NHKラジオ「三つの歌」に驚き ( 2008年2月23日)
先日、NHKのラジオ深夜便で「三つの歌」の再放送を聞いた。
昭和35年に鹿児島県川内市で公開録音されたものだった。
あらためて聞いてみて、その中で出てきた歌を聞いておどろいた。
出場者と曲目は下記の通り。
主婦(満州引揚げ者)
「電車?(グッドバイ グッドバイ・・・)」、「十代の恋さようなら」、
「長崎の蝶々さん」(美空ひばり)
男性(30代?)
「雨ふり?(蛇の目でお迎え・・・)」、「星はなんでも知っている」、
「ふるさと列車」(青木光一)
農家の主婦
「雪の渡り鳥」、「鹿児島おはら節」、「雨降りお月さん」
女子高生(高三)
「嵐を呼ぶ男」、「羽田発7時50分」、「ぶんぶんぶん(蜂が飛ぶ・・・)」
宮田輝アナの出場者と会話のやり取りは、冗談を言ったり、要所要所にご当地の方言を入れたりして会場の笑いを誘い、司会の上手さは昔から冴えていた。
それよりも、もっと驚いたのは、当時の人はよく歌を知っていたなあということである。
主婦が男性歌手神戸一郎の「十代の恋さようなら」や「雪の渡り鳥」を、また それほど大ヒットと思われない「長崎の蝶々さん」や「ふるさと列車」を、また高校三年の女子高生が裕次郎の「嵐を呼ぶ男」、「羽田発7時50分」を最後まで歌詞を唄いあげるとはビックリである。
天地真佐夫の弾くピアノ1本に合わせて、みんなうまく唄おうというより、軽い感じで楽しく唄っており、聞きやすかった。
今と時代が違うといわれればそれまでだが、歌が日常生活に溶け込んでいた良き時代であった。大人から子供までみんなが歌謡曲を愛唱していた証(あかし)をみた。
余談だが、今回の放送を聞いて、「長崎の蝶々さん」や「ふるさと列車」を私のカラオケ愛唱歌に追加した。