CCCD問題に対する意見/ななしの部屋

CCCD問題ページで書き切れなかったことの補足をいくつか。 CCCD反対ページに戻る

1.欠陥だらけのCCCDという「方式」 不正コピー防止、ってのは良いアイデアだと思うのです。 でも、現時点でのその手段(方式)が明らかにマズい方法を取っている。ということです。 正直、どれだけ甘く見積もっても「コピーできない」こと以外にCCCDに一切良い部分を見つけられないんです。 (しかも、実は“ハードによってはコピーできちゃう”らしい……ダメじゃん) ハードが壊れるかもしれなくて(壊れなくてもハードを痛める原因になって) もし音盤が聴けなくても交換や返品は不可で(普通の商品なら使えない場合、返品できるのが常識ですよ) その上 音質が悪いというCCCD(CDの規格から外れたニセモノ)を私は自分のプレイヤーに入れたいとは思わないです。 特に私自身は音楽を聴く際、主にPCのCD-ROMプレイヤーを使って再生しているので 「ユーザーに無断で音源再生用ソフトをインストールしてしまう」という方式(注1※)にも腹が立ちます。 通常のソフトウェアはインストール前に是非を訊ねるのが普通ですから。 それに、PCで聴く場合の圧縮音源は音が悪いらしい……正規で買ったCDが音悪かったら悲しい; 2.コピー防止についてもっと良いやり方は無いのか? 再生機器に影響を与えない上、コピープロテクトや音質の優れた新規格(SACD、DVD-Audio等)に 移行する。というのが現状では一番良いやり方だと思います。 新しく再生用プレイヤーを買わなくちゃいけないのは仕方ないけど、CCCDでCDプレイヤーを破壊されるよりはマシだからね(苦笑) しかし、DVDは「再版価格維持制度」に含まれていないので レコード会社はDVD-Audioに移行するのを嫌がっているらしい……という噂。 それでCCCD(という名のCDのニセモノ)を採用してプレイヤー(と消費者)に負担をかけているのだ。   3.CDの売り上げが落ちたのは不法コピー“だけ”が理由? 企業は「不法コピーが多いから売れなくなってきたんだ!」と必死に宣伝しているようです。 しかし、不法コピーが売上減の全ての理由でしょうか? 音楽バブルの頃が異常だっただけで、現在のデフレ不況の中で売上が他の商品と同じくそれ相応に落ち込んだだけでは? (他のモノが売れてない中で音楽だけ売り上げが伸びる。ってことはあり得ないでしょう) それに、供給される音楽の質もここ数年であきらかに下がってる気がします。 粗製濫造使い捨て的音楽が多すぎる。今年のヒット曲で来年以降も記憶されてるのは何曲あるんだろう? 不法コピーは売上減の理由の内のひとつ(one of Them)に過ぎなくて、 CDの売上減には様々な複数の理由が絡み合っていると思われます。   4.CCCDに反対するには具体的にはどうすればいいの? CCCD問題についてのまとめ&リンクページを作った際に 「反対ばかりで具体的な結論が出ていない」という批判を頂きましたのでそれに対する反論としてこの文章を書きます。 私は、まず問題提起をするつもりでこのCCCDページを作りました。 直ぐに結論を出さなかったのには理由があります。 それは、リンク先の意見を読んで貰った上で、 ひとりひとりの読者の方に自分自身の意見を持ってもらいたかったからです。 私の意見を無理矢理押しつけるのは好きではないし、 押しつけられた意見よりも自分で考え出した意見の方が有効でかつ長く記憶に残るでしょうから。 あと、CCCDへの具体的な反対方法がいまいち確立されていない、という問題もあります。 CCCDを買わない=「不買」というのが現時点で最良の方法なのですが 「これでは生ぬるい」と仰る方もいらっしゃるでしょう。 しかし、実際にCDの売り上げは落ちていますし特にCCCDをいち早く導入したavex社の株価は下落、 不買が決して効果のない方法だとは思っていません。 他には 「レコード会社やアーティストにCCCD反対だという意見(メール)を送る」 「消費者センターに苦情の電話をする」 という方法もあります。 多くのアーティストは未だCCCD問題を正確に把握していない。と噂に聞きます…… 仮に把握していてもレコード会社に口止めされているのかもしれません; CCCD反対の意見はレコード会社とアーティストそれぞれに送ったほうが有効っぽいですね 音楽系のファンサイトを運営している人は 「反CCCDのバナーを貼る」 「自サイトでCCCDの問題点を訴える」 「CCCD問題を扱うサイトにリンクを張る」 ことも効果的でしょう。 キリンジファンサイトのように同じアーティスト好きに呼びかけて CCCDについての是非を答うアンケートを行うのも効果的かもしれません。 基本的に全タイトルCCCD導入が決定されている東芝EMIの中で キリンジの新譜『スウィートソウルe.p.』だけがCD-EXTRA(=非CCCD)で発売されたのは ファンアンケートの影響が大きかったと感じました。 (私見※アンケートを取る場合、事前にファンの間にCCCDの問題点を入念に認知させてから行うことが重要だと思われます) 注2※これとは対の出来事として「スクービードゥ公式掲示板・自作自演事件」というものもあった。レコード会社側からの世論誘導に惑わされないことが大切) どちらにしても、ファンがCCCDに否定的だということがレコード会社/アーティストに伝われば 音源をCCCDで発売するのに二の足を踏むでしょう。   5.いまさら運動してもどうにもならないよ……と嘆くには早い 「運動したって仕方ない。どうにもならない」という悲観的、事なかれ主義の方もいるかもしれません。 しかし、黙認することで これ以上消費者の意向(と再生機器)が蔑ろにされても良いんですか。 私(たち)の好きなアーティストが命を削って作った音源がこんな方法で玩ばれていくのを黙って見てるつもりですか。 各レコード会社は次々にCCCDの導入を決めています。 気づかない間に問題の炎はもう私たちの足許まで迫ってきているのです。
(注1※)ソニー製のレーベルゲートCD(LGCD)は、再生ソフトインストールの際に是非を訊ねてくる仕組みになった。 しかし「PCで再生する際はネットに接続して認証しないと聴けない」等の面倒な仕組みが追加された。 (注2※)「スクービードゥの公式BBS自作自演事件」 音楽バンド「Scooby do」の公式掲示板で「CCCDに賛成します」という旨の書き込みがされた。 しかし、その書き込みは実はビクター社員の自作自演だったことが発覚(IPアドレスで判明) 後に書き込みは消去され、BBSは閉鎖/ビクター側がサイト上で謝罪した。
CCCD反対頁にモドル 2003/04/23公開 文責:ななしの  gonta★lares.dti.ne.jp <★マークを半角@マークに直して送って下さい。

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