4.佐伯孝夫
             〜いつでも夢を、いつでも歌を〜

 作曲家・吉田正とコンビで下記の通り数多くのヒット曲を出しました。吉田学校の”教頭先生”だったかも知れません。吉田正は「自分の歌の先生は佐伯孝夫氏だ」と言っていました。佐伯先生の歌詞を読むと、それにふさわしいメロディーが自然に出てくるのだそうです。
 佐伯孝夫のレパートリーは、フランク永井、松尾和子に代表される都会の哀愁物、橋幸夫、吉永小百合などに代表される青春歌謡、橋幸夫の股旅歌謡など広いジャンルに渡ります。
 作風は青春歌謡では、元気ハツラツ、カッコいい若者を歌い上げ、股旅調ではイキでイナセな侍や、渡世人の悲哀、世の中ままならぬ事のやるせなさなどを歌っています。
やけっぱちな心情でもド演歌にならず、どこか上品な詞となっています。このあたりが大衆に愛されたのでしょう。
1番〜3番の構成として下記のパターンが多いように思われます。
        1番・・・現状の姿、心情
        2番・・・男女の恋心
        3番・・・希望を持って、あるいは風まかせで生きていく。

 最近知ったことだが、佐伯孝夫も、ちゃんとレコード大賞・作詞賞をとっていました。その曲とは橋幸夫の股旅歌謡の「磯ぶし源太」(昭和36年)です。(題名クリックで歌詞参照可) 私もこの唄は、水戸の海岸沿いの街道を舞台に、松、梅、桜を描写したきれいな詞で、絵に書いてみたくなるような詞だと思っていました。

   灰田勝彦・・・・「野球小僧」 「新雪」 「燦めく星座」  
   小畑 実・・・・・「湯島の白梅」 「勘太郎月夜唄」 「高原の駅よさようなら」
   三浦洸一・・・・「東京の人」 「街燈」 「弁天小僧」 「ああダムの町」
   フランク永井・・「有楽町で逢いましょう」 「東京ナイトクラブ」
              「東京午前三時」 「西銀座駅前」  その他多数
   松尾和子・・・・「東京ナイトクラブ」 「再会」
   橋 幸夫・・・・ 「潮来笠」 「おけさ唄えば」 「磯ぶし源太」 「沓掛時次郎」 「江梨子」
              「いつでも夢を」 「恋をするなら」 「若いやつ」 「.南海の美少年 」
  吉永小百合・・・「寒い朝」 「いつでも夢を」 「勇気あるもの」 その他ほとんどすべて
  久保 浩・・・・・「霧の中の少女」
  田辺靖夫・・・・「二人の星をさがそうよ」

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