WiFのルール概要

まずは全体的な概要をサーマリ的にまとめました。

スケール

ユニット

地上ユニットは、"軍"または"軍団"規模であり、オプションでさらに小さな規模のユニットが追加される。この小さな規模のユニットは、実際の規模とは関係なく"師団"と呼ばれる。

水上ユニットは、空母1隻、戦艦は2隻、巡洋艦は4隻をまとめて小型艦の護衛がついた状態で表している。潜水艦は戦隊単位、輸送船は4,5隻の船団を表す。空母は艦載機をも現し、各艦の艦載機数がそのまま艦載機の攻撃力となる(大型艦で4、中型艦で3程度)。艦載機が破壊されると空母は損傷状態になる。空母の修理期間は6ターン(1年)かかるので、艦載機の補充に1年かかることになる。空母自身が攻撃を受けて損傷しても、艦載機は失われる。

SHIPS in FLAMESでは、空母、戦艦、重巡が各1隻になり、それに軽巡以下の護衛艦艇が付随した状態で1ユニットとなり、空母の艦載機は独立したユニットとなる。このため、艦載機を失った空母が自動的に損傷状態になることはなくなる。問題は、1隻に1ユニットを搭載するため、戦闘機、攻撃機(雷撃機))、爆撃機(急降下)を混在させることができないことにある。

航空機ユニットは250機から500機を表す。これは年ごとに増加して行く。

時間

1ターンは2ヶ月を表す。

マップ

マップのヘクスは、ヨーロッパマップでヘクスの対辺間の距離が100kmを表し、アジア・太平洋マップでは230kmを表す。

アジア・太平洋マップでは縮尺の関係で、陸上と航空のユニットの移動コストは、1ヘクスあたり2倍となる。

スタック

スタック限界

地上ユニットで2個までが基本である。師団規模ユニットか砲兵ユニットがさらに1つ追加できる。

航空機ユニットは山岳、砂漠山(?)、沼地を除いて1が基本で、小規模港湾で2、大規模港湾や都市で3、HQユニットがいるヘクスなら、さらに1つ追加できる。オプションルールの工兵師団を使用する場合は、工兵師団のいるヘクスなら1つ追加できる。

水上ユニットは小規模港湾に4まで、大規模港湾や海域を表す海ボックスに、限界はない。船団ポイントは2毎に1ユニットと扱う。

地上、水上、航空機のスタック限界は独立している。

補給

補給源

優先補給源は征服されていない自国本土の都市が基本である。支配下にある小国の補給源にもなる。

二次補給源は以下のとおり。

二次補給源は優先補給源か他の二次補給源まで補給線を引けなければならない。二次補給源同士のチェーンは、最終的には優先補給源に繋がなければならない。

補給線

補給線には基本補給線と鉄道補給線がある。それぞれの長さは最大4ヘクスとなる。アジア太平洋マップでは縮尺の関係で2ヘクスになる。砂漠、山岳砂漠ヘクスは余分に1ヘクスをカウントする。ヨーロッパマップでは2ヘクス分、アジア太平洋マップでは3ヘクス分のカウントになる。

鉄道補給線は線路に沿って鉄道補給線が入る場合は4ヘクスのうちにカウントしない。優先補給源から鉄道で二次補給源まで引っ張る場合、途中で鉄道が切断されていない限り、線路から4ヘクスまでの距離に二次補給源が無ければならない。

海を越える場合、基本補給線はユニットが海岸にいるか、港湾を経由して引く必要がある。港湾に入る際には地形に関らず1カウントする。海路はカウントしない。海域は敵陣営に制圧されていない必要がある。

対艦攻撃力のある航空ユニット、水上戦闘艦、空母が一方の陣営のものだけ存在している海域は、存在する陣営に制圧されている。SiFのoption 11を使うなら、TRS(輸送船)、船団、揚陸艦がいる海域は海を越える補給線が引ける。

補給切れの影響

地上ユニットは

という制限を受ける。

航空機ユニットは基地変更ミッションしか行えない。

海軍ユニットは移動力から1を減じ、移動終了時点で裏返しになる。

プレイシーケンス

A.増援ステージ
B.資源貸与ステージ
C.イニシアチブ・ステージ
D.アクション・ステージ
D1.天候決定
D2.先攻側のインパルス
D2.1 宣戦布告
D2.2 アクション選択
D2.3 アクション実行
D2.4 アクション終了
D3.後攻側のインパルス
E.ターン終了ステージ
E1.パルチザン
E2.アメリカ参戦
E3.基地への帰還
E4.最終の再編成
E5.生産
E6.情報
E7.和平
E7.1 征服
E7.2 連合国小規模支援
E7.3 相互平和
E7.4 解放
E7.5 降伏
E7.6 ヴィシー宣言
E8. 勝利チェック

C.イニシアチブ

イニシアチブはサイコロで決める。イニシアチブ・トラック上のマーカーの位置によってサイコロに修正を加える。修正後の賽の目の大きい方の陣営がイニシアチブを獲得する。目が同じなら先のターンでイニシアチブがなかった陣営が獲得する。

賽の目は1回だけ振りなおしを要求できる。要求した側は、相手の側に1つマーカーを進めて(次のターンに相手に有利になる)、両方ともサイコロを振りなおす。

イニシアチブをとった陣営が後攻を選ぶと、マーカーを1つ自分の側に進める(自分に有利になる)事ができる。

C1.天候

天候は晴天、雪、雨、嵐、吹雪がある

補給線長 航空機 地上移動 上陸侵攻 地上戦闘 艦砲射撃
晴天 4 影響無し 影響無し 可能 影響無し 影響無し
3 対空火力、対艦、戦術爆、戦略爆は1/2 影響無し 可能 オッズ2減 艦が*付きのボックスにいれば、1修正
2 移動コストは倍 不可 オッズ1減
2 対艦攻撃に*があるものは飛べる。それ以外は基地変更だけ行える。 オッズ2減 砲撃不能
吹雪 2 オッズ3減

D.アクション

アクションには"パス","航空","海軍","陸上","混合"がある。中立状態では、パスか混合しか選べない。

それぞれ実施できるミッション数に特色がある。

再編成

再編成ステップにおいて、裏になっているユニットの幾つかを、代償を払って表に向けることができる。

航空補給ミッション

表を向いたART(輸送機)をそのヘクスに飛ばすことで再編成ポイントを1つ与えることができる。

大型輸送機兼白い円盤付きOption 36: 大型輸送機は航続力の半分を越えない距離を飛んだだけなら、再編成ポイントを2つ与えられる。

Option 35: 白い円盤の上に航続力を印刷しているユニットは、ARTでなくても航空補給ミッションを実施できる。

HQ再編成

表を向いたHQはHQのZOCにいるユニットを再編成できる。補給と敵のZOCは再編成には影響を与えない。HQは再編成値(括弧の中の数値)と同じだけの再編成値を持つ。再編成を行ったHQユニットは裏に返す。

輸送船補給

海域にいて表を向いているTRS(輸送船)はその海域の海岸ヘクスにいるユニットに1再編成ポイントを与える。TRSは他の積み荷を輸送できない。再編成を行ったTRSは裏に返すこと。

再編成

航空アクションでは、1再編成ポイントで1つの航空機ユニットを再編成でき、他のタイプのユニットは再編成に2ポイントが必要である。

海軍アクションでは、1再編成ポイントで1つの海軍ユニットか、CV上の艦載機を再編成できる。他のタイプのユニットは再編成に2ポイントが必要である。

陸上アクションでは、1再編成ポイントで1つの陸上ユニットを再編成できる。他のタイプのユニットは再編成に2ポイントが必要である。

混合アクションでは、すべてのタイプのユニットの再編成に2ポイントが必要である。

HQユニットは再編成できない。海域にいる海上ユニットや航空機ユニットは再編成できない。

次のインパルスには表を向いたユニットだけが移動と戦闘を行えるということから、この再編成はかなり重要である。また、陸上ユニットには裏返しにならない行動が求められる。

最終インパルステスト

自分のインパルスが終了したら、サイコロを1つ振る。

陣営の大国がパスアクションを選択していたら、1大国ごとに賽の目から2を引く。2マップゲームなら1を引く。

修正した賽の目が、インパルストラック上の現在のインパルス番号よりも小さいか等しければ、インパルスは終了する。

終了しなければ、現在の天候を決定した際の賽の目で得たインパルス数を、現在のインパルスに加える。先行側が終わったのなら、後攻側がD2からの手順を開始し、後攻側が終わったのなら、先行側がD1からの手順を開始する。

インパルスが終了した時、自陣営が最初と最後のインパルスを行ったのなら、イニシアチブマーカを敵が有利な方に1つ動かす。

E. ターン終了ステージ

E4. 最終再編成

裏返しになっているユニットを全て表に向ける。
Option47 長さ無制限の補給線が引けないユニットは、表に返すことはできない。

AfA Option 48(石油資源)を使うなら、石油に依存しているユニットは自動的に表に向けられない。石油に依存していないユニットを表に向けた後、依存しているユニットの数を合計する(HQ-Iは2ユニット、HQ-Aは3ユニットと数え、SiFをプレイしているなら、海軍ユニットごとに0.5と数える、ARM, MECH, NOT、補給は1ユニット(師団は1/2)、航空ユニットは2ターンFTRを除き1ポイント、2ターンFTRは1/2)。ユニット数の合計を5で割っただけの石油資源を消費する。石油資源まで補給線を引く必要がある。
残った石油資源は都市、大規模港湾に1、工場ごとに1だけ備蓄することができる。工場が3つある都市なら4つの備蓄が可能となる。
ユニットを表に返したり備蓄した石油資源は、生産に使用することはできない。

E5. 生産

工場に輸送できた資源でビルドポイントが生産される。工場は1資源だけ消費できる。資源は制限範囲の外で鉄道輸送する。支配ヘクス、中立の小国、通行を認めている大国のへクスを通過することができる。
海上輸送は船団ポイントを使う(ポイントと同じだけ輸送できる)。小規模港湾は2ポイントまでの出入りができる。海岸ヘクスの資源ポイントはそのまま拾い上げられる。


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