくお店とかで流れてたりする有名な曲を弾けるようになりたかった。でも、そんな曲の練習は一切しない。
そこで私は、自分でピアノピースを買ってきて、練習をするようになった。けれど、思うように弾けない。
そのうち、その教室で習っている意味があるようには思えなくなって来たので、小学校4年生のときに教室をやめてしまった。そこの教室はやめても、個人授業をしてくれる教室には通いたかった。
でも、中学受験をするのに、塾に通わなければいけないから、もうだめだと親に言われてしまい、それ以来ピアノ教室に通うことは二度と無かった。
ピアノ教室に対する感慨は7年間通っていたにもかかわらず、全くと言っていいほどなかった。ただ、ピアノはやめたくなかった。ピアノ教室は楽しくなかったし、大嫌いだったけれど、ピアノを弾くことは大好きだった。
そこで、近所のピアノの上手なお姉さんにボランティアで教えてもらう約束を取りつけた。でも、結局お姉さんは就職活動で忙しくなってしまい、「エリーゼのために」一曲しか教えてもらうことができなかった。
だから、未だ一曲完璧に弾けるのは、ピアノピースの曲の中では簡単な「エリーゼのために」だけ(汗)
その後、自分でピアノピースを買ってきてはいろんな曲を練習した。けれど、どれも最後まで弾けるようになる前に他の曲に興味が移ってしまって、未だにどの曲も曲の途中までしか弾けない(汗)
高校大学とバンドをやるようになって、キーボードを弾くようになった。それからは、気に入った曲のスコアを買ってきては、練習した。でも、やっぱりどの曲も途中まで(大爆)
一曲完璧に弾けるようになった曲は、「エリーゼのために」以外はライブでやらなければいけない曲だけ。せっぱ詰まって追いつめられないとスイッチの入らない性格みたい。
スイッチの入った私は自分で言うのもなんだけれど、すごい。ライブでいざやるとなったら、人に聞かせるのだからと死にもの狂いで練習した。腱鞘炎になりかけたこともあった。
それだけ練習して、ライブで自分の納得のいくように弾けたときの感動は言葉では表せない。そして、うまく弾けなかったときの悔しさも。
今でも、たまにピアノを弾く。でも、たまになので思うように弾けることはまずない。弾けば弾くほどストレスが溜まる。そして、そんな自分の指が恨めしくなり、それから思うように弾けるようになるまで、ピアノにハマる。そして、うまく弾けることができたら、満足してピアノ熱は冷める。そんな日々が今日も続く・・・・


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