初秋の京都にて
(2003年10月12日)
たった一泊のビジネストリップでしたが、
秋の京都を少しだけ楽しんできました。
朝早く起きて、東本願寺で深呼吸。
その後、平安神宮の神苑をお散歩。
右近の桜、左近の橘の前を通るとき、
小さな頃に読んだ歴史の本を思い出します。
源平合戦の端緒、
鎮西八郎為朝が馬でこの周りを何周もしている様子。
でも結構、狭くて馬で回ると随分ゆっくりになってしまいそうです。

平安神宮の神苑は、
ジヴェルニーのC.モネの庭園と鏡のような印象を受けました。
もともとモネは日本庭園を意識して
ジヴェルニーの庭園を造ったのですから当然かも知れません。
あちらは睡蓮、こちらは蓮。
どんよりとした空を映す水面も
どこか共通する風情を醸し出していました。
その後、南禅寺の山門まで歩いて、お散歩も終わり。
タクシーで宝ヶ池の国際センターへ。


今日の目的はこれ。
文字文化研究所の白川静先生の公演「文字講話」です。
白川静さんは93歳。
漢字の研究では日本随一の方です。
文字の発生と漢字の歴史について、
興味深い著作がたくさんあります
文字って、
僕らは結構少しずつ出来てきたんじゃないか、と思っていますが、
どうやら違うらしい。

白川さんの話では、
限りなく全体系が同時にできたというのが真実のようです。
あの膨大な漢字体系を作ったのは一体誰なんでしょう。
興味の尽きないお話だと思いませんか。

そんなことを思うにも、秋の古都はぴったりでした。
(撮影:SO505i)