電車のキセルはなんで『キセル』っていうの?

(okayama tomoyoちゃん)


なんで君「ハカセー、ひさしぶりに質問がきましたよ!」

ハカセ 「おお、これも『あちゃら』効果かのう」(『あちゃら』2000年6月号に掲載)

なんで君「そうですね。かつてないくらいの質問が届いてますから、これから忙しくなりますよ!」

ハカセ 「当ページのオーナーである井沢の頭の中ではすでに存在を忘れられていたコーナーじゃったが、心機一転、これからあちゃらしい(新しい)子供インターネット相談室を見せねばならんのう。ウヒャヒャヒャ!!」

なんで君「わあハカセ、前回ダジャレの講習をやった意味がまったくないくらいのくだらないダジャレですねえ」

ハカセ 「さあなんで君、今日の質問は何かな?」

なんで君「電車のキセルはなんで『キセル』って言うんでしょうか、という質問です。う〜ん、これは煙草のキセルと関係があるんですかねえ……」

ハカセ 「バカが!

なんで君バカかよ!! バカ呼ばわりかよ!!

ハカセ 「なんで君、言葉が同一だからといって意味まで同じだと、そんな安易な考え方をしてはいけません。それはいわば、ヤクルトスワローズのレモン選手を果物のレモンと混同するようなことですよ」

なんで君「はい」

ハカセ 「ダイエーのラジオをラジオ放送と混同するようなことですよ」

なんで君「はい」

ハカセ 「中日のディンゴチンコと混同するようなことですよ」

なんで君しねーよ!! 全然ちがうじゃねーかよ!!

ハカセ 「なぜキセルと言うか? キセルに関しては、当ページのオーナーである井沢がおもしろいことを言っていました」

なんで君「へー、ここから実話ですね」

ハカセ 「井沢はその昔、キセルの常習者だったそうなのじゃ」

なんで君「悪いやつですねえ」

ハカセ 「といっても、中学生の頃じゃがな。彼はその頃、ラジコンをやるために、毎週日曜日に、遠く離れた町にあるラジコンコースに電車で通っていたそうじゃ」

なんで君「へえ」

ハカセ 「ちょっと前まで小学生だった井沢は、中学生になってもずっと子供料金で乗っていたそうじゃ」

なんで君「ありがちですねえ」

ハカセ 「そこである日捕まった! そう、忘れもせぬ小田急線『登戸』駅じゃ。彼は改札の駅員さんに呼び止められた。そして聞かれた。『おまえ、年いくつよ?』」

なんで君「そんな不良みたいな口調の駅員さんなんですか? 怖いなあ…」

ハカセ 「いや、これは井沢の怒りが勝手に生み出した駅員像だと思うんじゃがな。そして井沢は答えた。『12歳です。小学6年生です』」

なんで君「ごまかしたわけですね」

ハカセ 「じゃが、駅員は追求の手をゆるめなかった。『何年生まれよ、アン? ペッ(痰)<←井沢の妄想>

なんで君「鋭い追求ですね」

ハカセ 「生年月日を聞かれ、ドキッとした井沢じゃったが、そこは持ち前のコンピューターを働かせて計算したそうじゃ。『(オレ、今中2で昭和43年生まれだから、12歳だとすると……ブツブツ……チーン!)昭和45年生まれです!』」

なんで君「悪事には頭がまわりますねえ」

ハカセ 「うむ。じゃが駅員は冷徹に言った。『昭和45年で12歳? 計算合ってねーじゃねーか!』」

なんで君「うわあ、バカですねえ」

ハカセ 「もう井沢には抵抗の気力はなかった……。その後、事務所に連れて行かれ、事情聴取を受け、井沢は『このことは学校だけは…。学校にだけは……!』と泣いて懇願したそうじゃ」

なんで君「まるでチカンしたサラリーマンみたいですねえ」

ハカセ 「そして罰金をとられ、解放されたそうじゃ」

なんで君「その井沢のバカ話は、キセルの語源とどうつながるんですか?」

ハカセ 「そう。その後、井沢は再び生まれ年を計算した。そして思った。計算、合ってんじゃねーか!! そして井沢は悟ったわけだ。『そうだ。キセルっていうのは、罪を着せるって意味だったんだ!!』」

なんで君「なるほど、そういうことか! しかし、現実にキセルしておきながら、罪を着せるもなにもないもんですねえ。ところでキセルっていうのは本当にそれが語源なんですか?」

ハカセ 「全然ちがう」

なんで君ちがうのかよ!! じゃあ、何なんだよ、今までの長い話はよ!!

ハカセ 「そう…、こんな質問が来て、ひさびさによみがえった井沢の若かかりし日の怒りがそうさせたのかもしれんな……」

なんで君「そんな神妙に言わなくていいよ! でも井沢もそれから20年後、30過ぎても大晦日にラジコンをやろうとして、勝手に店のコースに進入して、セコムの警備員につかまったんですよね」

ハカセ 「ああ、取り調べで新年を迎えたそうじゃ」

なんで君「バカですねえ」

ハカセ 「人間はいくつになっても変わらない……。それが今回の結論じゃ」



解答

ハカセ 「煙草のキセルは両端に金がついている。ここから、乗車駅と降車駅の切符だけ持ち(料金)、途中の区間の料金を払わない不正乗車のことをキセルと言うようになったんじゃ」
なんで君じゃあ、最初にオレが言ったこと、合ってんじゃねーかよ!!


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