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◆「これまでのあらすじ」について
 

 平成11年の7月大阪公演で「石部宿屋の段」と「六角堂の段」が上演されたのでご存知の方もいらっしゃると思います。 初めてご覧になる方のために簡単に「これまでのお話」を書いておきます。
 

◆石部宿屋の段
 

 呉服屋の「長右衛門」は商用で遠州に出かけ、帰り道で「お半」に会います。お半は隣家、信濃屋の娘で、乳母や「丁稚の長吉」と一緒に伊勢参りに行った帰りでした。一行はよい道づれができたと同道し、石部の宿屋に泊ります。

 その夜、お半は「丁稚の長吉がしつこく言い寄るので眠れない」と言って、長右衛門が泊っている部屋へ逃げてきます。長右衛門はお半をなだめ、夜明けまでここに居てもよいとお半を布団に入れます。まだ子供だと思っていたお半は長右衛門に恋心を抱いており、長右衛門は理性を失ったのか2人は結ばれてしまいます。お半の後を付けてきた長吉は部屋を覗き、驚き、嫉妬し、腹いせに長右衛門が遠州の大名から研ぎに出すよう預かってきた正宗の脇差と自分の旅差をすり替えます。
夜が明け、一行は京へと戻ります。
 

◆信濃屋の段(現在は本公演でも上演されません)
 

 きょうは長右衛門の妻「お絹」の弟「才次郎」とお半の結納の日。仲人は長右衛門夫婦です。帯屋を乗っ取りたい長右衛門の弟「儀兵衛」が兄の代理として信濃屋へ来ます。用事を済ませた儀兵衛は、お半に惚れていてこの縁組みを破談させたい丁稚の長吉と悪巧みの相談をします。

 長右衛門が祝儀にやって来ます。縁組みを拒むお半から自分の子を身ごもっているとを告げられ長右衛門は驚きます。
 

◆六角堂の段
 

 六角堂(京都・紫雲山頂法寺の通称)でお絹はお百度を踏んでいます。後を追ってきた小舅の儀兵衛が長右衛門とお半のことを告げ、証拠だと手紙を見せびらかします。自分の言うことを聞いたら手紙を渡すといやらしく言う儀兵衛にお絹は「折を見て」とかわし、追いたてます。

 お絹があれこれ考えているところへ通りがかったのが丁稚の長吉。お半と長右衛門のことを訊ねると、石部の宿で二人のことを見てしまったと答えます。お半に惚れている長吉に、恋をかなえてやるからお半と契りを結んだのは長右衛門ではなく、この長吉だと言い張ってくれるよう小遣いをやりながら吹き込みます。

 
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