舟木一夫の三大名曲
高校三年生
デビュー曲です。昭和38年、当時10代歌手は橋幸夫一人天下だったところに、学生服姿でフレッシュに登場し、その後、強力なライバルとなりました。
この歌のヒット要因は、レコード大賞作詞賞に輝く 丘 灯至夫の名詩と、舟木一夫のよけいな歌の技巧を使わずに、ストレートに♪アッ アーアアア コーコーサンネンセーー♪と若さにまかせガンガン押しまくる様に歌ったのが功を奏していると思います。
また、歌詞1番の後の間奏で、鐘の音とともに♪ランランラン ララ ランランラン ウーウ ウウウー♪という女性コーラスが、クラス仲間のスクラムを感じさせるようで歌の盛上げに効果があります。
ああ青春の胸の血は
青春賛歌の曲です。デビュー以来、次々とヒットをまい進中の秀逸品で、西沢
爽(そう)作詞の♪あふれる若さあればこそ 未来に向かい我ら立つ、光れ銀河よ友情の♪など青春謳歌の歌詞と、ダイナミックな伴奏サウンドが印象的です。
(追記:舟木の青春歌謡ヒット曲の歌詞は過去形のものが多いが、この歌は正に今時点の青春のみなぎる若さを”現在進行形”で爆発させている点で貴重な1曲です。(11-2-20)
高原のお嬢さん
舟木一夫青春歌謡の頂点の曲です。昭和40年の紅白歌合戦では白組トップバッターとして登場し、伸びのある高音と哀愁を漂わせた歌唱は、今聞いても歌のうまさと迫力にシビレさせられます。裏旋律で弦楽器のピチカートを取り入れ、管楽器サウンドが、高原の木々が秋風にゆれている情景をかもし出しています。
(注)紅白での熱唱模様は8.舟木一夫 紅白で熱唱 「高原のお嬢さん」を参照下さい。
<選考経過>
レコード大賞歌唱賞に輝く「絶唱」を入れなかったのは、橋幸夫のページで記したと同じで、舟木一夫としては上記3曲が価値ある曲です。なお、惜しくも入れられなかったのが「哀愁の夜」です。この歌こそ舟木の哀愁をおびた歌唱がピッタリなのですが、大ヒットまでいかず、大衆に知られていないので割愛しました。