陸上に関するルールのまとめ

鉄道移動(Rail movement)

陸上ミッションでも航空ミッションでもないがここで扱う。

駅にいる表を向いたユニットは鉄道移動が行える。駅とは都市、港湾、HQがいるヘクスである。

鉄道移動では、ユニットや工場は駅から駅へ距離を無視して鉄道線路に沿って移動できるが、敵のZOCに出入りすることはできない(敵のZOC内の都市から鉄道移動はできないということ)。

海峡の両側に駅がある場合、海峡へクスサイドを越えて鉄道移動できる。ただし、1ターンに1ユニットだけである。

鉄道移動が終わったらユニットは裏に返す。例外: 補給ユニットは移動が終わっても表のままである。

本土にある自分が支配している青い工場を鉄道移動させることができる。工場は本土内の駅で鉄道移動を終えなければならない。1つの都市における青い工場は2つまでである。撤去された工場は破壊状態マーカ置き、到着した先に工場マーカを置く。鉄道移動した工場は移動が終わってから2つ目のターンになるまでは稼働できない。つまり、1月/2月に移動した工場は5月/6月から稼働できる。

航空アクション時は、鉄道移動を行えるのは航空機ユニットだけである。陸上アクションを選んだら、鉄道移動できるのは地上ユニットと工場だけである。混合アクションを選んだら、工場、地上ユニット、航空機ユニットが鉄道移動できる。

移動距離によって消費する鉄道移動の数が変動する。

どこへ? 地上か航空機ユニット 工場
マップ内 1 2
隣のマップ 1 2
2つ先のマップ 2 3
3つ先のマップ 3 4

西部ヨーロッパから太平洋に航空機を移動させたら、東部ヨーロッパ、アジアを通過するので3つ先となり3移動を消費する。

陸上移動(Land movement)

陸上移動は1陸上ユニットごとに行う。ユニットは1陸上移動ステップごとに1度だけ移動できる。

1つ動かし終わるまで次は動けない。スタックしているユニットはまとめて移動できる。スタックは通過したヘクスにユニットを置いて行くことはできるが、途中で拾い上げて行くことはできない。

マップの種類、地形、天候、自動車化されているかで1ヘクスごとに必要な移動力が異なる。必要ない動力を満たせないヘクスに移動した場合、そのユニットは裏に返される。補給切れのユニットも移動できるが、移動が終わった時点で裏に返される。

敵のZOCに進入した時点で移動を停止しなければならない。敵のZOCで移動を開始した場合は、他のZOCへ移動することができるが、そこで停止しなければならない(浸透移動ができるため、透き間のある戦線は無意味だ)。

移動開始時点と蹂躙を行う時点の両方で補給状態にある、ARMかMECHかHQ-Aを含むスタックは、敵を蹂躙することができる。ARMかHQ-Aを蹂躙することはできない。MECHは、敵より多いMECHを持つか、ARMかHQ-Aを含んでいれば蹂躙できる。敵が都市のない(港湾はOK)平地か砂漠にいて、7:1以上のオッズが維持できる場合にだけ蹂躙は成立する。

蹂躙は移動の最中に発生するため、航空機ユニットは介入できない。蹂躙時には敵のいるヘクスへの進入コストは通常の倍になる。平地なら1から2になる。

航空機のいるヘクスに進入したら、裏返しのユニットは破壊され、表を向いているユニットは基地変更をした後裏返しにされる。

海軍ユニットのいるヘクスに進入したら、サイコロを振る。1の目で捕獲され、2と3の目で自沈し、4以上なら最寄りの友軍港湾に移動して裏に返す。移動中に迎撃された時は、セクション0にいるものとして戦闘を行う。

上陸侵攻(Invasion)

その海域の1から4のセクションにいるTRS(輸送船)から、表を向いた補給状態の歩兵ユニットを敵の支配している海岸ヘクスへ侵攻させることができる。AsA/MiF option2&25を使用するなら、水上戦闘艦から師団規模のユニットを侵攻させることができる。

嵐、雪、吹雪のヘクスへは侵攻できない。

TRSから侵攻するユニットを目標の海岸の隣の全海へクスサイドを越えて攻撃するように配置する。上陸侵攻したユニットはそのターンの間補給状態にあると見なす。目標ヘクスに敵がいる間、侵攻したインパルスの間はZOCを持たない。

MAR(海兵隊)ユニットは全戦闘力で攻撃でき、それ以外の歩兵ユニットは半分の戦闘力で攻撃できる。海岸ヘクスには実際にいる地上ユニットのほかに、1戦力の概念ユニットが存在する。

艦砲射撃の修正は、侵攻する各ユニットがいたセクションの艦砲射撃修正(天候による修正後)を積算する。概念ユニットの戦力は0より低くはならない。この戦闘力をそのヘクスにいる陸上ユニットの戦闘力に加える。

空挺降下(Paradrops)

PARA(空挺部隊)は、移動開始時に補給下にあり、ATR(輸送機)とスタックしている時にだけ、空挺降下ミッションを行うことができる。空挺降下は敵ユニットの上に直接降りる。湖ヘクスへは降りられない。

  1. 防御側は戦闘パトロールをありそうなヘクスに飛ばす
  2. 攻撃側はATRとPARAと護衛戦闘機を目標ヘクスに飛ばす
  3. 防御側は迎撃戦闘機を目標ヘクスに飛ばす
  4. 攻撃側は迎撃戦闘機に対して迎撃戦闘機を飛ばす
  5. 空対空戦闘を行う
  6. 生き残ったATRは対空砲火を受ける
  7. 生き残ったATRのPARAは目標ヘクスへ降下する
  8. 関連したすべての航空機は基地へ戻り裏返しになる

空挺降下は1航空ミッションと1地上移動と数える。

敵の支配かのヘクスに降下したユニットは、地上戦闘ステップで、そのヘクスを守っている地上ユニットと戦闘を行わなければならない。防御側の全てのユニットを後退させるか破壊したら、降下は成功である。それ以外の時は、降下したユニットは破壊される。

ヘクスには地上ユニットのほかに概念ユニットが存在する。これの計算は上陸侵攻と同じである。

陸上戦闘(Land combat)

上陸侵攻、空挺降下、陸上移動が終わったら、自軍の陸上ユニットは隣にいる敵の陸上ユニットを攻撃することができる。戦闘は強制ではない。例外: 上陸侵攻と空挺降下。

陸上戦闘の手順は

  1. すべての攻撃を宣言する(概念ユニットを無視することを防御側が宣言してもよい)
  2. 防御側の艦砲射撃力を加える(option 38)
  3. 攻撃側の艦砲射撃力を加える
  4. 防御側のHQ支援の宣言(option 39)
  5. 攻撃側のHQ支援の宣言
  6. 対地支援ミッションを飛ばして決定する
  7. HQ支援の結果を決定する
  8. 1つずつ、戦闘結果表を選んで結果を出す。

攻撃宣言は、目標ヘクスを示し、参加するユニットを指定する。オッズは少なくとも1:2であることが必要である。戦闘力0のユニットを攻撃する時は、自動的に10:1の最終オッズを使用する。地上ユニットのいないヘクスは攻撃できない。1つのヘクスにいる複数のユニットは、複数の目標を攻撃することができる。攻撃は表を向いたユニットだけが行える。

補給

攻撃を宣言する時点で補給切れのユニットは攻撃できない。補給の切れている防御ユニットは

地形

防御側の地形やユニット艦のヘクスサイドで戦闘力が変化する

ヘクスに直接降下するPARAユニットはヘクスサイドを越えないので、ヘクスの影響だけを受ける。

山岳ヘクスで防御するMTNユニットの戦闘力は3倍になる。他の兵科のユニットは2倍になる。
沼地へクスで防御するユニットの戦闘力は2倍になる。

防御ユニットがジャングルヘクスにいる場合、オッズは1カラム不利な方へシフトする。すべての攻撃ユニットが日本軍の場合は、このシフトは行わない。

森林ヘクスはの特典は、航空機の戦術爆撃力と艦砲射撃力を半分にすることだけである。ブリッツをかけられるので注意が必要。

艦砲射撃

海岸ヘクスへの、地上ユニットの攻撃を自軍の水上戦闘ユニットで支援することができる。海岸が接する海域にいて、表を向いた水上戦闘ユニットが行える。

砲撃力は、ユニットがいる海ボックスのセクションの砲撃修正によって縮小される。*がついていて、天候が雨か雪なら修正値はさらに1増える。嵐や吹雪のときは行えない。

艦砲射撃力は、攻撃するユニットの戦闘力までであり、超過する分は無視する。

Option38を使用するなら、防御側も艦砲射撃を使える。

HQ支援(Option 39)

HQユニットを裏返しにすることで戦闘オッズを変更する事ができる。

攻撃が宣言された後、非手番側の陣営は、HQ支援を行うヘクスを指定する。各ヘクスごとに、おもてを向いたHQを1つ割り当てる。HQは目標ヘクスかその隣にいなければならない。通行不能のへクスサイドを越えることや、HQのヘクスが攻撃を受けている時は使用できない。

続いて手番側の陣営が同様にHQ支援を割り当てる。HQは攻撃に参加している必要がある。

HQ支援は対地支援ミッションが終わった後に決定する。

HQごとにサイコロを振り、HQの再編成値(括弧の中の数値)よりも小さい目が出た場合はHQ支援は成功し、オッズを1つ有利な方に進めることができる。両陣営ともHQ支援に成功すると、打ち消しあう。

HQ支援を成功したHQユニットだけを裏に返す。失敗した場合は戦闘結果によらない限り、裏に返さない。

対地支援

航空機による地上戦闘の支援である。航空機の戦術爆撃力を地上ユニットの戦闘力の合計に加えることができる。ただし、地上ユニット(のみ)の修正後の戦闘力を越える分は無視する。

  1. 防御側は戦闘パトロールをありそうなヘクスに飛ばす
  2. 攻撃側はLND(爆撃機)と護衛戦闘機を目標ヘクスに飛ばす
  3. 防御側は迎撃戦闘機を目標ヘクスに飛ばす
  4. 攻撃側は迎撃戦闘機に対して迎撃戦闘機を飛ばす
  5. 空対空戦闘を行う
  6. 生き残ったLNDは対空砲火を受ける
  7. 生き残ったLNDの戦術爆撃力を地上部隊の戦闘力の合計に加える
  8. 関連したすべての航空機は基地へ戻り裏返しになる(結果を出す前に)

AsA Option3: ART(砲兵)は隣接している戦闘に対地支援を行うことができる。

Option 33: 航空機が対戦車仕様(戦術爆撃力が赤い円盤上に書いてあるもの)で、敵のユニットのいずれかががMECH、ARM、HQ-Aユニットなら、その航空機の戦術爆撃力は倍になる。

戦闘の解決

攻撃ユニットの修正後(川越し、要塞越し、上陸侵攻など)の戦闘力、艦砲射撃力、対地支援力を合計する。端数は四捨五入する。

同じ方法で防御側の戦闘力を合計する。

攻撃側:防御側で簡略化したオッズを求める。簡略化した場合の端数は防御側が有利なように切り捨てる。

Option 40: 中国国民党軍が攻撃する際は、戦闘力を半分にする。

Option 41: 切り捨てた数値を10単位で%化して、サイコロを振ってその値*10よりも小さければ、切り上げを行う。例: 19:5は3:1で、切り捨てた4は防御側の5に対して80%となる。サイコロを振って1から8の目で4:1に切り上げる。

オッズは、ジャングルと天候によって不利な方向にシフトする。

戦闘テーブルの選択

戦闘テーブルは、電撃戦と突撃の2種類がある。選択基準は

  1. 防御側のヘクスが平地か森林か砂漠で、かつ、都市がない; かつ
  2. どの攻撃ユニットも要塞へクスサイドを越えて攻撃していない; かつ
  3. 以下のどちらかを満たす

この条件を満たせなければ、テーブルの選択は防御側が行う。

書き下すと、都市のない平地、森林、砂漠に、敵よりも大量の機甲部隊を投入すれば電撃戦の結果を使える。機械化部隊は、敵に機甲部隊がおらず、よりも多くの機械化部隊を投入すれば電撃戦の結果を使える。要塞へクスサイドを越えた攻撃は電撃戦にならない。

師団ユニットは1/2個と数える。防御側のAT(対戦車)ユニットはARM師団と数える。

サイコロを振る

ヘクスにいる裏向きの防御ユニットごとに賽の目に1を加え、オッズが1:2を下まわるごとに1を引く。

Option 42: 戦闘に加わっている同一陣営の、異なる大国ごとに1を引く。

戦闘結果は X/Yの形式である。Xの数字は攻撃側で破壊されるユニットの数を、Yの数字は防御側で破壊されるユニットの数を現す。どのユニットを破壊するかは所有者が決定する。

R:  結果にRがついていたら、残った防御側ユニットは裏返しのものも含めて1ヘクス後退する。

後退先は

  1. 敵のZOC外でオーバースタックにならないヘクス
  2. 敵のZOC外でオーバースタックになるヘクス
  3. 敵のZOC内だが友軍ユニットを含み、オーバースタックにならないヘクス
  4. 敵のZOC内だが友軍ユニットを含み、オーバースタックになるヘクス

の順に選ぶ。オーバースタックになったユニットはさらに1ヘクスづつ後退する。後退先がないユニットは破壊される。

S or B: 残った防御側ユニットは生産サークルで次のターンに到着する位置に配置する。攻撃側は代わりにRの結果を適用してもよいが、決定は次の戦闘結果を出す前に行うこと。

防御側がヘクスを空けた場合は、戦闘後前進を行うことができる。その地形に入るだけの移動力がない場合は、入った後裏返しにする。攻撃側がヘクスを空けても防御側は前進できない。結果がBを含んでいて、空いたヘクスへの移動コストが1なら、ARMとMECHはもう1ヘクス前進できる。ARMやMECHとスタックしていたMOTやCAVも追従できる。2番目のヘクスの移動コストが1でないなら、前進したユニットは裏に返す。ARMやMECHが師団なら、MOTやCAVの追従はできない。

戦闘結果に*がついていなかったら、攻撃に参加したユニットを全て裏に返す。防御側は、後退したか攻撃側よりも損害を受けた場合は、全て裏に返す。


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