宇宙船レッド・ドワーフ号
シリーズ7・ストーリー・ガイド

レッド・ドワーフ メインページ




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37話 カレーが変えた人類の歴史 TIKKA TO RIDE 1999年07月09日放送

 リスターが飛行日誌用に自分のビデオを撮っていた。そこでリスターは前回の15年先の 自分達との闘いについて語る。
 未来の彼らは過去の自分達を殺してしまい、存在できなくなってしまった。そしてリマーがタイムドライブ ごと未来の彼らを吹き飛ばした事によりタイムドライブによる事実が消滅して全てが元に戻ったのだった。
 リスターがこの事を話し終えると、ビデオカメラが混乱してしまい自爆してしまう。そこにクライテンがやって 来て、リスターに物資が少ないと伝える。
 さらにクライテンはカレーが無くなったことをリスターに伝えると、リスターは絶望してしまう。

 全員がコックピットに集まる。リスターがカレーが無くなったことをリマーとキャットに伝えると2人は嘆くどころか 喜ぶ。
 そこでクライテンは予備のタイムドライブがあり、それで物資を調達できると告げると同時に、タイムトラベルの 危険性を改めて忠告する。

 真夜中、リスターはスリープ中のクライテンのところにやって来る。リスターはクライテンのヘッドを取り外して 新しいヘッドに取り換えてしまう。リスターは新しいヘッドに、前のヘッドはタイムトラベルの危険性を訴えていた が、お前はどうなのかと聞くと、新しいヘッドのクライテンはこういうスリルが味わいたかったとリスターに手を貸す ことを承諾し、リスターに自分の良心と行動規定のチップを外すように勧めて、リスターはそれを外す。

 良心チップを外されたクライテンはみんなの紅茶を股間に付けた泡だて器で泡立てたり、タバコを吸ったりと 暴走気味。そしてリスターの話に合わせてタイムトラベルで物資を調達することに問題は無いと言う。
 リスターはクライテンの暴走ぶりに不安を感じるが、クライテンはそんなことに構わずに酒をラッパ飲み する。

 4人はJMCの船に戻り、予備のタイムドライブを見つける。そしてリスターはクライテンにロンドンのJMCビルの 裏にあるタジマハール・インドレストランに行くように命令する。

 過去のアメリカ。そこにはケネディ大統領がパレードをしており、それをオズワルドがビルの中からライフルで 狙っていた。オズワルドは引き金を引き、さらにもう一発撃とうとすると、タイムトラベルで現れたリスターのケツに 突き飛ばされて窓から落っこちてしまう。
 クライテンがタイムドライブを調べると、ここは1963年11月22日のダラスだった。キャットはタイムドライブを 調べると言って、クライテンから奪い取って窓枠にそれをぶつけると、ちょうどオズワルドが窓枠に掛けていた 手に窓が落ちてきて挟まれる。
 リスターら4人はここがJFKの暗殺の場所であるテキサス教科書倉庫ビルと気付く。
 一方、オズワルドは外の外壁の足枠を辿って、なんとか助かろうとするが、リスターらの無意識の行動により 転落死してしまう。
 そこにFBIがやって来る。4人がオズワルドを殺したことによりJFKは助かった。しかし彼らはオズワルド殺害の容疑 で逮捕されそうになるが、タイムドライブでその場を脱出する。

 彼らは1966年の同じテキサス教科書倉庫ビルに出現する。しかし、あれから3年後のアメリカは人っ子一人 いない荒廃した世界になっていた。
 4人は太った男の死体を見つける。クライテンはその死体の持っていた新聞から新しい歴史を調べる。 ケネディ大統領は暗殺を逃れてからマフィアのボスの愛人と交際した疑惑により弾劾されて、65年7月に3年間の 実刑判決を言い渡されてしまう。そして大統領にはエドガー・フーバーが就任するが、フーバーは女装した写真を マフィアに掴まれて脅され、言いなりになってしまう。そして、フーバーはマフィアにキューバからの麻薬ルートを 確約し、ソ連のキューバへの核ミサイル基地建設も認めてしまう。ソ連の核の恐怖から国民は大都市からみな 逃げ出してしまったのだった。
 リマーがスターバグに戻ろうと言うが、クライテンはスターバグは存在しないと答える。歴史を変えたことにより 宇宙開発でソ連がリードしたためにスターバグは未来には存在しなくなってしまったのだ。
 リスターは自分のしたことから、クライテンの良心チップを外したことを後悔して、リマーとキャットにその事を 打ち明ける。リマーはリスターに人類の歴史を変えたことを咎める。さらにタイムドライブも凍結してしまい、元の 世界に戻れない。仕方なくリマーはクライテンに食料を探しに行かせる。

 夜、リスターら4人は焚き火を囲んでいた。リマーはタイムドライブを修理できない。リスターとキャットはチキンが おいしいと食べていたが、クライテンは「チキンとお思いですか?」と聞くとキャットは違うのかと尋ね返す。 するとクライテンは「さっきあったでしょ。だってみなさん、あんなによく肥えているのを無駄にしてはもったいない」 と答え、それを聞いたリスターとキャットはホントに吐き出す。
 その直後、タイムドライブが電子音を響かせて、凍結が解除される。どこに行くかとリマーが聞くと、リスターは 過去に戻って自分達が暗殺するのを止めようと言うのだった。

 暗殺の日。リスター達はオズワルドが来る前に部屋を陣取り、彼が来ると6階に上がれと言う。オズワルドは 6階から銃で狙う。
 一方、リスター達は自分達に出会わないように4階に行くと、ちょうど銃声が聞こえる。しかし、暗殺は オズワルドを6階に行かせたために距離の変化から失敗に終わってしまう。リマーは5階から撃たせようと提案 するが、リスターは5階には過去の自分達がいるし、4階には自分達が来てしまったからさらにダメだと言う。
 それからリスターはあの芝生の丘から誰かが狙撃してくれれば最高なのにとつぶやき、あることを思いつく。 そしてリスターはタイムドライブを65年7月のアイドル・ワイルド空港に合わせる。

 JFKが刑務所に護送されていた。そこにリスター達が出現する。
 リスターは一人で護送車の中にタイムドライブでワープする。大統領は国民を地獄に突き落としたと 後悔していたが、リスターは今からでも遅くないとある提案を持ちかける。それはJFK本人が63年11月の過去に 戻って第2の狙撃犯になるという事だった。
 しかしJFKは出所後にもまだ出来ることがあるのではと、リスターの提案に躊躇する。リスターは自分達の 現実ではアイドル・ワイルド空港はJFK空港と呼ばれており、JFKは自由の象徴でヒーローとして歴史に残れる と説得する。そしてJFKは「国が自分に何をしてくれるかではなく、自分が何ができるかだ」とつぶやき、リスター の提案に承知する。

 1963年11月22日、ダラス。未来のJFKは第2の狙撃犯として引き金を引く。暗殺は成功した。そして未来の彼は 生まれ変われたチャンスを与えてくれたことを4人に感謝して、この世から消えてしまう。
 リスター達は感傷的にずっと押し黙っていたが、突如リスターが口を開く。
「いけねぇ、うまいカレーの店聞くの忘れちゃった」
 そしてリスターはリマーら3人にボコボコに殴り倒されるのだった。


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38話 腰抜けリマー ヒーローになる日 STOKE ME A CLIPPER 1999年07月16日放送

 リスターが中世を舞台にしたヴァーチャルゲームで裏技を使って女王を手に入れようと、ペテンのリスターと 名乗り、気乗りしないクライテンを家来にしてゲームを始める。
 王の家来との腕競べでリスターが名乗りを挙げる。リスターは勝負に勝ったら昼も夜もベッドの中で女王の 愛が欲しいと言う。王は躊躇するが、女王はあっさりその勝負を受けることにする。
 馬上での槍試合が始まる。リスターは裏技で相手の騎士の馬をポニーに変えてしまう。そしてリスターは 騎士の首をはねて勝負に勝ち、王女を手に入れる。王は女王には貞操帯があるから無駄だと叫ぶが、 リスターは裏技で女王の貞操帯を外してしまう。驚く王を尻目に2人はテントの中に消える。

 宇宙空間。宇宙船が現れて、一番近い次元へとジャンプする。

 パワー不足でリスターは事の最中にゲームが消えてしまい、現実に戻る。現実の世界では緊急警報が全て 鳴り響いていた。2人はコックピットに向かう。
 コックピットは火の海。ものすごいパワーの塊が近くに現れたために発電機がやられて停電を引き起こした のだ。それは異次元から現れた宇宙船が原因だった。リマーは以前もこんなようなことをしたエエかっこしーの かっこつけのエースリマーには2度と会いたくないと言い放つ。
 キャットが宇宙船と連絡を取ると画面には「朝食までには戻ると言っただろう。鮭はスモークしてくれたか?」 と言いながらエースリマーが現れた。

 エースがスターバグにやって来る。エースの船のコンピュータがエースに夢中で計算ミスを犯し、ジャンプを ミスったのだった。クライテンが今まで何をしていたのか尋ねると、エースは「大した事はしてない。2つの宇宙を 救い、独裁者を成敗し、山ほどのプロポーズを断った」と答える。それを聞いたキャットは「ク〜ルだね〜」と 言うのだった。

 エースを大歓迎するリスター、キャット、クライテンの3人をモニターで見ていたリマーの気分は最悪。 エースらがミッド・セクションに到着すると、エースはリマーに話があると行って上の階に昇って行く。リマーは 話したくもないと断るが、リスターらの説得によりエースのいる上に昇って行く。

 リマーがエースを引き連れ通路を歩いていると、エースが急に苦しみ出して倒れる。リマーが部屋にエースを 連れこむと、エースはリマーに自分の命がもうないと伝える。そしてリマーに次のエースになってくれと頼む。 しかしリマーは大笑いして相手にしない。エースはリマーに恐いだけ、自信が無いだけで本当はヒーローに なりたいはずだと言うが、リマーは「あんたとは違う。それはこの前でわかったはずだ」と言って立ち去ろうと する。
 しかし、エースは自分が前にここに来たエースではなく、初代エースは別の次元で中性子により死に、 自分もリマーと同じホログラムで、名前を引き継いだと告白する。リマーは初代エースが死んだことに驚く。
 さらにエースはジャケットの前を開くと緑の光が溢れ出す。その光はエースの映写機がやられてしまい、 パワーが漏れて出ているエンジン放射能だった。そしてエースは「もう長くは無い。Hに費やす時間ぐらいしか ないはずだ。12時間かそこらだ」と話し、リマーに訓練するかどうか尋ねるが、リマーは逃げ出す。

 メディカル・ルーム。エースがリスターに治療してもらいながら、自分が何代目かわからないが3代目以降の エースであると告げる。そして初代エースが新たなリマーをスカウトしてエースにしたことを話すが、リスターは この次元のリマーは本当の腰抜けだと言う。しかしエースはどうしても訓練したいから説得してくれとリスターに 頼む。

 ミッド・セクションでリマーが本を読んでいると、そこにリスターが笑いながらやって来る。リマーが笑っている 理由を尋ねると、リスターはエースがリマーを次のエースに仕立てようとしていることが最高に笑えるのだと 答える。リマーは靴を整理する仕事がなければ引き受けたと言い返すが、リスターの馬鹿笑いは止まず、 この次元のリマーは本当の腰抜けの最悪だから絶対にエースにはなれないと言い返される。
 怒ったリマーはエースの依頼を受けて訓練を開始すると言って出て行く。

 エースとリマーはリスターが遊んでいたヴァーチャル・ゲームで雪山に空飛ぶ絨毯に乗って現れる。リマーは エースに心を集中して自分の中にあるワイルドな力を解放してピューマになった気持ちになれと助言するが、 リマーの頭に浮かぶのはハムスターが精一杯。

 リマーとエースが部屋に戻ってくる。リマーは訓練に失敗してやる気無し。エースはリマーに他のクルーに エース本人だと思い込ませろと映写機のリモコンでリマーの服装をエースのものに変え、サングラスとカツラを 渡す。リマーがそれを受け取るとエースはベッドに倒れてしまう。
 リマーは仕方なく部屋を出て行く。

 リマーは通路でクライテンに出会う。クライテンにアルミを切らしてしまったのでチキンをローストするために ジャケットを貸して欲しいと言われると、思わず罵ってしまいそうになるが、なんとかその場を切り抜ける。

 リマーがヴァーチャル・ゲーム室の扉の前に来ると、そこからリスターに殺された騎士が現る。そして騎士は ペテンのリスターを探していると言い、リマーがリスターの関係者からとわかると、突然決闘を申し付けて騎士は 剣をリマーに渡し、決闘が始まる。
 騎士に攻められてばかりだが、リマーはなんとか剣をかわし続ける。そしてリマーはそこにあった大型銃 を拾い、騎士めがけて撃ち放ち、騎士を倒す。
 リマーがその場を離れると、死んだはずの騎士が突然起き上がり、大型銃の弾倉を空砲から実弾へと替える。 そして騎士がヘルメットのフェイスガードを開けると、そこにはリスターの顔があった。リスターは「プラン1成功」 と呟いてその場を立ち去る。

 騎士を倒して「小学5年の時にいじめっ子の椅子に画鋲を置いた時以来の快挙だ」と興奮してリマーが エースの元にやって来る。エースはリマーを褒めると「鮭をスモークしてくれ、朝食には・・・」と言い残して消え、 映写機だけになってしまう。
 キャットとクライテンがそこにやって来て、リマーはどうしたのかと尋ねると、エースの格好をしたリマーは 自分がリマーだと言うが、リマーが消えてしまいショックで動転してうわ言を言っていると信用されない。
 そこにリスターが現れると、ヴァーチャルゲームから騎士が現れてリマーを殺したんだと言う。

 エースのリマーが落ち込んでいると、そこにリスターがどうするか決めたかと聞いてくる。リマーはスターバグに 残ると言い、そしてリスターが持っている物に注意をひかれる。それは棺桶に付けると他のエースが眠る墓場に 誘導してくる装置だった。リマーはあんなエースにはなれないと言うが、リスターは違うエースになれば良いと 言い、エースがリマーが迷っていたら棺桶を追え、そうすれば腹が決まると言っていたと伝える。

 リマーの葬式がクライテンを牧師の下に行われる。クライテンがリマーの思い出をリスターに話してもらおうと 言う。
 リスターは良い事を言おうとするが、やっぱり最悪になってしまう。、さらにリスターはリマーの妻レイチェルも 泣いていると参列席に置かれたダッチワイフを紹介する。そしてリスターはリマーの棺桶に一等士官の勲章を入れて、 全員によるリマー式敬礼の下に宇宙に棺桶を放出する。

 棺桶はワームホールをくぐり、同じ棺桶が無数に存在する場所にたどり着く。そこでは棺桶が惑星の環を形成していた。 棺桶を追跡していたスターバグのコックピットではリマーとリスターがいた。そしてリスターは「みんながんばってエースの 名を継ぎ、死んでいった。その楔を断ち切っていいのか?」とリマーに告げる。

 エースとなったリマーの旅立ちが近づいた。NEWエースは船に乗りこみ、「コケをスモークしてくれ、クリスマス には戻る」と言ってボタンを押すが、それは脱出装置のボタンで外に飛び出してしまう。NEWエースはもう一度 別れが言いたかったと、みんなと別れの握手を交わし、リスターに抱きつき「またな、デイヴ」と言うと、リスターは 「あぁがんばれよ」と言うのだった。
 そしてエースの宇宙船とスターバグ号は別々の進路で宇宙を飛びゆくのだった。


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39話 めぐりめぐってオレがいる OUROBOROS 1999年07月23日放送

 どこかの酒場。誰かが赤ん坊を『OUROBOROS』と書かれたダンボールの中に入れて、ビリヤード台の下に 捨てた。それを見つけた人はその字を『私達のロブかロス』と書かれていると思い込む。そして、その赤ん坊 こそがリスターの幼い頃の姿だった。

 リスターとクライテンが鼻毛の事について話していると、キャットが長距離スキャンで何かを捉えたと伝えに 来る。リスターとクライテンもスターバグのコックピットに向かう。

 スキャンの捉えたものは宇宙の時空の歪みだった。スターバグは時空の歪みを避けようとするが、突っ込んで しまう。そして、衝撃を受けたスターバグのエンジニアリング・デッキに異質の空間が生じてしまう。

 その空間は2つの異なる次元の膜を繋げてしまったものだった。リスターとクライテンとキャットはその トンネルのような空間に入り込む。すると別の入り口からハード光線ホログラムのリスター、金ピカのクライテン、 超ク〜ルなキャットが現れる。別次元の3人は超ク〜ルだった。
 リスターは別次元の自分が死んだと事に驚く。別次元のホログラム・リスターが言うには、リスターはコチャン スキーにふられて休暇を取った。そしてリスターがRD号に帰ってきた時に連れてきたネコを彼女が見つけてし まう。彼女は検疫をされてない動物だからと殺そうとするが、それができない。そして、リスターはRD号の爆発 で死亡。一方、コチャンスキーは猫が見つかり、半年カプセルに入っていたので、爆発から助かっていたの だった。
 そこに生きているコチャンスキーが現れる。驚くリスター。リスターは格好をつけようとするが歯には デンタル・フロスが引っかかていて、ピンクのガウンに、子豚のスリッパ姿だった。
 この空間は2時間で閉じてしまうため、それぞれの次元で物資の交換をやりとりする。そこでコチャンスキーは 子供が欲しいと言い出す。リスターは期待するが、ホログラム・リスターと寄りを戻したコチャンスキーは 人工授精用の精子が欲しいだけだった。

 突如、空間に爆発が起こる。それはゲルフの船からの攻撃だった。コチャンスキーは空間の裂け目から無の 宇宙に落ちてしまう。それをリスターは歯に引っかかっていたデンタル・フロスで引き上げる。
 ゲルフの攻撃で空間が完全に裂けてしまう。

 コチャンスキーは医務室で目を覚ます。彼女はリスターを別次元のリスターと勘違いしてキスをするが、そこが 別次元と気付くと怒り出す。すると突然スターバグに衝撃が走る。3人はコックピットに向かう。
 スターバグはゲルフの戦闘船から攻撃を受けていた。ゲルフの船からメッセージ・ポッドが届く。 そこには34話でリスターと結婚したゲルフの写真があった。そして、 リスターにゲルフの法では離婚できないので、すぐに戻れと通信が入る。
 スターバグはなんとかゲルフの船から逃げることに成功する。

 クライテンはリスターに、コチャンスキーにリスターを奪われると考え、動揺して訳のわからないこと を口走る。

 クライテンとコチャンスキーは言い争いをしながらも、時空の裂け目を作ることに成功する。

リスターは精子の入ったカプセルをコチャンスキーに渡す。リスターは自分の子供時代の境遇から、 生まれてくる子供に自分が捨てたわけじゃないと話して欲しいと彼女に頼む。

 コチャンスキーが帰る時が来た。コチャンスキーはリスターに次元間で交信できる通信機を渡して、 別次元に帰って行く。
 そこに別次元から送られた物資を持ったキャットがやって来る。 その物資、OUROBOROSバッテリーという永久電池で、そこには蛇が自分の尻尾を飲み込んでいる 無限を表す記号『OUROBOROS』が描かれていた。
 それを見たリスターは自分が捨てられていた箱に書いてあった文字の意味を理解する。そして 自分がコチャンスキーに渡したカプセルから生まれ、何かの理由で過去に捨てられたと気付く。

 リスターは生まれてくる自分を別次元に行かせないように、コチャンスキーを追いかける。追いついたの もつかの間、再びゲルフの攻撃が空間の膜を裂いてしまう。彼女は自分の次元に戻るために裂け目を ジャンプして向こうに渡ろうとするが、無の宇宙に落ちてしまう。彼女は通信機で助けを求める。
 リスターは倉庫にあったボウガンとロープを使い、コチャンスキーを助けようとする。リスターはボウガンで 彼女の足を撃ってロープで引き寄せる。

 医務室。コチャンスキーはクライテンにからかわれながらも、もう一度、次元の入り口を作ろうとベッドから 立ち上がるのだった。

 リスターが捨てられた過去の酒場。そこにやって来たリスターは無限の命の環を作るため、赤ん坊の自分 を『OUROBOROS』と書かれた箱に入れて、ビリヤード台の下に置いて行くのだった。


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40話 愛としっとの迷い道 DUCT SOUP 1999年07月30日放送

 夜中、コチャンスキーは寝ていると、古い配管の音が耳障りでブチ切れ状態になってしまう。
 眠れないコチャンスキーは起きて来て、デッキにいたクライテンにやつ当たりする。彼女はお風呂にも 入れない次元より自分の次元に帰りたいと嘆き、この船の娯楽が自分の下着が乾燥機で回っているの を覗くことだと怒り出す。クライテンはそんなことまではしないと断言する。

 リスターとキャットは乾燥機で回っている下着を眺めている。そのうちリスターが大人らしいかどうかで2人 はもめる。そこにクライテンがやって来て、2人にコチャンスキーが全てに不満を持っていると話す。 そしてクライテンは洗濯機から服を取り出すが、彼女の服は縮んでしまっていた。それを見たリスターと キャットは慌てるクライテンをよそに逃げ出してしまう。

 精神不安定なコチャンスキーの元に、リスターがやって来る。リスターは彼女を自分の部屋に連れて行く。 そこにはバスタブがあり、さらにリスターは彼女に洋服と化粧品を誕生日プレゼントとして渡す。
 それを見たクライテンはリスターとコチャンスキーに捨てられてしまう妄想を見てしまう。そしてクライテンは 奇妙な被害妄想を抱いてしまい、部屋から飛び出してしまう。

 リスターが部屋から立ち去ろうとすると、突然電気が消えてしまう。集まったみんなにクライテンが 乾燥機の電源を修理していたらオーバーヒートで電源が落ちてしまったことを告げる。
 補助電源が働き、4人はリスターの部屋に集まる。しかし、部屋に入った瞬間、補助電源も落ちてしまい、 火災予防の目的でドアもロックされてしまう。しかも自動操縦も停電で機能停止になってしまっていた。

 クライテンは補助電源の発電機をオンにするには、シャワー室のダクトを通って行くしかないと言う。さらに ダクトを通るには6時間かかるのだ。コチャンスキーはスターバグの近くにあった流星の嵐が気がかりだと みんなに話す。

 全員はダクトの中に入る。リスターは閉所恐怖症のために気分が悪くなる。コチャンスキーはリスターを 看病するために残り、クライテンとキャットを出口を探させるために先に行かせる。
 2人になったリスターとコチャンスキーは話し出す。コチャンスキーの話では別次元のリスターとは本当は 付き合ってはいなかった。実は別次元のリスターはゲイだったのだ。リスターは彼女に自分もゲイだと 思われているのではないのかと焦る。

 クライテンとキャットが戻ってくる。ドアの隙間が空いている場所を見つけ、女性の手なら入ると伝える。 そこでキャットがリスターと残り、クライテンとコチャンスキーがその場所に向かう。

 キャットがリスターに閉所恐怖症になった理由を尋ねる。それはリスターが17歳の頃だった。リスターは スーパーのレジ係の人妻を好きになり、夜の倉庫でHをしていたら彼女の夫がやって来た。そしてリスターは 裸で空き箱に隠れたのだが、その夫が箱を川に捨てると言い出して車に箱を乗せてしまった。リスターは パニックになって箱から出して欲しいと叫んだ。そして箱が開けられると、そこは夫の劇団のステージの上で 『間男』の最中だったのだ。そしてリスターは閉所恐怖症になったのだった。

 クライテンはリスターが閉所恐怖症だと言うことを知らなかったことを残念がる。コチャンスキーは全てを 知ることはできないと言うが、クライテンはリスターが何でも話してくれた言う。彼女は自分のことが何と 言われていたか尋ねる。するとクライテンは、リスターがコチャンスキーは自分に惚れていたと言っていたと 答える。コチャンスキーはこの次元の自分でもそんなことはないと言い張る。

 キャットは通路に水が流れる音を聞きつける。それは4時間ごとに流れるリサイクル水の音だった。リスターと キャットは間一髪で鉄砲水から逃れる。
 逃げ回るリスターとキャット。キャットはまた音を聞きつける。それは水を流した後の乾燥用の送風だった。2人 は風で吹き飛ばされてしまう。
 全員はなんとか合流する。クライテンはリスターに倉庫で見つけた薬を注射する。

 スターバグ内の温度が上昇していた。スターバグは電源の落ちたショックでコースを外れ、太陽に向かって いたのだ。
 クライテンは自分を責めるが、リスターは乾燥機の温度を調節していて電源が落ちたのだから、クライテンに 責任は無いと言う。しかし、クライテンはわざと電源を落としたと告白する。クライテンはコチャンスキーがお風呂 に入り、リスターがそれに誘惑されて自分が捨てられると思い、お風呂を阻止しようとしたのだ。それを聞いた コチャンスキーは呆れる。
 再び、ダクト内に水が流れてくる。リスターはダクト内の板を使ってサーフィンでダクトから脱出しようとする。 しかし見事に失敗。全員はリスターの部屋に戻ってきてしまう。
 コチャンスキーは諦めるが、クライテンは電源が落ちてもドアが閉まらないようにシステムを変えていたと 告白する。
 そして、コチャンスキーは永遠とクライテンの頭をスパナで叩き続けるのだった。


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41話 なぜかリマーが恋しくて BLUE 1999年08月06日放送

 クライテンがリスターに激カラ料理を勧めるが、彼はもう口が臭くなるから辛いものは食べないと言う。 クライテンはあの魔女のせいだと、コチャンスキーのことを責める。
 コチャンスキーはまた次元の裂け目を見つけて明日にも元の次元に帰る所だった。リスターはクライテンに 彼女に嫌なところがあるなら彼女に直接言えと話す。そこにコチャンスキーがやって来るが、クライテンは 何も文句が言えない。

 スターバグが宇宙を飛行していると、全ての警報装置が危険を知らせていた。全員がコックピットに 集合する。危険とは位相彗星のことだった。
 このままではスターバグは彗星にぶつかってしまう。リスターは通り抜けようと提案するが、コチャンスキーは ぶつかって中に入っても遠心力でばらばらになってしまうと反対する。
 リスターは反対されてもそのまま位相彗星に突っ込んでしまう。スターバグはなんとか彗星の蒸気の流れに 乗って安定するのもつかの間、彗星のエネルギーに耐え切れずに計器類が爆発を起こす。結局、リスターは 方向転換して、スターバグは元の場所に戻る。 そしてコチャンスキーはリスターを罵るのだった。コチャンスキーはこのトラブルで次元の裂け目を見失って しまったのだ。
 スターバグはエンジンが停止してしまった。キャットは、それは重量オーバーが原因で倉庫の荷物を チェックして捨てなければと言う。
 リスターは自分から倉庫に行こうとするが、コックピットを離れる時に「リマーも行くだろ」と言ってしまい、 自分に驚く。

 スターバグの倉庫。そこにはリマーの愛用品がたくさんあった。それを見て、リスターはリマーとの思いで 話をキャットに語り、懐かしがる。
 そこにクライテンがやって来る。キャットは彼にリスターは倉庫にあるものがリマーとの思い出があるので 捨てられないでいると言う。
 リスターは小惑星でゴルフをしてリマーを騙したことや、リマーと一緒に死んだクルーのロッカーを開けて 中の物を盗んだりした思い出を話し終えると、リマーが居た頃は楽しかったと嘆く。

 リスターがコックピットで佇んでいると、そこにエースとして旅立ったリマーが転送されてくる。驚くリスター。 リマーは疲れて昔の仲間に会いに来たと言う。
 リマーはコチャンスキーのことをリスターに聞く。リスターは彼女はリマーよりも魅力的じゃないと答える。 リスターは寂しさを堪え切れなくなり、「アーノルド!」と叫んで、リマーに抱きつく。リマーも「リスティ」と言うと 2人は熱いキスを交わす。
 リスターは驚いて目を覚ます。これは夢だったのだ。リスターはキスしたことが夢で安心する。

 リスターはあんな夢を見たことで、医務室でクライテンに催眠療法をしてもらうことにする。クライテンが 間違えてヒットラーのスピーチを引用した独逸語習得ディスクをかけてしまう。クライテンがちゃんとした ディスクを探しに医務室を出て行く。
 そこにコチャンスキーがやって来る。リスターは彼女に自分がリマーを懐かしんでいることを話す。彼女は リマーがリスターに正気を保たせるために彼を怒らせていたんだと言う。リスターは彼女と話すことで心の わだかまりが解ける。
 クライテンが戻ってくると、コチャンスキーを追い出す。クライテンが治療にかかろうとするが、リスターは 彼女と話したことで吹っ切れたと言う。クライテンはそれを聞いて落胆する。

 リスター、キャット、コチャンスキーの3人がデッキでゲームを始めようとすると、クライテンが コンピュータ・ゲーム・ルームで見せたいものがあると3人を誘う。3人はクライテンについて行く。
 クライテンはリスターにコチャンスキーのエセ・セラピーよりもずっと効果があると言い、みんなは ヴァーチャル・マシーンの中に入り込む。

 全員はライドに乗って、『THE RIMMER EXPERIENCE.』という扉に向かっていた。ここはリマーの日記を 元にしてクライテンの作ったリマーの博物館だった。
 ライドはリマーの館に入って行く。宇宙空間に巨大なリマーのイメージが浮かび上がり、リマーが自分の 偉業について語り始める。
 ライドが途中で止まると、宇宙空間にリマー、リスター、キャット、クライテンが現れる。そこではリマーは 完璧人間で、他の3人は完全なダメ人間。リマーがいないと彼らは何も出来ない。彼らはいつもリマーを褒め 称える。
 耐えられなくなったリスターは出たいと言うが、クライテンがハイライトがあるとリスターを留める。ライドが 先に進むと、そこにディズニーランドのトゥモロー・ワールドのように小さなリマーがたくさん現れる。そして 小さなリマー達はリマーを褒め称える歌を唄い、踊りだすのだった。

 ライドが出口から出て来る。リスターはリマーなんかに二度と会いたくないと怒ると、クライテンは「私の セラピー効きましたな」と言うのだった。


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42話 キレたクライテンの秘密 BEYOND A JOKE 1999年08月27日放送

 クライテンがスペースギャングのセンタウリ号で捕まえたロブスターを使って豪華な料理を作っていた。 そこにリスターがやって来る。リスターはなぜ豪華な料理を作っているのか尋ねると、クライテンは今日は 自分が前の船から救助された日なので、感謝のビックリ・パーティーを用意していたと答える。
 そこにコチャンスキーとキャットがセンタウリ号から持ってきた19世紀の上流社会の恋愛ゲームが体験できる ヴァーチャル・リアリティー・ゲームに行こうとやって来る。リスターもそれに行くつもりだったことを聞くと、 クライテンはショックを受けてしまう。

 ゲームが始まると、リスターは宗教家、キャットは将軍、コチャンスキーは貴婦人となる。コチャンスキーは ゲーム内のキャラクターとして貴婦人達を登場させる。それを見てキャットは興奮状態。
 怒ったクライテンはゲーム内に入り込み、ゲームのキャラを吹き矢やトラップで攻撃し、挙句の果てには T72戦車の主砲でリスター達ごと吹き飛ばしてしまう。

 リスターとコチャンスキーは料理を褒めるが、キャットは自分のだけは違うんじゃないとかと料理にけちを つける。2人はキャットを睨む。
 リスターはクライテンにケチャップが欲しいと口をすべらしてしまう。するとショックを受けたクライテンの頭が 突然爆発する。

 リスターがスペア・ヘッドで修理を行うが、またクライテンの頭が爆発して失敗に終わる。

 3人は壊れたクライテンを前に集まっていた。コチャンスキーはクライテンのコア・プログラムを検査したが 異常はないと言う。しかし、点検しようにもスペア・ヘッドは全て爆発してしまっていたのだ。だがRAMチップは 助かったのでクライテンの人格情報だけは残っていた。
 コチャンスキーはセンタウリ号にスペア・ヘッドがないかと考え、リスターがセンタウリ号の物資リストから ヘッドがないか探す。

 3人はセンタウリ号に乗り込む。そこで3人はスペア・ヘッドを見つけるが、生き残りのスペース・ギャングに 見つかりそうになり隠れる。3人はなんとかその場をしのぐが、スペア・ヘッドの頭の中は空っぽだった。 スペース・ギャングは人間も人間型ロボットも嫌いなので、そんなことをしていたのだ。

 スターバグでコチャンスキーとキャットはゲルフに変装し、リスターに首輪を付けてセンタウリ号に戻る。
 コチャンスキーとキャットはバレそうになりながらも、スペース・ギャングと交渉してスペア・ヘッド貰おうとする。 スペース・ギャングはコインの裏表で裏が出たらヘッドをタダでやると言うが、表ならリスターを貰うと言う。
 結果は裏。3人はスペア・ヘッドを貰って帰る。

 3人はスターバグに戻る。しかし船の中は荒らされていた。スペース・ギャングが3人を引きとめている間に 仲間が忍び込んだのだ。そしてクライテンのボディーとRAMチップまで奪われてしまっていた。

 センタウリ号。ギャングとその仲間のゲルフがクライテンを持ってくる。彼らはクライテンをエイブルという クライテンと同じ型のメカノイドに売れるように修理しろと言い放つ。
 エイブルが修理をしてクライテンは復活する。クライテンは彼に色々と質問をしようとするが、彼は オトロゾーン中毒で少しヌケていて話が噛み合わない。

 スターバグはセンタウリ号を追いかける。しかしセンタウリ号に逃げられてしまう。だが、コチャンスキーは センタウリ号から逃げるように言う。実は彼女はセンタウリ号に爆弾を仕掛けていたのだ。彼女はそのことを センタウリ号に伝えると、スターバグを追いかけて来る。

 スペース・ギャング達がスターバグの倉庫に転送して来る。ギャングはクライテンに銃口を向けて、リスター達 に爆弾のありかを聞き出そうとする。しかし、リスターはその前にクライテンを返せと言う。
 ギャングはリスター達に立場が解っていないと言うと、クライテンにクライテン達を作ったマメット教授の隠し ファイルにアクセスするように命令する。クライテンはそのファイルにアクセスすると愕然としてしまう。
 ギャングがリスター達を殺そうとすると、エイブルが自分の頭でゲルフを殴りつけ、ギャングに投げつける。 その隙にリスターがギャングとゲルフの2人を倒し、センタウリ号に転送するのだった。

 クライテンは部屋で呆然としている。そこにリスターがやって来て、ファイルに何があったのか尋ねる。そして クライテンは話し始める。
 昔、マメット教授は生物工学の学者と婚約していたが、それをドタキャンされてしまう。そして教授はその男 そっくりの尊大で、スクラップのような外見で、がに股で、ピエロのようなロボットである4000シリーズを作る。 つまりクライテン達は教授の復讐の産物だったのだ。さらに教授は4000シリーズに負の感情をあるファイルに 保存させるようにした。それはメガドライブというもので、これはメモリがいっぱいになると爆発してしまうのだっ た。エイブルがオトロゾーンに走ったのもこのことを知ってしまったからだった。
 教授の行動に悩むクライテン。リスターはその話を聞いてクライテンは成長したと安心させる。

 再びギャングの船が迫って来た。スターバグは小惑星に逃げ込む。スターバグはエンジンを 切って隠れる。
 しかし、エイブルがコックピットでオトロゾーンに酔っていると、間違ってスターバグを発進させてしまう。
スターバグはセンタウリ号に攻撃されて炎上する。
 クライテンはエイブルを連れ出して彼を咎める。エイブルは謝るが、クライテンは怒って出て行ってしまう。

 センタウリ号の攻撃が執拗に続く。するとスターバグからエイブルが脱出ポッドでセンタウリ号に向かう。 それを知ってクライテンはエイブルのことを罵り、もう兄弟ではないと怒る。
 しかし、エイブルはセンタウリ号に向かってクライテンのメガドライブのエネルギーを放出するのだった。
 スペース・ギャングは負の感情に捕らわれて絶望し、船を爆破してしまう。そしてエイブルのポッドも爆発で 小惑星に激突してしまう。彼は自分を犠牲にしてスターバグを助けたのだ。
 クライテンはエイブルの遺体を回収し手厚く葬りたいと言う。
 クライテンはエイブルを運ぶ。リスターが手を貸そうかと言うが、クライテンは「重くはありません。中身は 無いですから」と言うのだった。


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43話 黙れ!おしゃべりウィルス EPIDEME 1999年09月03日放送

 スターバグの前にアストロ・グレーシャー、星が発光ガスに包まれて銅素変化したものが浮かんでいた。 それは巨大な氷の塊だった。クライテンが水を補給するために氷をスキャンすると、アストロ・グレーシャーの 中心に宇宙船を発見する。

 全員は発見した宇宙船の中に入る。宇宙船の中は氷漬けだった。クライテンの調べによると、この船は23世紀 の事業団の船、リバイアサン号で、さらに生命体をスキャンする。
 船の中を進む一行はいくつもの死体を発見する。そして彼らは船の奥で氷漬けの女性を発見する。彼女は RD号の物資担当士官でタイタンに移ったキャロライン・カルメンだった。しかも彼女は生きていた。彼らは 氷漬けの彼女をスターバグに運び込む。

 リスター達はキャロラインをスターバグに運び込むが、キャロラインを覆っている氷はまるで溶ける様子を 見せない。

 真夜中。キャロラインを覆っていた氷が砕け、中からボロボロのゾンビのような姿が出現する。
 ゾンビのようなキャロラインは寝ているリスターのベッドに潜り込む。リスターはベッドに入ってきたのが コチャンスキーだと勘違いし、その気になってしまう。
 そんな中、クライテンがドアをノックすると、リスターは慌ててコチャンスキーと勘違いしているキャロラインを シャワー・ルームに隠す。
 リスターがドアを開けると、クライテンは無理矢理に部屋に入ってきて家捜しを始める。クライテンは リスターの部屋にコチャンスキーが居るのではないかとクローゼットなどを開け放ち、さらには嫉妬で完全に キレてしまう。2人が騒いでいると、そこにコチャンスキーがやって来る。彼女を見たクライテンはリスターに 謝り部屋を出て行ってしまう。
 リスターはコチャンスキーが通風孔から廊下に抜けたと思い込み、さっきの続きを始めようとコチャンスキーの 服を脱がせようとする。しかしリスターは彼女に殴られてしまうのだった。
 訳のわからないリスターはシャワーを浴びようとシャワー・ルームのドアを開ける。するとキャロラインが 飛び出して来て、リスターを襲って彼にキスをしてしまう。そしてキャロラインは死んでしまう。
 クライテンが騒ぎを聞きつけてやって来る。そして彼はキャロラインをスキャンすると、彼女は300万年前 から死んでいたと判る。2人が先程の生命反応が何なのか訝しがっていると、リスターは倒れてしまう。

 クライテンの診断の結果、リスターの血液に異物が混入していることが分かる。DNAの分析により、それが エピデム・ウィルスだと判別される。エピデムは元は人類が作った知性のあるウィルスで、ニコチンが欲しいと いう欲求を防ぐため禁煙用に使われていた。しかしエピデムは血や酸素が欲しいという欲求まで防いでしまう のだった。エピデムは48時間で宿主を死に至らしめる。そしてその遺体を乗っ取り、次の宿主を探し、見つから ないと死体を氷らして待つのだ。つまり、リバイアサン号の生命反応はエピデムだったのだ。そして、今は リスターの体にエピデムが入り込んでしまっていた。
 クライテンはウィルスは知的生命体だから、追い出すためには説得するしかないと提案する。

 リスター達は暗号解読機を使ってエピデムと会話を始める。彼らはエピデムを説得しようとするが、 エピデムはやたらと喋くりまくってリスター達を相手にしない。

 クライテンはエピデムを退治する方法を思い付く。それはワクチンでエピデムをリスターの腕に追い込んで 腕ごと切り離してしまうことだった。
 それを聞いたリスターは諦めて、せめて左腕を切って欲しいと頼む。

 医務室でリスターは麻酔で眠らされる。クライテンはリスターにワクチンを次々と注射し、エピデムを左腕に 追いこもうとする。しかしエピデムは右腕に逃げ込んでしまう。
 エピデムが腕に移動したことから、クライテンは急いでレーザー・ノコギリで右腕を切断するのだった。

 リスターは目を覚ます。すると自分の右腕が無いことに驚き、付き添っていたコチャンスキーに怒りだす。 そこにクライテンとキャットもやって来る。
 リスターは自分を助けるためだったと諦めようとするが、クライテンの態度を見て手術が失敗だと感じる。 実はウィルスの7%が体に残り、ものすごいスピードで増殖しているのだった。それを聞いたリスターは 絶望してしまう。

 突如、プラスチック爆弾とともにリスターが部屋から居なくなってしまう。リスターはリバイアサン号で エピデムと共に爆死する覚悟だった。

 リバイアサン号で、リスターが爆弾をセットしていると、エピデムが話しかけてくる。クライテンと コチャンスキーはスターバグから医療コンピュータで治療薬を作っているからと説得しようとするが、通信が 切れてしまう。
 あと60秒で爆弾が爆発してしまう。そんなリスターに、エピデムはリバイアサン号のクルーは最後まで 諦めずにウィルスを治療しようとしていたという話をする。リスターはその話から船がどこに向かっていたか コンピュータで調べる。そしてある事に気付く。

 リスターはスターバグに戻った。クライテンは多くの知識を吸収したエピデムからスターバグの速度を上げる 方法を聞き出す。それによりスターバグは3倍の速度を持てるようになる。実はリバイアサン号が向かっていた デルタ7星に時間内に到着するには今までの速度ではだめだったのだが、3倍の速度なら到達可能になる のだ。

 スターバグはデルタ7星に到着する。だが、惑星の表面は全て燃やされて、岩しか存在していなかった。 これもエピデムの仕業だった。この星はエピデムを退治してしまうため、エピデムが燃やしてしまったのだ。 そしてエピデムはリバイアサン号に往診に行く事業団の医師に寄生したのだ。コチャンスキーはその話を 聞きながらも、あることを思い付く。

 コチャンスキーはリスターの心臓を止めてしまう。そしてリスターは死んでしまう。しかしリスターの体内の エピデムがリスターを動かし、コチャンスキーの腕に噛み付く。エピデムはコチャンスキーに寄生したのだ。 だが、コチャンスキーはとっさに腕を切断してしまうのだった。クライテンは慌てるが、コチャンスキーは服の 中から自分の腕を引き出す。切り落とした腕は血液を注射したキャロラインの腕だったのだ。
 そしてコチャンスキーは電気ショックで生き返ったリスターの額にキスをする。するとクライテン は「消毒です」と言ってリスターの額を消毒液で拭くのだった。


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44話 ドワーフ号 ミクロの奇跡 NARARCHY 1999年09月10日放送

 クライテンに手伝ってもらい、片腕でギターを弾くリスター。みんなは片腕でも大丈夫だとリスターを 励ます。
 クライテンはリスターの世話をするが、すこし過保護になってしまう。コチャンスキーはそんなクライテンに リスターを自立させるべきだと忠告する。だがクライテンはそんな話を全く無視してリスターの世話をする。

 コチャンスキーはクライテンを呼び出して、さらにリスターに構うなと言う。そしてリスターのために義手を つくるべきだと勧める。

 クライテンは頭で腕に命令を出すだけで動いてくれる義手を用意する。しかしリスターはボールを握るのに も何十秒もかかってしまう。そこでクライテンが反応速度を上げるために義手を調整すると、リスターの義手は 暴走し始めてクライテンを何度も殴りつけてしまう。クライテンはその義手は危険なので使用を 中止してしまう。

 クルーの全員はなんとかリスターを助けようと考える。そこでコチャンスキーはクライテンの自動修理用の ナノボットを使うことを提案する。ナノボットは物体を一度原子の段階まで分解して、正常な状態に再構築する 小型ロボットなのだ。彼女はそれをリスターの体に入れてみてはと考える。しかしクライテンが言うには ナノボットが居なくなってしまったので、それは出来ないと言う。
 クライテンがナノボットを最後に使ったのはRD号が行方不明になる前、30話のエスペラント号で絶望のイカに 会った時だと話す。リスターはその話を聞いて、エスペラント号に戻ろうと言う。

 スターバグはエスペラント号に向かう。しかしスターバグのコンピュータは途中で何かを発見したために、 スリープ中のリスター達を起こしてしまう。
 スターバグの前には小惑星があった。クライテンはそれをスキャンすると、その小惑星がRD号であるという 結果が出る。しかも、ここはエスペラントを見つけた星がすぐ近くにあり、RD号を見失った場所でもあった。

 リスター、キャット、コチャンスキーの3人は電気の嵐が舞う小惑星に探査車で降り立つ。そこでキャットが 車から降りて、惑星の砂のサンプルを持ち帰る。その砂を調べると、その砂はナノボットに作られたもので、元は コンピュータ・チップでやはりRD号だという結果が出る。

   全員は外に出てさらに色々なものをスターバグに持ち帰る。それらはRD号の備品だったものだ。リスターは その中で時計のようなものを見つける。リスターはそれを手に持つと、小さな画面から男ホリーが現れるの だった。
 ホリーはナノボットにプログラムを干渉されて、追放されていたのだ。

 ナノボットは好奇心から、リスター達がエスペラント号に行っている間にRD号を乗っ取ってしまった。そして 自分達に合うようにRD号を作り変えて、要らない物を小惑星に捨てたのだ。
 しかし、キャットは今までレーダーで追いかけていたRD号は何だったのかという疑問を口にする。実は それはナノRD号だったのだ。そしてリスター達はRD号がレーダーから消えたのは外ではなく、スターバグの 中に居るからではないかと考える。

 クライテンはナノボットがRD号をミクロ以下に縮めたものを、リスターのパンツなどが入った洗濯物カゴの 中で見つける。そしてクライテンはナノボットをついに捕まえる。
 クライテンはマシン・コードでナノボットにRD号を復元し、リスターの腕を作るように命令する。

 クライテンはリスターの中にナノボットを注射する。
 ついにリスターの腕が復元される。しかし右腕が戻った代わりに、リスターの体はムキムキの筋肉質に なってしまった。

 ついにスターバグの前にRD号が現れる。キャットの操縦でスターバグはRD号の中に入る。しかしRD号の 全てのサイズは以前よりも数倍大きくなってしまっていたのだった。






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