「日乃出堂通信Vol.45」
 相も変わらず遅い発行です。
 あと、久しぶりに「ツーリングレポート」を載せることが出来ました。

*** 今月のおたより ***
 AERAムックの「天文学がわかる本」で福江純さんが、「ディープインパクト」についてそこそこの感想を書いていたので、見てみました。「福江さんが書いているように「もうこりゃ全部OKちゅうしかないだろう」ですね。いや、本当、良い映画でした。
 全然関係ない話ですがニッツウの編集長は変な人ですよね。賃金労働者らしいですが、最初はあそこで、今はあそこだって。まったく世の中の趨勢に逆らっているとしか言いようがないですね。
 何考えているんだか。

*** いもほり日記 ***
「人間はどこまで残虐になれるか」拷問の世界史
D・P・マニックス著
吉田誠一訳
講談社+α文庫|講談社
 異端審問、魔女裁判あたりが拷問と言った場合最初に思い浮かぶところです。
 あと、拷問といえば「1984」(オーウェル)でしょう。
 最近の戦争捕虜にも拷問は加えられますが、この本に書いてあるような肉体的苦痛を主眼とした拷問はないようです。殺してはだめ、あまり肉体に傷を付けても問題が出るからでしょうか。しかし、最近の拷問は人が耐えられるものではないようですね。本を読んでいると「確実に正確な情報を引き出せる」と書かれています。”知”の探求は恐ろしいところまで進んでいるようです。
 拷問の世界史と言う副題は付いてますがメインは「人間はどこまで残虐になれるか」で、合衆国への船内の奴隷の様子なども書かれています。
 しかし、”どこまで”と言ってもねえ。人間の想像力には限界が無いと言われてますから(大笑)
 ”拷問”についてだけ言えば”いかに苦痛を長引かせるか”を追求する限り、どちらかというと、人間の肉体的限界によって、拷問の残虐性は制限されてしまうのではないかと私は考えてます。
 拷問の他にも挙げられている残虐性の例もすさまじいですね。思わず自分が同じ”ヒト”であることがうれしくなってしまいます。

 日本の拷問・刑罰は、日乃出堂通信42号で紹介しました。


「<狂い>と信仰」狂わなければ救われない
町田宗鳳著
PHP新書081|PHP研究所
 読む必要なし。
 なぜ、読む必要がないか書こうと思っていたが、やめた。時間の無駄。

「日本秘境館の謎」
田中聡著
晶文社
(また田中聡だよ。”秘境館”ですと。購入後はほとんど見かけません。なんでこういう本が目にはいるのでしょう。って、そういうところを探しているからですけど。)
 みなさんは「別冊実話特報」とか「世界の秘境」と云う雑誌をご存じですか?私は知りません。そんな雑誌の紹介からこの本は始まります。上に挙げた雑誌は知りませんが、少年漫画誌で刷り込まれた”秘境”の話が本格的に書いてあったようです。もちろん、「別冊実話特報」や「世界の秘境」が先にありですけど。
 さて、秘境”館”の方ですが、実在する”館”として以下の場所が紹介されています。
・常磐ハワイアンセンター
・伊勢・鳥羽・熱海秘宝館
・目黒寄生虫館
・秩父珍石館
・神秘珍々ニコニコ館
・ムー大陸博物館
 ここら辺は、田中聡も含めいろいろな人がいろいろなところで書いている物件ですからあまり「これは!」と云うところはありません。でも、語られることの少なかった(少なくとも私は初めて読んだ)、熱海秘宝館の設立の話が書かれたのが目新しいところでしょうか。

 この本の中、最後に『科学と疑似科学の夢占い』でなんかくだらないことを延々書き連ねてこの本のおもしろさを完全に帳消しにしています。この部分”だけ”を取れば「田中聡は馬鹿だ」としか云いようがありません。
 ま、そこを読まなければ、おもしろい本だと思います。特に最初の「I 魅惑の世界旅行館」は、最初に書いた雑誌の話が出ていておもしろかったです。

 そういえば「陋巷に在り」の10巻が手に入りません。


「戦艦大和の建造」
御田重宝著
徳間文庫|徳間書店
 確か、講談社文庫でも発行されていたと思います。探して購入した記憶があります。もちろん読んでます。しかし、内容には覚えてないところがありました。新鮮ですねえ。(笑)
 中身は、題名そのまんまです。
 最近、三菱重工で発見された、「戦艦武蔵」の建造記録だとか合衆国のNational Archivesで公開された資料に基づく「戦艦大和」建造記録などが発表されています。1次資料と言うのは大切なのですが、私には専門的すぎてよくわからないので、購入してません。
 そのうち役に立つかもしれないので購入すべきなのかもしれませんが...役に立たないよね。
 先日もテレビで合衆国のミズーリが映ってましたけど、やはり戦艦は良いよね。
 で、「戦艦大和の建造」ですが、これを読むと「戦艦大和・武蔵の建造」(松本喜太郎著)が欲しくなりますねえ。もしかしたら尾道の古本屋にはあったかも(ロードテスト参照(^O^))
 本の内容ですが、一部わからないところもありました。調べてみる必要があります。
 後は、「計画」された船の多さがなんとも。まあ、大金を使うわけですから簡単に決められるものではありませんが、コンピュータの無い頃の船の計画がどんなに大変か、考えただけでも気が遠くなります。


*** ロードテスト ***
「kawasaki ZZ-R1100」
 って、ツーレポなのよ。
 久しぶりに長距離のツーリングに出ました。
 さすがに1年以上間を空けて長距離を走るとつらいことがわかりました。ちょっと考えないとね。とか言いながら、自転車を買おうと画策する今日この頃です。
 では、久しぶりのツーレポを。題して
      「人類の遺産を訪ねて」
7月23日
 予定では、会社の帰りにフェリーに乗って神戸に出て、そこから大分に帰ると言う計画です。一応、すべての準備をして会社に出る。
 しかし、大分は曇り。あまり天気は良くない。翌日の天気を気にしながら、出かけるかどうか悩む。なにかと理由をみつけて出かけたくない自分を発見する。
 なんで単車なんか買ったんだろう?
 非情にも仕事はだいたいうまく終わってしまう。出かけないわけにはいかない。弱気な自分に渇を入れて退社。フェリー乗り場に行って乗船手続きをする。
 とりあえず、神戸まで行くことは確定。日本橋に出て買い物をして、夜のフェリーで帰ると言う計画が頭をかすめる。さすがに600kmを考えると気力が萎えてしまうのだった。
 お船に乗ると、揺れ、エンジン音とその振動で何となくうとうとしてしまう。
 で、うとうとだから途中で何回も目は覚める。
 そうこうしている内に神戸に着くわけです。
7月24日
 外にでると、神戸の街が。おお!六甲山の向こうには雨雲?ひどく暗いぞ。
 こんなので日本橋に出て雨にあった日にゃ。それになんか手に入れてもいやだし。
 しょうがない(笑)ので明石に向かって走り出す。
 さすがに、土曜日の朝です。あまり混んでいません。順調に進みます。
 途中JR塩屋(字はこうだったかな?)駅前(海側)にある館に興味を惹かれました。そのうちゆっくり見に行きたいですね。たぶん有名な建物なのでしょう。
 明石海峡大橋が見えてきました。去年も見てますが、やはり「すごい」としか表現できない。発想が貧困なので今回も「トップをねらえ」のあの台詞が頭をかすめる。
 インターから入ってトンネルを抜けるとそこに橋があるのですが、見えるのは盛り上がった道なのです。ここでもその巨大さに感動してしまいます。人間の所行に驚くばかりです。魔法だよね。
 淡路島に渡ってすぐにサービスエリア...いや整備場が無かったようなので、パーキングエリアかな?...で一休み。しかし、人が多かったのでハイウェイカードを手に入れただけです。さすが夏休み最初の土曜日です。距離を稼ぐためにそのまま自動車道を走ります。3万円のハイウェイカード。ちゃんと通行料を確かめれば良かった。(結果的には1万円ちょっとでした)
 淡路島の中は高速道路がどのように通っているのかよくわかりません。なんかジグザグに走っているよな。大鳴門橋は時間が良かったのでしょう。下に渦潮が見えました。
 いつもなのか、この日が特別なのか明石海峡大橋も大鳴門橋も風が強かったです。”海峡”って感じですね。
 鳴門で降りて”国道11号線”と思ったのですが、地図を見ると県道1号線に讃岐街道の文字とグニャグニャ曲がった峠道が。これは行くしかないでしょう。
 讃岐街道を目指し県道12号線を走っていると、道路案内に「池田」「吹田」の文字が。なんか混乱してしまいます。
 天気はいいです。まあ、夕立くらいには遭うかもしれないと思いつつ先へ進みます。
 一番札所って阿波の国に有ったのですね。見て思い出しました。思わずおみやげに装備一式を買おうかと思ってしまいました。
 巡礼について考えながら3番札所までを通過しいよいよ讃岐街道です。
 甘かった。最初に出来た県道です。狭い道がうねうねと。うーむ1100の実力が発揮できないのであった。しかし、峠を越えると目の前に瀬戸内海広がります。ま、良い道と言えますか。車少ないし。この先は国道11号です。
 国道11号線に出るとなんか気分が...。朝食も食べてないし、船を下りてから水分も補給してない。それにこの暑さ。やばいと思い道の駅「津田の松原」で休憩しました。
 その先は当然、高松で讃岐うどんリターンマッチとか思い、高松市街まで出たのですが、結局探すのが面倒になって素通り。さらに国道11号線を進み、いよいよ坂出。そのとき、突然ヘルメットのシールドが!
 シールドの左側が外れたのです。停止して見ると、シールドを固定しているネジが2本とも振動で脱落。幸い1本はまだ残っていたのでそれを締めて復活。
 そこから瀬戸大橋です。
 瀬戸大橋こと南備讃瀬戸大橋もすばらしいですねえ。近くで見るのは初めてです。時々上空から見ることはありましたが。
 途中、与島PAで休憩。結局ここでうどんを食べる羽目に。しかし、こんな処でもそこそこのうどんが食べられるのが本場と言うことか?  与島PAで今後の行動を考える。本州に渡った後すぐに国道2号線に降りるか、そのまま山陽自動車道を尾道まで走るか。本四連絡架橋を攻略するのが”今日”の目標なので、先を急ぐことにする。山陽自動車道だ。
 福山西インターチェンジで山陽自動車道を降り、松永バイパスを尾道へ。「しまなみ海道」の看板を見ながら尾道へ。「なぜ尾道?」と自分でも思いながらやはり惹かれてしまいます。国道2号線に出ると海が見える。尾道市街に入り尾道水道を眺められる喫茶店でコーヒーとサンドイッチ。この日最初のコーヒーではなかろうか?確かこの店は、前に紹介したような気もします。さて、しまなみ海道だ。と言うことで出発。途中信号待ちでふと横を見ると大林...ちがう。古本屋が。1階はありがちなマンガなどを置いている店だが2階はちょっと違うようだ。もしかすると探している本があるかも。などと考える。「今度ね」と心の中で。
 看板の「しまなみ海道」に従って左折。「あれ?この道は確か”尾道大橋”に通じる道じゃ?」
「いや、新しい道が出来たのだろう。」とか考えていると目の前に尾道大橋が!!隣に新尾道大橋が。まいったな。
 しょうがないので、向島から尾道に戻ることにする。帰り(?)は渡船に乗ることにする。尾道水道の渡船を利用するのは初めて。単車は80円でした。
 結局松永バイパスで見かけた「しまなみ海道」の看板まで戻る必要があるわけでした。
 貴重な時間を費やして戻る。しかし、後で調べてみると尾道大橋もしまなみ海道のルートの一つで有ったことがわかり、結果として完全制覇になったわけです。渡船にも乗れたし。完璧(笑)
 西瀬戸尾道から一路今治を目指す。新尾道大橋もあっという間に通り過ぎる。
 そのまま、因島大橋を通過し因島に上陸。しかし今回はここは通過です。昨年下から望んだ生口橋を渡り耕三寺のある生口島に。
 あれ?自動車専用道路はここまで?生口島北で一度国道に降りる必要があるわけ?でも、信号機がないの(あるけど少ないのよ)。
 生口島南から再び自動車道路にあがり大三島に。大山祇神社にも行ってみたいがとか思いつつ通過。ついに死人の出た来島海峡大橋を渡る。これも大きな橋である。
 橋を渡ったところで来島PAで一休み。来島大橋を見ながらお茶。そういえば何か食べたな。水軍なんとか言うやつだった。タコとか入った揚げ物です。
 地図を見ながら、この後の行動を考える。地図の国道196号には「快走シーサイドライン美しい海の水が印象的」と書いているのでそっちに行くことにする。最後は八幡浜からフェリーに乗って臼杵から九州に上陸と決定しました。
 ここは今治街道って言うのね。松山市内に入って、「道後温泉?」とも思うが昨年の混雑が頭をよぎる。止め。
 そのまま国道56線に入り八幡浜に進路を取る。
 暗くなるし、知らない道だし、そこからが遠かったですねえ。途中何度も地図を確認する。
 大洲から国道197線に入る。「国道197号線?どっかで聞いた国道名だなあ」などと考えながら走っていると大洲の街で迷ってしまった(笑)  しっかし、疲れた。腰は痛くなるし、フロントブレーキレバーを握る腕も痛くなるし。やっぱ道後温泉あたりで宿泊するべきだったか?
 モスバーガーを見つけ休もうかなどと考えながらも惰性で走り続ける。やっと港に到着。待機場所に車がないな。船は着いている。整理係と思われる人に聞くと出航は2100時。時計を見ると2055時だ。「もう間に合いませんかねえ」と聞くとその人はこともなげに「大丈夫。建物で乗船手続きして乗ってください」と言う。あわてて切符を買って船に。なんとか間に合いました。
 臼杵まで2時間少し。ぼーと外を見ていると大分の方の空が時々光っているではないですか。「あちゃー、最後の最後に雷か?」
 結果から言うと最後まで雨には遭いませんでした。大分に走りながら「帰ったらとりあえずどこかでご飯を食べて、銭湯に行こう」と思っていたのですが。帰り着いたところで気力がつきてしまい、家で風呂を沸かして入り、そのまま寝てしまいました。
 翌日も腰は痛いし。とか言いながら街に買い物に出てしまいました。
 総走行距離約660km。この年になるとつらいわ。

おわり


***原稿募集***
 日乃出堂通信では原稿を募集しています。
 内容は一応何でもありです。まあ、本文を参照してください。
 原稿の送付は以下のようにお願いします。
1)できるだけ、電子メールでおねがいします。型式はプレーンテキストでね。
2)改行は必要なところにだけ
 通常のメールでは70文字程度で改行を入れるのがマナーとなっていますが、「日乃出堂通信」用の原稿は通常の文書のままで送付ください。
 一応、紙メディアでの発行も考えているので編集の都合上のお願いです。
3)送付は奥付のメールアドレスまで。
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* 日乃出堂通信 Vol.45 1999年08月01日発行    *
* 発行:日乃出堂                 *
* e-mail:hig@fat.coara.or.jp           *
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