自転車の紹介


ケルビムR-2ロード
 ケルビムのブランドで知られる今野製作所でオーダーした2 台目のロードレ-サーです。 社長自らが今も名車と語る、とて も乗りやすいフレームです。
 5年ほど前にもオーダーした同じR−2は、ホイールがリアデ ィレーラーを巻き込んでエンドを破損するなどしていたので、平 成4年に新潟へ転勤となったのを機会にオーダーしました。  部品は、クランクがスギノ75、その他はシマノ650シリーズで した。 新潟では秋山郷などに輪行で出かけることもありまし たが、冬の間は雪や強風でモチベーションが続かず乗る機会 が激減。 さらに結婚、子育ての時期となり、自転車は週末も 部屋の中で鎮座していることが多くなりました。 子育てといっ ても妻任せなので、一人だけ週末に遊び回るということが許さ れない状況とうことだけの事ですが・・・。
 その後、仙台を経て東京に転勤となり、久しぶりに都内の自転車ショップを覗いてみると、機材の進歩に驚愕しまし た。 フリーギア枚数 (後輪のギア) が7枚から9枚に。 完組ホイールもたくさんの種類が発売され、タイヤもそれまで はチューブラーが主流だったものが、WOタイヤが高性能化されるなど、その進歩には目を見張るものがありました。 そのショップでパーツの交換を相談してみると、フリーギアを9枚化するにはフレームのエンド巾が合わないため、フレ ームを新たに作る必要があるとのこと。

 しばらく諦めていたのですが、久しぶりに町田の実家に寄ったついでに今野製作所に寄って社長に相談すると、『全 然問題ないよ、何とかしちゃうから。』と力強いお言葉。 さすが社長。 先進的な自転車を作ることでは右に出るもの はいない方なので、普通の自転車でそれぐらいの事はちょちょいのちょい、といったところのようです。 ちなみに昨年 6月に久しぶりにケルビム・レーシングチームの朝練に参加したところ、社長は何とクランクを逆に回転させて進む自 転車に乗って参加していました。 (◎_◎)

 フレーム問題が解決したところで、駆動系はシマノ・デュラエース7700シリーズでリアは9枚に。 フロントは真一さ んから『 峠に行くならトリプルがいいですよ 』というアドバイスをもらい、53×39×30の3枚に。 ホイールは、シマノ WH-7701にしました。 ホイールの軽量化で走りがかなり楽になり、これにローギアの組み合わせでフロント30×リ ア25が使え、非力な脚でも大概の峠にも出かけられるようになりました。 その後アウター53はあまりに大きいので、 52に交換ししました。 それでも大きすぎると思いますが。
 フレームはすでに10年以上が経過して多少の傷みが出ていますが、まだまだ現役です。 週末は、家から近い江戸 川サイクリングロードを中心に乗っています。 

2007年3月



 R2 フレーム破断
    

 今年の2月21日にいつものように江戸川サイクリングロードを走った帰り、奇妙な振動を感じました。ハンドルがゆっ くりとした周期で振れ、 パンクとは明らかな違い。 もしやと思って見たところ、ヘッドに近いダウンチューブ部分に亀裂 が走っていました。  
 
 亀裂の原因は、1年半ぐらい前に江戸川サイクリングロードから利根運河へ曲がるときに、前輪を草むらに隠れてい た縁石に正面からぶつけ、乗り上げてしまった事故です。  乗り上げた瞬間、ホイールを傷めてしまったと思ったので すが全く損傷はなく、その代わりにダウンチューブの塗装がわずかに剥がれ、皺がよっていました。  その後、何とか 耐えてくれていたものの、金属疲労が進んで一気に破断してしまったようです。家まで残り10km弱の間、これまでい っしょに出かけたところを思い出しながら、ラストランとなってしまいました。

 5月の最後の日曜日に生まれ故郷のケルビムの工房に連れて行き、真一さんに手渡しました。 独身時代から18年 間つき合ってくれた相棒に大きな感謝です。 



    

 R2は今野仁さんの設計・溶接でしたが、後継車の製作は長男の真一さんに託しました。 後継車のフレームサイズ はR2と同じにしてもらうことにしました。 ショップには、真一さんが今年もNAHBS(北米ハンドメイド・バイシクルショ ー)で受賞した会長賞のトロフィーが飾ってありました。

2010年5月


ケルビムPIUMA
 R2のダウンチューブが破断した2月、すぐにケルビムの真一さんに連絡。 詳細は後日決めることにして、オーダー の順番確保をお願いしました。 

ケルビムのショールーム    

 ケルビムのラインアップがいろいろ増えていて迷うところですが、真一さんに相談すれば、スタイルに合わせてスケル トンやパイプ径など、希望に合わせて作ってもらえるので、スタンダードモデルは参考程度で考えて大丈夫です。 今回 は、オールスチールモデルのPIUMAで、フレームサイズとカラーは、長年乗り慣れていた先代のR2とすべて同じにし てもらいました。 

 クランクは、去年12月のサイクルモードでプロトタイプが発表されていたスギノOX801D Compact Plus+。 見た 瞬間に次はこれだと決めていました。 通常のロード用のクランクでは、インナーギアが34Tが最小になるのに対して、 30Tまで使用できます。 ギア比は、ホームコースの江戸川サイクリングロードをのんびり走るのにも、峠へ出かけるの にもちょうどよい46×30を選びました。 4月発売の予定が遅れに遅れていたので、フレームの完成に間に合うかなと 思っていましたが、7月30日から出荷となり、どんぴしゃのタイミングになりました。


フロントディレーラーは直付   エンドにはケルビムのマーク

 フロントディレーラーは、直付けです。 最初からチェーンホイールをスギノOX801Dに決めていたので、アウターのギ ア数が46Tか48Tで調整できる位置にしてあります。 フロントディレーラー固定用のバンドがないため、ボトルゲージ 固定用のネジを通常より下げてもらっています。 その分だけ重心を低くすることができます。



真一さんのロゴ 

 9月中旬に真一さんからメールで完成の連絡。  北海道ツーリングや畑などの予定があったため、すぐには行けず 10月9日に町田のショールームまで受け取りに行きました。 
 ラグレスフレームは、ずっと飾っておきたいぐらいに美しい仕上がりでした。 さらに持ち上げたときに、その軽さにび っくり。 家の体重計で計測してみたところホイールを装着した状態で、8.6kgでした。 真一さんによると、パイプの違 いとラグがない分だけ軽いとのこと。 実際の重さだけではなく、踏んだときに軽く感じられるようにスケルトンを設計して あります、とのこと。 
 先代の仁さんのときは、日本の技術者の中で屈指の溶接技術に加え、既存のものにこだわらない革新的で、かつ合 理的なフレーム作りが魅力でした。 真一さんの代になってその遺伝子を受け継ぎつつ、デザインでも大きく進化して いるように思います。
2010年10月



ケルビム ツーリング
二人の子供も小学校に上がり、週末に比較的自由な時間が 取れるようになりました。 自転車で出かける機会を増やすチ ャンス到来です。

 最近は道路事情が格段に向上し、林道も舗装化されたとこ ろが多いので、ロードレーサーでも700×25Cといった太め のタイヤを履いていれば、快適に走れるようになりました。
 一方で、三国峠に向かう中津川林道といったロード用タイヤ では突破が難しいダートの道にも触手が伸びるようになりまし た。
 さらに2006年の夏の北海道ツーリングのコースを考えてい るうちに、学生時代に北海道一周をした際に立ち寄った知床 のカムイワッカの滝をぜひ再訪したくなりました。 今だに未舗 装路として存在する知床林道を走るにはツーリング車が必要 です。

 ということで、今野製作所に3度めのオーダーをお願いしまし た。 非力な脚力をカバー出来るように、軽量で、長距離を走 っても疲れないクロスレシオのギア比を基本コンセプトに検討 してみました。 

 最も思案したのがギア比です。 今乗っているロードにはフ ロント・トリプルを付けていますが、使うのはもっぱらセンターと ロー。 アウターは盆暮れの年2回ぐらいしか使わず、飾りか チェーンの脱落防止にしか役立っていません。 アウター1枚 余分についていても、自分の体重増加と比べれば大した重量 ではないのですが、不要なものが自転車についているというの は嫌な感じです。 世界的自転車パーツメーカーであるシマノ さんが、中年サイクリスト用にもう少し選択肢を増やしてくれる と嬉しいのですが。ぜひ宜しくお願いします。

 マウンテンバイク用にフロントトリプルでアウターが44程度 のものが出ていますが、フリーギアを10段と組み合わせると、 ちょっと多すぎる感じです。フロントは2枚あれば十分です。

 2005年末に今野製作所の真一さんに電話で相談してみる と、『いいですねぇ、クロスレシオのツーリング車。自分も乗っ てみたいと思っているんですよ。』と心強いお言葉。TA社製の クランクならフロント44・28のチェーンリングの組み合わせも 可能とのこと。
 それともう一つ、出来るだけ安全な自転車するために制動力の高いディスクブレーキを付ればいいのではないかと 思い、こちらは社長に相談してみると『重くなるだけで何のメリットも無いからカンチブレーキがいいよ。』とのことでし た。 
(追記:2007年サイクルモードで今野製作所ブースに、ディスクブレーキ使用のスポルティーフ、Disc Roadが出品さ れていました。)

 それからしばらくパーツカタログを眺める極楽の日々を過ごし、いよいよ2006年2月にお店で最終検討となりまし た。 社長、奥様、真一さんと今野製作所の総力を結集し、1時間に渡る鬼気迫る議論を経てようやくオーダーが完 了。 完成は、北海道に出発する直前の2006年7月第1週でした。
  主なパーツは、シマノ・アルテグラシリーズを基本に、リアのフリーギアが12〜25の10段 (その後12〜27に変 更)、ブレーキがシマノのカンチ。 クランクは予定通りTAの44×28、ホイールがマビックのクロスマックス・エンデュー ロ、サドルはデザインと柔らかそうな感触に引かれて、タイオガ製のスパイダーに。 (けっこうお尻が痛くなるので、1 年後にSele Italia Gel Flowへ換装。) 
 ペダルは20年近くルックを愛用していましたが、ツーリング用シューズが選べるシマノのSPDペダル・PDーM540を選 択。 フレームはダボ付きなので泥よけ装着が可能ですが、長期間のツーリング機会はまず無いので付けていませ ん。 重量はタイヤ込みで8.9kgとなり、もう1台のロードレーサーよりも500g程軽く仕上がりました。

 乗り心地ですが、特にギア比は自分の力に合っていて大満足です。 レースをするわけでもないので、平地では44 ×17程度でちょうど良く、トップ側のギアが不足することもありません。 アルテグラのリアディレーラーも気持ちよく変 速するので、クロスレシオを活かし、こまめに変速して最適のギアを選べます。 登りで28×25でギアが足りなくなる こともありますが、そんな時は割り切って押すことにしています。

 唯一の問題は、TAのフロントギアとシマノのパーツとの相性です。 真一さんに相当な時間と手間をかけて調整して もらったので通常は問題ないのですが、フロントギアを変えるとたまにチェーンが脱落しかかったり、脱落することがあ ります。 ツーリング1回で1回あるかどうかぐらいの頻度ですが。 TAのチェーンリングが柔らかいため、踏み込んだ 時の歪みが大きく、高い精度が必要なシマノの変速性能に追いつかないのが原因のようです。 コンパクトドライブと MTB用のフリーギアとの組み合わせというのでも良いかもしれませんが、自分にあった快適なギア比のメリットを考え るとそれほど重大な問題で無いため、しばらくは様子を見ることにしています。
2006年8月



チェーンホイール交換 ZX80ID  
  昨年、北海道に出かける前に、チェーンホイールをTAからスギノZX801Dに交換しました。ギアの歯数は、42T/ 26Tで、TAの44T/28Tよりも、それぞれ2つ小さくしました。 形状は、2009年のサイクルモードで発表されたプロト タイプ(左)とまったく同じですが、ロゴが派手になっています。チェーンリングのオリジナルの色が黒だったので、フレー ムカラーを考えオプションでシルバーも買ったため、余分な出費になってしまいました。
   

 たぶん現在市販されているダブルチェーンリング(2枚歯)で、インナーを34Tより小さいものを選べるのは、TAとこ のスギノのコンパクトプラス方式以外には存在しないのではないでしょうか。TAで気になっていた精度と剛性が改善さ れ、フロントギアの変則がスムーズになり、踏み込んだときのトルクがしっかりチェーンに伝わる感じになりました。 お 値段は高めですが、トリプル(3枚歯)を選ぶより無駄がなくてスッキリした駆動系なので、とても気に入っています。

2012年3月



カンチブレーキ チドリ交換 (ACORカラーチドリ)  
 ACORから発売されたカラーチドリの色に引かれて、シマノBR-550のチドリと交換してみました。 純正品はチドリか ら片側のブレーキ本体にするワイヤと一体化したシマノの独自方式になっています。(下)

    



 一方、ACORのチドリは一般的なタイプで、 左右のブレーキ本体をつなげるアーチワイヤーとチドリが独立していま す。(下) 装着作業は、まずブレーキワイヤーをチドリに通して固定、余ったワイヤーを切断。 次に、アーチワイヤー を左右のブレーキ本体に固定します。  シマノのワイヤーは、ブレーキ本体とリムとの間の調整作業だけですが、AC ORの場合はチドリの固定位置も調整することになります。 どのあたりがよいのかは気分で決めました。 (下)

    

 実走で試したところ、ブレーキの効きは同じぐらい。 予想外で驚いたのですが、タイヤを外す際のブレーキ開放作業 が、ものすごく楽になりました! これまで、ブレーキの片側のワイヤーを半固定しているタイコを外すのに、泣きたくな るぐらい力を入れなければならなかったのが、拍子抜けするほど簡単に外れるようになりました。 これまでリムとブレ ーキシューの間をシビアに調整すればするほど、この作業が大変になるのが悩みだったのですが、これで輪行のとき の作業がずいぶん楽になりました。 \(^O^)/
2012年3月