2000.9.30
木はまた繁る

近所の友人が「子供の頃から見なれて来た近所の木が切り倒されてとても残念だ。」とこぼしていた。
木を愛でる人が居るように、かならず切らねばならない人がいるようだ。 世の中、マーフィーの法則ではないけれど、その木に愛着がでてくると、必ずその木を切らねばならない状況がやってくるような。電気のプラスとマイナスみたいなもので必ず対になっているような。
多分、人間が生まれる前でも木というのは茂り過ぎると風が強いときには枝同士が摩擦熱で自然発火して山火事になり、禿げて、暫らくするとまた芽が出て、茂っての繰り返しだったんではないか?なにかこうサイクルになっているのではないだろうか。
私の好きなミュージシャンのGene Parsons氏も木が好きでI must be a tree.という曲がある。その曲が入ったLPジャケット*1は伐採後の森の景観で、切り株の上にテレビが1台乗っていて、その画面には伐採前のその場の景観が映し出されているというものだ。メッセージ性が強いのだが、いろいろな意味にとれるところが気に入っている。
昔、ここに木が居た。しかし今は居ない。けれど未来にはもっとすばらしい木が居るかもしれない。と思うことにしようか。

*1:"KINDLING" 1973

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