SPI (Simulation Publication Inc.)のゲーム

 1970年代にウォーゲーム界で大活躍したゲーム会社です。社名を日本語にすると「シミュレーション出版」という非常にわかりやすい会社でした。年間あたり数十個のゲームを出版しましたが、そのテンポからも分かるように玉石混合でした。当時のゲーム界のもう1つの雄、Avalon Hill社のゲームは厚紙で裏打ちしたハードマップにコーティングしたユニットを添付していたのに対し、SPIは折り畳んだ厚手の紙のマップ(今では常識ですが、AHに慣れた世代にはあまりに手抜きにみえました)と、表面コートされていないユニットでした。箱自体の強度にもかなり問題があり、積み重ねておくと下の箱がつぶれてしまいます。特にAHのゲームよりも箱の横幅が大きいため、AHの箱と混ぜて積み重ねると、SPIの箱にAHの箱が食い込みます。このように、コンポーネントの質ではAHに明らかにかなわないのですが、SPIの方が色使いが渋く高級に見えたから面白いものです。兵科マークの付いていないユニットのシンボルはほとんどのゲームで使いまわされていました。表面がコーティングされていないユニットのため、押し入れでカビていることも多いです(^_^;)。
1981年に倒産して版権と一部の残党スタッフはTSRへ移動しました(残りのスタッフはAHの保護の下でVictory Gamesという会社を始めましたが、これも後に倒産しました)。SPIゲームの版権の大半は現在Decision Gamesが持っています。TSRが版権を持っていた頃にHobby Japanが日本語化したゲームがいくつかあります。また、現在は Sunset Gamesが2タイトル(Drive on STALINGRADとドイツ南方軍集団)の日本語版を作成して販売しています。

ゲームの数は多いのですが、プレイヤーとして現役だった頃に購入したもののため、保存状態はきわめて劣悪です(^_^;)。ユニットを指でむしり取ったり、垂直に2mほど積み上げて下の箱を潰したりと今見ると恐ろしい限りです。ルールブックを綴じているホチキスの針が真っ赤にさびているのが辛いですね。結構衝撃的です。

ザ 4インチボックス

深さ4インチ(約10センチ)の巨大な箱に入ったビッグゲームたちです。20年以上前の1万円は今の1万円よりも(学生の1万円は社会人の1万円よりも)価値はあるのでありがたみが違います(笑)。当時はマジで夢のゲームでした。問題は日本の住宅事情では、全てのマップを展開できないようなモンスターゲームがほとんどだったことです。

WAR IN EUROPA

(オリジナル+和文解説書(第二次欧州対戦))
1976年 \18,000
 第二次世界大戦のヨーロッパでの戦争をフルマップ9枚の師団から軍団規模で再現する史上最大の巨大ゲームです。フルマップ9枚を広げるには6畳一間がフルに必要で、更に各国の生産チャートと増援チャートを広げるスペースが別に3畳分ほど必要です。マップを床に広げると中央に手が届かないため、6畳分の広さのテーブルが必要です(テーブルだと腰を預けて身を乗り出すことができます)。金持ちな国が作ったゲームだと痛感させられる規模です。最低レベルで12畳の洋間と巨大なテーブルが必要です。
このゲームはシステムが古くてオーソドックスなので、規模の割りには妙に物足りない気にさせられます。陸上ユニットは兵科マークと戦闘力と移動力だけが記述されています。ヨーロッパでの師団規模の戦略級ゲームであり、ユニットの種類を減らすために強烈な抽象化が行われています。大戦後期のイギリス歩兵師団は自動車化率が高いので8-10(戦闘力8の移動力10)になっています。これはこれで別にかまわないのですが、恐ろしいことに、このユニットが1940年のフランス戦から登場します。少ないながらもドイツの装甲師団並みの戦力というイギリス軍師団は、1940年のフランス戦では陰謀ルールで縛られて(海岸付近から動けません)活躍できないようになっています。
 生産チャートはドイツとソ連の分があり、西欧連合軍諸国は増援チャートの形を取っています。これは、もともとがWar in the Eastという東部戦線の戦略級ゲームだったものに、姉妹品のWar in the Westを後から作り、それを組み合わせたものを War in Europaとして売り出したためです。あくまで主力は東部戦線であるため、後付けの海軍ルールなどはほとんど破綻しています(笑)。

The Next War

オリジナル+和文解説書(現代ヨーロッパの攻防)
1978年 \18,000
1970年代後半に勃発する予定だった第三次世界大戦のヨーロッパでの戦いをフルマップ3枚の軍団/師団単位で再現します。移動はスタック単位で行い、戦闘をしながら行動ポイントを消費して前進して行くという、行動ポイントシステムの最初の作品です。詳細は行動ポイントシステムの方を参照してください。ゲームの主眼は陸上戦闘にあり、それ以外は全てが選択ルールという豪快なゲームです。

NATO DIVISION COMMANDER

オリジナル+和文解説書(NATOディビジョン)
1979年 \18,000
こちらも行動ポイントシステムです。師団を大隊規模で運営するゲームです。通常はフルマップ1枚を使い、情報戦ゲーム(レフリーがもう一人必要)を行う場合は、両陣営が同じマップを使い、ダブルブラインドで行うゲームとなります。詳細は行動ポイントシステムの方を参照してください。

OPERATION TYPHOON

オリジナル+和文解説書(オペレーションタイフーン)
1978年 \18,000
ドイツ軍のモスクワへのラストスパートをフルマップ3枚の連隊単位で再現します。ヘクス対辺は2.7マイル(4.2km)で1ターンは1日です。カウンター数は800個です。戦闘力は開けてみるまでわからないアントライドの戦力チットシステムを使用しており、事前には戦力等級と士気程度と移動力でおぼろげな戦力しかわからない仕組みになっています。実際に戦闘になった時に、その士気程度の戦力チットを引き、戦力程度に対応する戦力が判明するわけです。ドイツ軍のユニットの単位は歩兵が連隊、戦車が大隊で、ソ連軍のユニットの単位は歩兵が師団で、戦車が旅団です。スタック制限はドイツ軍が3個、ソ連軍が2個です。戦闘に参加できるのは、ドイツ軍が1個連隊+2個大隊か3個大隊、ソ連軍は1個師団+1個連隊(旅団)か2個旅団という制限があります。
同一師団効果(師団麾下の全連隊が敵と隣接していると1カラムシフトで師団ごとに累積して最大で攻撃時3シフトと防御時に1シフト得られる)と諸兵科連合効果(戦車と歩兵の組み合わせのスタックごとに有利な方に1シフトで最大制限無し)をフルに生かして遮二無二前進するドイツ軍は、徐々に戦車大隊を失い諸兵科連合効果を得られなくなって行き、続々と登場するソ連軍の増援部隊の群れの前に攻勢は失速するという、美しい予定調和な展開となります。昔、兄弟でやった時もツーラが落ちずにドイツ軍は苦労しました。
北側からの第3装甲軍の攻撃、南側からの第2装甲軍の攻撃をそれぞれマップ1枚で展開できるので(中央はもともとあまり動きがない)ビッグゲームな割にプレイしやすいほうでした。
Hobby Japanが日本語版を作成しましたが持っていません。

ATLANTIC WALL

オリジナル+和文解説書(大西洋の壁) & 日本語版(HJ)
1979年 \18,000
ノルマンディー上陸作戦をフルマップ5枚の連隊単位で再現します。カウンター総数は2000個。1へクスは約1kmで、日中のターンは3時間、夜間ターンが10時間を現します。上陸作戦がゲームの主眼となっているため、扱う範囲が狭く連合軍がボカージュ地帯を抜けた時点でゲームは終了します。Avalon HillのThe Longest Day(史上最大の作戦)と扱うテーマは同じですが、The Longest Dayの方はノルマンディー戦全体が主眼となっているため、直接比較すると寂しさを感じます。なお、古いゲームのため、後に存在が明らかになったドイツ空軍の高射砲軍団のユニットはありません。
Hobby Japanの日本語版とオリジナル版を両方所有しています。

Highway to the Reich

オリジナル+和文解説書(遠すぎた橋)
1977年 \18,000
マーケットガーデン作戦をフルサイズマップ4枚の中隊規模で再現します。1200個のユニットと1200個のマーカーがあります。ヘクス対辺間が600mで、1ターンは昼間が2時間、夜間が4時間となっています。
連合軍は空挺3個師団(米 82, 米 101, 英 1)とイギリス第30軍団。それに加えて弱体化したドイツ軍の歩兵師団(実質大隊から連隊サイズ)がわらわらと第30軍団の進撃路の横から出てくるのでユニットの数はかなりのものです。マップはフルマップ4枚で、2枚を短辺同士をつなぎ合わせ、2枚を長辺同士をつなぎ合わせ、それ同士を更につなぎ合わせるため、戦場は非常に長くなります。まさに橋は遠すぎたのが実感できるサイズです。戦闘解決はファイヤーパワー方式でステップは最大8あります。イギリス空挺師団の中隊は火力が比較的高く、ステップも多くて非常にしぶといです。ステップ数はユニットの下にステップマーカーを置いて示すため、マーカーの数が半端ではありません。

War in the Pacific

日本語版(SPI/HJ)
1989年 \23,000
フルマップ7枚、カウンター数3200を誇るモンスターゲームです。
太平洋戦争を非常に細かいスケールで再現します。巡洋艦以上は1隻単位、駆逐艦は駆逐隊(おおむね4隻)単位で登場します。航空機は航空隊ユニットと戦力ゲージで表現します。マップ上には航空隊ユニットを配置して、戦力表示チャート上にゲージを置いて機数を表現するため、要衝にハイスタックが集中することはありません。補給路はMSパイプライン(商船パイプライン)で表現され、ラインに敵が接触すると消耗チェックが行われる形式です。
ルールブック類が行方不明になっているため、これ以上のデータを記述することができません。

Mech War 2

オリジナル(SPI, 1979)
中古 13,000円(Red Star/White Starは1/3程度切り離されていた)

Red Star/White Star: ヨーロッパにおける現代機械化部隊の戦闘
Suez to Golan: 1973年アラブ-イスラエル戦争(第4次中東戦争)における現代機械化部隊の戦闘

これらが2個1で入っている4インチボックスゲームで、コンポーネントは基本ルール1、特化ルール各1、フルサイズマップ4、カウンタートレー2、400個のカウンターシート4の1600カウンター(内マーカーが半分)が入っています。イスラエル、アラブ、エジプト、シリア、ソビエト、アメリカ、ドイツ、イギリス、NATOのユニットが登場します。時代が古いため、ヨーロッパではM60,M113,レオパルド2,チーフテンなど1世代古い戦車が主力で、中東ではT62A,T55,BMP,M60A1,M113が主力となっています。

T62AがM60A1を射撃する場合、T62Aが重主砲装備の光学照準でM60A1の被目標度がD(当たり易い)のため、距離6-7で火力5となります。逆の組み合わせだと、重主砲装備の光学一致照準でT62Aの被目標度B(かなり当たり辛い)のため、距離6-7で火力5となります。エジプト、シリア、イスラエルとも1個小隊は3両なので射撃等級はMで同一。2d6で8か12が出なければ1両から2両を破壊できます。地形、装甲程度などの各主要素で損害修正表と2d6で損害を修正しますが、通常はほぼ修正なしです。
(被目標度は目標になり易さを表わします。M60は非常に車高が高いため当たり易くなります。今回の例の場合、M60は図体の大きさで不利ですがが照準器が優秀なため総合で互角となりました)

Red Star/White Starのシナリオ

仮想戦闘のシナリオだけ(実際に戦争していないのだから当然)

Suezu to Golanのシナリオ

史実戦闘のシナリオだけ

シナイ・シナリオ
ゴランシナリオ

ノーマルサイズ

深さ2インチの箱に入ったゲームたちです。

UP SCOPE!

オリジナル+和文解説書(潜水艦の戦い)
1977年 \6,800
全面水色のフルマップ2枚、カウンター400個、ルールブック、8ページのデータチャートで構成されています。主力艦、護衛艦、輸送船、潜水艦のユニットと各種マーカーがあります。第一次大戦、第二次大戦から現代までの潜水艦の戦闘を再現できます。データチャートには、第一次、第二次の護衛艦艇、潜水艦、対潜兵器、魚雷、探知手段のチャートと、現代兵器のチャートがあります。現代兵器といってもゲーム自体が古いため、1970年代までのデータしかありません。
水中、水上の両陣営ともユニットは記録紙で管理します。方位が60度単位で魚雷は直撃を要求するため(命中確認は各ターンの間に目標と魚雷の位置関係を細かく割り出します)、命中させるのは至難の業です。艦首左舷、艦首、艦首右舷から正面に発射すると3条を確保できるため命中率は若干上がりますが、やみくもに発射しても当たりません。非常に難易度の高いゲームです。
現代戦シナリオはヘクス対辺が1マイル(1.6km)で1ターンは6分です。大戦シナリオでは1ヘクスは220ヤード(200m)で1ターンは90秒となります。
シナリオ数は第一次大戦シナリオ3、第二次大戦地中海シナリオ3、大西洋シナリオ4、大西洋長期シナリオ1、太平洋シナリオ4、太平洋長期シナリオ1、現代シナリオ3です。

MECH WAR2 RED STAR/WHITE STAR

オリジナル+和文解説書(米ソ戦争)
1979年 \12,000
ヨーロッパの地形を模したフルマップ2枚、カウンター800個、スタンダードルール、特化ルール、チャートブックで構成されています。MECH WAR2はこれの外に SUEZ TO GOLAN(残念ながら日本未発売)があるため、スタンダードルールと特化ルールから構成されています。ヘクス対辺は200mで1ターンは5分です。ユニットは小隊単位です。ターンの最初に中隊ごとに指令を出し、どの中隊にどの指令を出したかはメモしなければなりません。
1980年6月1日の午前5時に勃発する(予定だった)第三次世界大戦のヨーロッパでの地上戦を小隊単位で再現するというシナリオになっています。発売が1979年なのでアメリカ軍の主力はM60かM60A2です。M60A2はシレラ対戦車ミサイルを発射するガンランチャーを搭載しており、夢の戦車となっています。この型はアイデア倒れですぐにA3型へ改修されています。戦闘解決は小隊単位の火力戦なので、1小隊のサイズが大きなアメリカ軍の戦車小隊は圧倒的に有利です。

STAR FORCE

オリジナル+和文解説書(スターフォース)
1974年 \?
25-27世紀を舞台にした宇宙戦争のシミュレーションです。フルマップ1枚のステラディスプレイと戦略ディスプレイが印刷されており、カウンター数は200個、ルールブック、プロットパッドで構成されています。ヘクス対辺は1光年を表し、1ユニットは1艦隊です。シナリオは14個あります。
3次元座標系にある恒星系同士の宇宙艦隊の戦闘を扱いますが、3次元の広大な空間に双方数個づつの艦隊が動き回るため、結局戦闘は拠点でしか発生し得ない状況になります。

Battle for the Ardennes

オリジナル+和文解説書(アルデンヌの戦い)
1979年 \?
アルデンヌの森での戦闘4つを1つの箱に納めたものです。ハーフサイズマップにカウンター100個の1944年のサン・ヴィット、クレルヴォー、セルの計3個と1940年のセダンの合計4個のゲームと、キャンペーンルール+カウンター400個が一箱に入っています。合計でハーフサイズマップ4枚とカウンター800個になります。ヘクス対辺は2マイル(3.2km)で1ターンは12時間を表します。ユニットサイズは連隊から旅団が標準です。キャンペーンルールには1940年の連結ゲームと1944年の連結ゲームの方法が記述されています。

CITY-FIGHT

オリジナル+和文解説書(市街戦)
1979年 \12,000
ハーフマップ2枚(同じもの)、カウンター1400個、ルールブックとチャートブックで構成されます。
ユニットは射撃チーム、機関銃付き射撃チームのように抽象化されています。機関銃は三脚付き、ニ脚付きのように分かれています。マップはメガヘクスが印刷されており、メガヘクスの対辺間隔が50mで通常へクスの対辺間隔が16.67mを、ゲームターンは20秒を表します。高度レベルは1.5m、1フロアレベルは3mです。
ダブルブラインドで市街戦を再現するゲームなのでルールが非常に複雑です。ユニット単位は班で、同じマップを双方が持ち、ユニットを配置してメガヘクス単位で索敵を行い射撃戦を実施します。コール式のサーチなので、どうしても敵の位置が大まかに分かってしまうのと、下手をすると敵が目の前に迫っていても気がつかないという奇妙な展開になりやすいのが欠点です。ユニットに戦闘力は記されておらず、各国の部隊編制と班ごとの火力がデータチャートブックとして付属しています。たとえば、ソビエト軍の射撃班(分隊)は8名編成で6丁のAKM、2丁のRPK MGで構成されており、火力は0-18で16、19以上で10となります。モーターライフル小隊は3個分隊と、3両のBMPかBTR-60と狙撃兵1名、3門のRPG-7で構成されます。モーターライフル中隊は、3個小隊と、BMPかBTR-60を1両と8名分隊が1個、火炎放射器が1つで構成され、しばしば戦車小隊(T-62/T-72/T-80が4両)が付属します。
ベイルートでの市街戦からパンク集団の暴動まで各種市街戦のシナリオが用意されています。

Firefight

オリジナル+和文解説書(米ソ現代機甲戦)
1976年 \12,000
フルマップ2枚とカウンター400個、ルールブック、リファレンスデータブックで構成されます。
ヘクス対辺間隔は50mで、1ターンは40秒です。ユニットは車両が1両、歩兵が2-4名の射撃班を表します。ルールブックは多色刷りで非常に豪華です。M133, M150, M113Z, MICV(時期歩兵戦闘車(M2ブラッドレーの事)), BMP, BRDM, M60A1, M60A2, M60A3, XM1(時期主力戦車 そのままM1エイブラムス), T62, XMBT(時期主力戦車 T-72/80かな)が登場します。1976年に作成されたゲームのため、車両データが物凄く古いです(笑)。
このゲームはアメリカ国防省の依頼で作成されたもののため、非常にシンプルなルールになっています。しかし、これでも複雑過ぎるということで不採用になったそうです。
ユニットの種類と距離と目標のタイプで火力が決まり、火力表上でサイコロを振って、目標がどうなったかを決定します。ここには目標の装甲が全く関係しない事に注意してください。アメリカ軍のM60A2ガンランチャーは砲が750mまで9の火力を維持し、500m以上ではシレラ対戦車ミサイルが火力10を維持します。夢の無敵戦車です。この火砲の優位性を維持するためにマップは非常に平坦になっていますが、実際のヨーロッパでは、こんなに平坦な土地は無いわけです。アメリカ軍のドクトリンのために作られたマップとなっています。アメリカ国防省の要望で、手段のために目的を変更した悲しいゲームです。

ARMY GROUP SOUTH

オリジナル+和文解説書(ドイツ南方軍集団)
1980年 \10,000
ドイツ南方軍集団の戦い4つを1つの箱に納めたものです。各ゲームはハーフサイズのマップとカウンターが200個で構成されています。ゲームシステムはPGGですが、ゲームごとに縮尺が異なり、場所も離れているため、マップは繋がりません。ハーフサイズのマップは画板の上に固定するとちょうどよく、若い頃は重宝しました。Kiev(1941年のキエフ包囲戦), Rostov(1941年のソ連軍の冬季反撃), Operation STAR(1943年初頭のソ連軍のハリコフ功略とマンシュタインのバックハンドブロー), Korsun(1944年のソ連軍のコルスン包囲戦)の4ゲームです。

AIR WAR

オリジナル+和文解説書(空戦マッハの戦い)
1979年 \7,800
レターサイズの水色のマップが8枚、700個のカウンター、16機分のコントロールシート、データカード、ルールブックで構成されます。ヘクス対辺間は500フィート、高度レベルは250フィート、1ターンは2.5秒です。
ジェット戦闘機の空中戦を飛行機1機、ミサイル1発の単位で再現します。非常に複雑な空戦機動を文字だけのルールで表したため(しかも翻訳)非常にわかりにくく、ルールも複雑になっています。当時、HJのTACTICSでは図を使った空中機動の説明がしつこく掲載されていました。一度飛ばせるまでルールを理解するとデータオタクには非常に楽しいのですが、敵のバックをとってミサイルを撃つのは非常にしんどいです。オーバーラン対策にラグパーシュート(一旦敵と逆にロールして時間を稼いでから敵を追尾する空戦テクニック)を実施すれば二度と敵の後ろを見られなくなります。水平旋回で180度まわるのに非常に時間がかかります。

Eric Goldberg's KURSK

オリジナル+和文解説書(クルスク大戦車戦)
1980年 \?
フルマップ1枚、カウンター数600個、ヘクス対辺間10km、1ターン2日、基本ユニット規模はドイツ軍が師団、ソ連軍が軍団です。

TASK FORCE

オリジナル+和文解説書(大西洋艦隊)
1981年 \?,800
フルマップ2枚(同じものでノルウェー海、カリブ海、地中海が印刷されています)、440個のユニット(100個がダブルサイズ)、ディスプレイシート2種2枚づつとルールブックで構成されます。マップ上にはメガヘクスが印刷されており、メガヘクスの対辺距離が75海里、通常へクスの対辺間隔が25海里となっています。1ターンは2時間です。
1980年代から1990年代の海戦をダブルブラインドで行うゲームです。

ここから薄型(ノーマルの半分(1インチ))サイズ

TIME TRIPPER

オリジナル+和文解説書(タイムトリッパー)
1980年 \4,200円
クォーターマップ1枚とカウンター100個とルールで構成されます。ベトナム戦争当時、マリファナでトリップした通信兵が無線機をいじってタイムトリップしてしまうというお話です。いろいろな時代にまぎれ込んでその時代の軍隊や生き物と闘いながら現代に戻る試みを企てます。

Hof Gap

オリジナル+和文解説書(激闘第7軍団)
\4,200円
The Next WarやNATO DIVISION COMMANDERと同様に、スタック単位で行動ポイントを消費しながら戦いつつ前進して行く、行動ポイントシステムです。詳細は行動ポイントシステムの方を参照してください。

Sword and the Stars

オリジナル+和文解説書(銀河帝国の興亡)
1981年 \4,200
ハーフサイズのマップ1枚、56枚の計画カード、カウンター400個で構成されています。このクラスのゲームとしては非常に豪華なコンポーネントです。カウンターは全てがマーカーとチットです。Empier of the Middle Ageという中世のヨーロッパで帝国を建設するゲームをSF仕立てにしたものです。
銀河は大銀河帝国が分裂して群雄が割拠している状況に置かれています。プレイヤーはこの1勢力を受け持って星間帝国を建設するわけです。

Death Maze

オリジナル+和文解説書(死の迷宮)
1979年 \4,200
カウンター100個とルールブックのみで構成されています。
魔法使い、ヒーロー、シーフでパーティを組み、チットを引いて迷宮を作りながら探検するゲームです。ダイスクエストと同じコンセプトですが、ダイスクエストよりもずっと古いゲームです。進行方向が通路なら通路チットのカップからチットを1枚引き、ドアなら部屋チットのカップからチットを1枚引く。そこに何がいるかをチェックしてモンスターなら戦闘を行います。ダンジョンジェネレート式のゲームをアナログで行うわけです。
月間タクティクスの付録、季刊RPGamerの付録で計2度復刻されています。

Hobby Japanの日本語ライセンス生産品

Super Tomcat

1985年
SPIのAIR WARの追加データ集です。AIR WAR自体がかなり古いゲーム(発売が古いため掲載されているデータも古い)なので、このデータ集はありがたいものでした。
これは日本独自品だが、こちらに含めました。

EMPIRES OF THE MIDDLE AGES(帝国の興亡) (SPI/HJ)

ヨーロッパを地域ごとに分けており、各国は複数地域から構成されます。各地域の内政を行って国力をつけ、版図を拡大するゲームです。SPIのSwords & Starsの本家がこれです。

Sicily(SPI/HJ)

1984年
シシリー島の攻防戦を扱います。SPIのゲームをハードマップにしているためちょっと違和感を感じますが、フルマップ1枚をマップボード4枚に分割してあります。カウンター数は300個。歩兵ユニットはアントライドの戦力チット式になっています。ヘクス対辺は3マイル(4.8km)で1ターンは2日です。ドイツ陸軍、ドイツ空軍地上部隊、ドイツ海軍歩兵、イタリア軍、イギリス軍、カナダ軍、アメリカ軍が登場します。


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