極寒の那須・二期倶楽部
(2004年5月5日〜6日)
昨年10月に訪れる予定だった、
那須の二期倶楽部を初めて経験した。
天気はあいにくの曇天。
しかしそれにも増して、気温が低い。
ゴールデンウィークだというのに、
那須の気温は10℃。
吐く息は当然白い。

那須の新緑は美しく、目に穏やかだったが、太陽の力があれば、更に美しさを
感じることができただろう。

今回宿泊したのは、本館のコテージ。
ここには旧本館の6部屋と、
18のコテージ、計24の客室があり、
それぞれに異なるインテリアを
もった個性的な部屋にしつらえてある、
という。
でも僕たちの部屋は少々狭く、
あまり満足の行くものではなかった。
常連客は部屋を指定するというが、
おそらくそれは重要だと思われる。

高く評価されている建築は、
直線を多用した重厚なものだ。
何処を見ても、直線によって
風景がフレーミングされるような構造に
仕掛けられているようだ。
そのせいか、本館周辺の空気は
やや緊張感を伴うものとなっている。
この感じが好きか嫌いかで
評価の分かれるところだと思う。

敷地は数万坪(うろ覚えであるが)という広大なもの。
本館とテレンス・コンラン卿監修の東館の間には渓流や遊歩道もあり、
散策や森林浴が楽しめる。
あいにくの天気ではあったが、
森林浴を満喫することはできた。

東館は、2003年にオープンした、
新しい施設で、前述のとおりテレンス・コンラン卿とそれをプロデュースした後藤陽次郎氏の最新の仕事である。

本館と比較して、コンラン東館の空気は
カジュアルなもの。
リゾートとして考えると、受けいれやすい文脈を構成しているように感じる。
アロマテラピーやスパなどの施設もこちらの方が完備されている。

尚、今回はアロマテラピーが予約できず
妻はおカンムリ。
しかし、東館のスパにあるサウナに行くことでなんとか満足してもらう。(笑)
東館スパの露天風呂からは、
満月が望め、気持ちのよい時間を過ごすことができた。
それになぜか、スパに人がいないのが、特筆できる。なぜ?

ディナー及び朝食は、本館のレストラン、
「ラ・ブリーズ」でいただいた。
こちらは可もなく不可もなく、という水準ではなかろうか。
素材も料理も、その水準は、
芦ノ湖湖尻の「オー・ミラドー」に軍配が上がりそうだ。

朝食後、チェックアウトまでの時間、
遊歩道を散策。
完全に森林の中に孤立して存在する、
露天風呂で足湯につかってみた。
ポカポカとからだが暖かい。

本来なら、ここからも
那須連山が借景となるはず。
返す返すも天気が良かったらなあ、と
思わずにはいられない、
二期倶楽部への初訪問となった。