GBoHのルール概要

著作権に触れないようなダイジェストです。

スケール
ヘクスの対辺の間隔は約64m、1ターンは実際の約20分、ユニットのサイズ値は100から150人の兵士を表す。乱数は10面体サイコロを使用する。値は0から9である。
ユニットの種類
指揮官ユニット、戦闘ユニット、マーカーがある。
指揮官ユニット
執政官、将官(トリブヌス)、騎兵指揮官、部族の首長、将軍と幕僚を表す。横向きの肖像(有名人)か兜(一般的な将軍)と名前で表される。左側に星が並んでおり、星が3つなら総指揮官を、星が2つなら下位指揮官となる。総指揮官には戦略値という値が中段右の赤丸の中にある。
能力値は、士気範囲(範囲内の戦闘ユニットを指揮する)、イニシアチブ値(活性化の順序と出せる命令の個数を表す)、ラインコマンド値(出せるラインコマンドの数を表す)、カリスマ値(自分が参加している時にサイコロに加える修正)がある。
指揮官が順番に活性化して、戦闘ユニットを指揮して戦闘を行う。活性化の順序はイニシアチブの低い順である。また、敵の支配地域にいる指揮官は、部隊に移動命令を出せない。
戦闘ユニット
歩兵、騎兵、戦象を表す。歩兵はファランクス(PH)、重装歩兵(HI)、中装歩兵(装備面では重装備だが訓練等の面で重装歩兵に対抗できない歩兵を表す造語)(MI)、軽装歩兵(LI)、スカーミッシャー(散兵)(SK)に分けられ、騎兵は重騎兵、軽騎兵、槍騎兵に分けられる。ローマ軍は重装歩兵よりもさらに優れている軍団兵(LG)という分類を持つ。
サイズ値、兵質値、移動力、(あれば)飛び道具の種類表示を持つ。
指揮官からオーダー、コマンドを受けない限り移動も攻撃もできない。
ファランクス
長槍と楯を装備した重装歩兵の密集体系。人間が立って槍を構えられるだけの面積しか占有しないため、人間の密度は最高となる。正面からの場合、攻撃でも防御でも最強を誇る。ゲームでは横に2ヘクスのサイズとなるため、機動が難しい。横からの攻撃にもろい。
重装歩兵
兜、甲冑、スネ当て、楯と槍、剣を装備して高度に訓練された歩兵。陸戦の中心となる。
軍団兵
重装歩兵であるが、高度な訓練と厳選された装備(槍の力を受け流す楕円形の楯、敵前で槍を投擲して剣を用いて白兵戦を行う)のため、強力な戦闘力を持つ重装歩兵。スキピオ・アフリカヌスが正式化するまでは、ローマ軍の剣は片刃の長剣(振り回して斬る)であったが、彼がスペイン遠征で採用した短く両刃のスペイン剣(突き刺す)のおかげで、混戦時の白兵戦能力はさらに増した。重装歩兵に対して正面からの攻撃時にも優越を取れる。
中装歩兵
装備は重装備であっても訓練されていないか、軽装歩兵よりは装備は良くても重装歩兵ほどの装備ではないような、破壊力に欠ける歩兵をゲームシステム上こう呼ぶ。重装歩兵を持つだけの力のない国や地域の主戦力。
軽装歩兵
ごく簡単な装備に楯を装備する。投げ槍を装備している軽装歩兵は、敵に突撃して、目前で投げ槍を投擲した後来た方向に駆け戻るという "近接飛び道具斉射能力"を持つ。この投擲は自動的に命中する。投石兵(スカーミッシャー)もこの能力を持つが、自動命中はない。
側面攻撃に使用するべきと思われる。重装歩兵に対しては、正面からは攻撃しても防御しても粉砕される。
スカーミッシャー
飛び道具を装備した防具のない歩兵。より重装備の敵よりも足が早く、"命令された撤退"を行う場合は特殊能力もあるため捕捉しにくい。白兵戦能力はほとんどないため捕捉されたら最後。
騎兵
馬に乗った兵隊。鐙を使用していない時代らしく、衝撃力はない(鐙自体はずっと前から発明されていたはず)。真正面から歩兵を攻撃すれば粉砕されてしまう。機動力をいかして側面から敵の歩兵を食い破るのに使用するのが正しい使い方。装備によって、重騎兵、ローマ騎兵、軽騎兵、槍騎兵と分けられる。ローマ騎兵は重騎兵並みの装備をしているが、訓練が不十分なため評価が低い。軽騎兵は機動力を生かして側面攻撃を行う。先手を取られると正面から優越を取られてしまう。
戦象
アフリカ種は現代では絶滅した小型の森林象を使用していた。インド種は今も生き残っている。衝撃力はあるが、決して強くはない。飛び道具に弱く、兵質も低いため、簡単にランページしてしまう。
ひとたびランページすると、敵味方の見境なく暴れ回って損害を与える。ゲーム上では、サイコロを振って方向を決める。
活動
戦闘ユニットは指揮官からの命令がなければ、自発的に移動も戦闘も行えない。指揮官はイニシアチブ値が低いものから活性化し、指揮範囲内にいる戦闘ユニットに個別オーダーを与えるか、指揮範囲内にいるラインにラインコマンドを与えることができる。
1回の活動でオーダーフェイズが1回与えられ、イニシアチブ値以内の個数の個別オーダーか、ラインコマンドを1つだけ出すことができる(個別オーダーとラインコマンドはどちらか一方を選ぶ)。オーダーフェイズは、モーメンタムという方法で追加することができるが、モーメンタムはトランプされ得る。
また、イニシアチブ値の低い味方の指揮官の活性化をトランプして、より高い指揮官が活性化することも可能である。このトランプは、敵によってさらにトランプされ得る。
モーメンタム(弾みとか勢い)
オーダーフェイズが終わった指揮官はそのまま終了するか、モーメンタムを使ってもう1度オーダーフェイズを得ることができる。敵ユニットの支配地域(ZOC)にいなければ、サイコロを振り、イニシアチブ値以下の目でモーメンタムを得られる。しかし、モーメンタムはトランプされることがある。
トランプ
ある指揮官がモーメンタムを得た時点で、相手側の指揮官でいまだ活性化しておらず、より高いイニシアチブ値の指揮官を使ってトランプを試みることができる。サイコロの目がその指揮官のイニシアチブ値以下であれば成功である。
また、味方のより低い指揮官を別の指揮官でトランプすることもできる。このトランプは敵のトランプのトリガーになり得る。
トランプが成立した時点で、トランプに成功した指揮官よりもイニシアチブの低い、いまだに活性化していない指揮官は、モーメンタムを試みられなくなる。
移動
個別オーダーで移動命令を受ければ、移動力の範囲内で移動することができる。移動は敵戦闘ユニットの支配地域(ZOC)に進入した時点で止めなければならない。移動した重ユニット(軽(LIとLC)でないもの全て)は、自分のZOC内の全ての敵ユニットを攻撃する必要がある。
支配地域
一般のユニットなら前方の2ヘクスへ、スカーミッシャーなら前方と側面の4ヘクスに広がる。移動中のユニットは敵の支配地域に入った時点で移動を終了させられる。
戦闘ユニットの耐久度
戦闘ユニットは兵員の質未満のコヘージョンヒットに耐えられる。コヘージョンヒットは、飛び道具の命中、過度の移動、困難な地形、白兵戦前の兵質チェック、白兵戦そのもので与えられる。何層にも重なった兵員の集団で行われる戦闘のためか、ヒットが幾つになっても戦闘力は落ちない。コヘージョンヒットが兵質の値に達するか越えた場合、戦闘ユニットは戦闘力を失い潰走する。
潰走したユニットはあらかじめ決められた退却エッジとよばれるマップの縁に向かって全移動力で移動する。潰走したユニットは指揮官が個別オーダーを与えることで、回復させることも可能である。
飛び道具戦闘
飛び道具を装備したユニットによって行われる。通常はその場での発射、移動の一部としての発射の二種類がある。移動の一部として発射した場合は、賽の目から1を引くというペナルティを受ける。
また、敵の接近や離脱に反応して、手番で無い方のプレイヤーが実施する反応射撃がある。これはそのユニットの支配地域に敵が入って来るか、出て行く際に実施できる。支配地域は1ヘクスしかないので、必然的に隣接射撃となる。
白兵戦闘
隣接した敵ユニットに対して行う攻撃で、(必要な場合は)事前のTQチェックを耐えたユニットが実施する。正面から攻撃する場合は、ユニットの種類によって優越が決まり、側面や背面から攻撃する際は、攻撃側が優越を得る。防御側が優越を得た場合は攻撃側のヒットが3倍化、攻撃側が優越を得た場合は防御側のヒットが2倍化する。平均的な攻撃の場合、賽の目による変動を無視すると、双方の損害はたいして変化しない。従って優越をとる事が重要となる。

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