The Flying Circus Project- 00

YEN calling in Singapore

     The Flying Circus Project- 00

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前口上

The Flying Circus Projectは演出家OngKengSen氏が2年毎にシンガポールで行っているワークショップでvisual/installation arts, theatre, dance, film and video.、musicとジャンルを横断する様々なコンテンポラリーアーティストが集まってお互いを刺激し合うという、壮大で多少無茶な試み(笑)
今回はミレミアムとあって規模も大きく総勢50人が3週間(休日無し)に渡って「アート虎の穴」に入れられた(笑)

これは学校、集団行動が大の苦手でそれがゆえにミュージシャンにドロップアウトした男が遊び&休養半分のつもりで参加し思いもよらなかったハード(スケジュール)さに面喰らい驚き、それでもこの為に買った[i-book]とデジカメを無駄にしては無らじと眠い目をこすりつつも何とかつけた愚かしくも涙ぐましい日記である。


2000年11月30日(木曜日)

YEN Calling DUCUMENTA in"SINGAPORE"_No1

シンガポール無事到着。向こうのスタッフそして大森さんとも無事空港で会うこ とが出来一安心。
しかしイミグレはあっさりしていたな、泊まるホテルも分からず記入できなかったの で少し心配していたが(カナダはうるさかった)さすが国際都市ということか。
思ったより暑くないが雨期とあって少しじめじめしている。
ホテルチェックインの後スタッフそして出演者のアーティスト何人かと夕食。みな良 い感じ。
部屋にかえりさっそくセッティング、、、、おーネット繋がるぞっと、、DTI、、え らい。
ということで今日は疲れ、、また明日。

     

機内にて

台湾の演出家ウォンさんと。


11月30日(木曜日)

朝8時起床。昨日書いた日記をアップしようとしたのだが電話がウンともスンと も言わない。アップを諦めそのままロビーに集合。 集まって来たアーティストはおよそ50人位だろうか全員でチャーターバスに乗り会 場まで1時間。 会場はフォートカニングパークという美しい公園の中にあり、周りは美術館などアー ト関係の建物が多い。ここにアートや演劇、音楽などもできるかなり大きめのリハー サルスタジオもありそこを3週間借り切ってこのワークショップは行われるみたいだ 。 まずみんなで集まって自己紹介と今回のワークショップの簡単な説明。

ダンス、写真、ビデオ、音楽、演劇、、、紹介はあったのだが何せ人数が多く、 おまけに英語は中学程度もおぼつかないのでてとても覚えきれない(笑)どうやら大 別するとトラディショナル系とコンテンポラリー系になるのか。これらのアーティス トが朝10時から夜8時まで3週間ワークショップを、、、おいおいホントか?、、 、ここはアジア現代芸術の虎の穴か(笑)
しかしみなそれなりの方達ばかりみたいで落ち着いて話しができ一安心。

驚いたのは舞踏系の人達、、バリ、ラオス、タイ、ミャンマー、、いやかなりの 達人揃い(失礼)です、、ほんの一瞬ポーズをとるだけで世界が出来てしまうという か世界を曲げてしまうというか、、凄い。
 このあたりの舞踏は良く似ていて僕のようなしろうとが見るとあまり区別がつかな いのだがこうやって一人一人達人に説明付きで見せてもらうと、、、なーるなる、、 、やーこれはありがたい、かの地に行ってもなかなかこれだけの物は見られないぞ、 これを見ただけでも来たかいがあった。
僕も踊ってみたのだが少しやっただけで痙攣が起きそうになった(笑)、、、本物の 舞踏系の人ってエクササイズ凄いんですね、、体なまってるなー、、少しだけ反省。

最後にみんなで即興、、基本的に音楽組と舞踏組とのコレボレーション、、、や はりみなさん分かってらっしゃる、人数が多いのだが煩雑に成らない、、ワシも自然 に出来たな、、かなり受けうれしかった。

ところで明日夜のオープニング僕からスタートというのだが、、、もう始まって るんじゃ?、、、それともお客さんでも入れてやるのかなー。 英語がダメなこともあってまだまだ分からないことだらけ(笑)、、、、、、でもこ れから3週間朝起きてバスに乗って行けばまあ間違いは無いっしょ、、捕われの身? (笑)。


12月4日(月曜日)

YEN Calling DUCUMENTA in"SINGAPORE"_No2

毎日スケジュールがかなりびっしりで時間がとれずおまけにホテルの電話も調子悪し、、なかなか日記まで手が回らない。

一昨日のオープンというのはやはりお客さんを入れてのものだった。と言っても会場はワークショップのスタジオそのままで数はそんなに多く無い。来ている人はやはりアート関係とジャーナリストが多くリラックスした雰囲気。
ワシも始めてソロパフォーマンスを披露、、かなり受けた、ありがたや、最後は会場みんなの声をサンプリングしそれをバックに、、気持ち良かった、、惜しむらくはもう少し時間が欲しかったんだけど。
 その後ラジオ&雑誌のインタビュー「本当にインプロか?」「どこで(その歌唱法を)習ったのか?」、、、、外国に来るとよく聞かれる質問だ。
カナダなどでは「諸国を漫遊してその道のマスターに習って〜年」などと言ったりしたのだが(笑)今回は一応面目に答えた。トラディショナルマスターはそこいらじゅうにいる。
僕のスタイルはこう言う各国のトラディショナルなものからかなりヒントは得ているがやはり独特のものだ。

 今回やってて改めて感じた事なのだが、その道〜十年と学んで来た人はそこから自由になるのは相当困難みたいだ、、、インプロはなかなか難しい。特に音楽はそう感じる、、今回舞踏、美術関係はかなりウナるのであるが、、、音楽、、ン〜〜。

 舞踏関係は、、、聞いてみるとやはりアートスクールの教授というのが結構いる。先生とあってレクチャーするのが上手いというか慣れているというか、教えてくれるのはもちろんごくごく初歩的なところなのだがうれしいのはその一番重要なところというか、精神の持って行くところというかそういうものを実体験させてくれるところ、、体で理解できるのでありがたい。やはり音楽と共通する部分も多い。

 しかし朝しょっぱなからストレッチ&ウォーミングアップそして舞踏実践、これが結構キツイ!こんな事やらされるとは思いもよらなんだ(笑)、、、しかし運動不足にはもってこい、、毎日やれば帰る頃にはかなりシェイプアップ出来そうだ、、期待大(笑)

  

ウオン氏に「陰陽道」を教えてもらった、、、さすが本場。


12月8日(何曜日?)

YEN Calling DUCUMENTA in"SINGAPORE"_No3

毎日、毎日、僕らは鉄板の〜、、、いやになっちゃうよ。
いやみなさんお元気っすか?こちらは相も変わらずシアター、シアター、、、、、まだ一週間かー(笑)
オンケンセン、、やらせます<<かなり。いや面白い事は面白いんですけどね、、、何をそう詰め込んで、、とも思うんだけれど、、、やらせます(笑)。まあ人数が多いと言う事が一番の原因なんだろうな。お互いのを披露するだけでも時間がかかる、しかし披露するのが目的ではないから、その分時間はもっとかかるということで休日無し、、おかげでシンガポールの街に出る事は全く 不可能。

今日はミュージックラボもあったんだけれどやはり思ったとうり伝統系の人は戸惑ったみたいだった。やっぱ無理あるよなー即興に関しては、、かなり意識に違いがある。しかし来ているのはアートスクールの先生ばかりだけれど頭がやわらかい方が多くてみんなでトライしてみようという気持ちは実に心地よい。


12月9日(何曜日?)

YEN Calling DUCUMENTA in"SINGAPORE"_No4

今日は午前中休み、、ありがたい。

午後からチベタンラマのパフォーマンス、全員お坊さん。引連れているのは相当かんろくのある方だけれどあとのメンバーはみな若い。ダライラマ系の方達なのだけれどグループには赤、青、黄、花と4つあり今回は黄のメンバーらしい。印象的なのは低音、ホーンと声。ちょうど1っヶ月前にも東京で聞いたのだが今回はほんの目と鼻のさきで聞けたのがうれしい。超低音の声はやはり誰でも出来るというわけではなく特別な人だけができるということで今回は一人のみ。演奏後に特別にやってもらい録音。

午後から場所を倉庫を改造したホールに移し写し美術(映像)中心のパフォーマンス。みなこの2日間で作り上げたものだ、僕も小沢氏(ア今のところ日本から来ているのは僕と彼二人だけ)のグループで音楽担当した。演奏後シンガポールの演出家(名前は、、、ア〜また忘れた、、オンケンセンとは違う、、今回のメンバーとも違う)が来て音楽を、との話、、ワシがシェークスピア?、、ンとかいな(笑)

その後バスに乗ってホテルへ。帰る車中大騒ぎ、、たまってますねみなさん(笑)バカになるのが一人増え二人増え、、、ワシも当然、、、フランス人一人加わる、、、名前はもう覚えてらんない(笑)

明日は朝9時半集合、、その後の予定はもう見ない(笑)バスに乗るだけ。


12月13日(火曜日?)

YEN Calling DUCUMENTA in"SINGAPORE"_No5

オ〜い、日本どーなってる、、CD売れてるか〜(笑)

と言う事でさすがにオンケンセンもみんなに疲れが出ているとみたか今日は休日になった。
少しだけ街でショッピングをしたあと昼寝、しかしまだ眠い。

この4日間午前から昼は美術、ビデオ関係が多く午前中のダンスは無し、そのせいかせっかくすこしシェイプアップしたと思ったのがまた元に。

北京から来たビデオアーティスト達と。

このところ夜は3日間続けてチベットラマだった。彼等はうまれて始めて国を出たみたいで、、いったい何を感じたのだろうか?、、、見るもの聞くもの、、、。

小沢氏がパリのエキシビションに行った為日本人は僕一人だったのだが昨日舞踏の田中泯さんと作家の岸田理生さんが加わる。お二人ともとてもすばらしい方。
今回出会った日本の方達は小沢君も含めここで出会うのが始めて、、、分野が違うこともあってなかなかそういう機会が無かったのだろうけど、、色々な話しが聞けてありがたい。

明日はチベットラマを題材にまた即興。僕のグループは曼陀羅を中心テーマにする。


12月16日(月曜日?)

YEN Calling DUCUMENTA in"SINGAPORE"_No6

その後大友氏、メロディースモンクさん、さとる?(アレ?名前違ったっヶ、、ン〜元ダムタイプ)氏とコンテンポラリー音楽勢も加わり話しがはずむ、、のだが、、、すでに今まで来ている人達も入れて全体を見回すと意識の差がもう、、バラバラなのである(笑)一緒にセッションすると少し苦しい場面が出てくる、、まあこれだけ長い時間一緒にいるから仲良くはなってはいるのだが。

メロディースさんのパフォーマンスはすばらしかった。ソロヴォイスのみで約45分、、よくもっていくわ、やるじゃん、、、なんて大大先生だったんですね、、、ハハ〜〜m(__)m、、いや少しだけ知っていはたんですが、、、、いや〜無知は恐い。
しかし前にも言ったけれどこういう方とほんとうに山の奥深くから出て来た人とがごっちゃになっているからもう、、。

僕と大友氏のセットアップ。


12月17日(火曜日?)

YEN Calling DUCUMENTA in"SINGAPORE"_No7

長いな長いなーと思っていたのも気が付くと後もう4日。ここで起こっている事はとても複雑で渾沌としていてそうハッピーなことばかりじゃ無いんだけれど、出会ったのはみな良い人達ばかりで、、なごり惜しさももうそろそろ出て来ている、、のかな?

ワークショップの終わった後、みんなで軽く飲みに行く事もしばしばなのだがこれが実に楽しい。どちらかというとこちらの方が大切だったりして、、、参加するメンバーは大御所も若い連中も田舎物も様々なのだが無礼講。
まあもともとアーティストなんつうのははぐれものが多いからキャラクターはおかしい、、、ア、もちろん僕も。出てくるのはほとんどバカ話しなんだけれど中にハっとするような良い話も度々、、願わくばもう少し時間が欲しいのだが、、しゃーない。

    大御所2連発「メロディース・モンクさん」&「田中泯さん」


12月19日(水曜日?)

YEN Calling DUCUMENTA in"SINGAPORE"_No8

昨日食べたものが悪かったか(多分半生の肉)下痢に成ってしまい、今日はほとんどスタジオでダラダラと過ごす。 始めの頃なかなか音楽が出来なくてヤダヤダとだだをこねていたのだが、それが効いたか最近では空いた時間、スペースをある程度自由に使わせてくれるように成った。昨日は一日中録音大会、、、下痢はこの疲れもあったか、、。

日本から来ている音楽家は僕と大友氏、そして山中とおる氏(前回は「さとる」なんて書いちゃって、、失礼いたしましたm(_ _m) 二人共ここで会うのが始めてだが時間があるので色々話しが出来て楽しい。 大友氏が始めフリージャズから出て来た話や、山中氏のダムタイプの話しなど、、、3人ともベースが違うので今まで知らなかった事が多くて刺激に成っている。

 

ワールドフェイモス「大友」&「山中とうる」

しかし二人とも海外経験豊富、、、ワシもそろそろいかんとかんなー、、と思った次第

パリのエキシビションから小沢氏が再び帰ってっ来る、、やあお帰りなさい。


12月22日(土曜日)

YEN Calling DUCUMENTA in"SINGAPORE"_No9

昨日は最終日。場所をスタジオからクラブに移し僕を含む日本勢3人のライブそしてパーティー。僕自身のパフォーマンスはもう何回目かである程度評判に成っているらしく新聞でも結構大きく乗っていてびっくりしたのだが(しかしテクノっぽく紹介されてたど)、、体調悪くエネルギーはもう出がらし状態で他のミュージシャンに手伝ってもらい漸くフィニッシュを決めたという感じ、、その後はみんなとお疲れさんパーティー、、やあやあお疲れさん。


      シンガポール[Life]紙より

クラブZAUK

やでやでよーやく終わった、、、やっと帰れる。機上で今これを書いている、後5時間も経てば日本だ。帰りの便は田中泯さんと一緒。

しかし最後の方きつかったなー、、3週間で休みは結局1日だけ(笑)。体力的もそうなのだが集団生活がこう長くなるとどーも気持ちが詰まってしまう。
舞台関係の人は普段から慣れているというかわりと平気みたいなんだけれどミュージシャンはそうはいかない、、好き勝手にやってますからね。特に日本から行った音楽家3人はみな独りで活動している人ばかりだから、、、、ン〜最後の方は確信犯的にワシと大友氏、山中氏は遅刻をくり返していたのであった。

そういうことでこのプロジェクトの終わる頃は仲良くなったみんなとの別れがジーンと押し寄せてくるだろうななんて考えていたのだが、、もちろんそれもあるのだがなによりも

やっと終わった!疲れた!解放される!、、バンザーイ!、、なのであった。

お疲れさんした。みんなまた会おうね。

music labo のみんなと。


後日談、、2001年1月

ということで長かったような短かったようなしかしとても濃密な3週間が終わったんだけれど、今頃になって懐かしさがぶり返して来ている。

 特に今回は少数民族に焦点をあててのワークショップだったので改めて会おうとするととんでもない所まで行かなければならない人達も多くて、ひょっとしてこれが唯一の逢瀬になったのかも知れない。

 今頃彼等はどうしているだろう、、実に様々な人々が様々な所で様々な価値観を持って様々な文化を作っているのだなー、、アジアと一口に言っても実に広い!ウ〜ム、、、

 などと感慨に耽っている内に言っているうちにフィリピンのGeejayよりメールが来た。
参加メンバーによるe-mail Grope を始めたという、グループ名は「flyingchicken2000 group」だと、、ふざけたヤローだ(といっても女優ですが)。
 もちろんさっそく参加。つたない英語ではあるが連絡をとれるのはありがたい。これがきっかけでまた一緒に何か出来ればと思う、、、せっかく3週間もタコ部屋に一緒にいたんだものね。

参加メンバーは以下の通り。

Wen (Taiwan)Min Tanaka (Japan)Jerrica (Malaysia)Keng Seng (Singapore)Muna (New York)Meredith (New York)Fei Shen (Singapore)Pichet (Thailand)Mann (Cambodia)Arif (Malaysia) Poh Foong (Singapore)Otomo (Japan)Toru (Japan)Jang (Korea)Sharon (Singapore)Andy (Singapore)Wang (Taiwan)Ozawa (Japan)Boi Sakti (Indonesia)Aun (Thailand)Paul (London)Gani (Singapore)Fu Kuen (Singapore)Claire (Singapore)Norlina (Singapore)Lusheng (Shanghai)Woan Wen (Singapore)Geejay Arriola (philippines)Restu Kusumaningrum (indonesia) &Yen (Japan)

「The Flying Circus Project- 00」は終わったけれど「flyingchicken2000 group」は始まったばかり。



(c) Yutaka Fukuoka