ミュージカルとインターネット
劇団四季の「ライオン・キング」、来年の11月まで延長が決定しましたね。品川のCATSの時も「一年先のチケットまで発売!」という事が騒がれていましたが、「ライオン・キング」も一年先のチケットですね。多分チケットがほとんど売れてしまって売るチケットが無い状態になってしまったのだと思いますが、四季の力をさまざまと見せつけていますね。ただ個人的には「まだ見ぬ舞台」のチケットを一年後まで買う気はしません。前評判は凄く良いようですが、あくまでもブロードウェイの、それもアメリカ人から見た評判だと思いますんで、とりあえず自分の目で観てみないとねえ。まあ来年早々には観る事ができるんで、楽しみです。
そういえば「CATS」がどうしても観たくなって福岡公演のチケットを取ってしまいました。まあ正月に嫁さんに実家の広島に帰省する事になってるんで、広島から福岡だとそんなに旅費もかからないんで、いい機会です。噂の「黒タガー」、楽しみです。CATSみたいなもうわかってる作品だったら一年後のチケットでも買おうかなという気になるんですけどね。そういえば札幌の「美女と野獣」の千秋楽も「ライオン・キング」の延長もアルプに間に合わない所で決定してますね。なんかドタバタしてると思ってしまうのは僕だけでしょうか。
さて今月はちょっと変わった話題で「ミュージカルとインターネット」。なんか大仰なタイトルですけどあんまりロクな内容にはならないと思います(笑)。
インターネットの特徴っていうのは皆さん良くご存知でしょうが、いろんな通信手段と比較して、「誰でもが簡単に発信者にも受信者にもなれる。」、「双方向のコミュニケーションが可能である。」「画像や音声データを扱う事が出来る。」、「データの修正が容易」という事でしょうか。この特徴っていうのはミュージカルだけでなく、趣味を同じにする人達にとっては非常に有効なコミュニケーションの手段として利用されています。
何かの雑誌に、「インターネットはマイナーな趣味のメジャーな手段。」という意味の事が載っていたのですが、この言葉、言い得て妙ですね。ミュージカルというマイナー(?)な趣味の持ち主にとっては世間に溢れているメディアでは自分の得たい情報がなかなか得られず、また自分の持っている情報や考えを表現する場というのもほとんどありませんでした。インターネットが普及する前は同人誌やまた一部の人はパソコン通信という手段でコミュニケーションを図っていたはずです。
そういえば最近Niftyのほうのミュージカルのフォーラムってどんな感じなんでしょう。僕も以前は結構な頻度でアクセスしていたのですが、最近は全然アクセスしていません。「魅惑の猫たち」とかいうフォーラムもありましたよね。正確な名前は忘れちゃいましたけど。僕はNiftyについては全くのROM専門でした。どうもあそこって入りにくい感じが強いんですね。あとNiftyについては色々と良くない噂(というよりも事実)を耳にしてからまったくアクセスする気が失せてしまいました。
パソコン通信っていうのはあくまでも管理者が存在して、その一般の人は基本的には管理者が作成したコンテンツに沿って参加するだけという状態でした。ところがインターネットの普及というのはその概念を変えてしまいました。自分のサイトが持てるという事で、いままで参加するだけだった人たちが積極的にコンテンツを発信していったのです。その結果、自分の趣味に関するサイトがたくさんできるようになり、その中には「マイナーな」趣味のサイトもたくさんできました。
でマイナーな趣味のサイトって結構賑わっているんですよね。ミュージカル関連のサイトもどこも結構な数の訪問者が来てますもんね。僕もそうなんですが、やはり「回りに自分の趣味に関して話せる友人が見あたらない」という悩みを皆さん持たれているようです。そういう方が「インターネット」という手段を手にすると、当然同じ趣味のサイトを捜しますよね。それで見つけるとすごく嬉しくなってつい(笑)何度も来てしまう。そういう訳でミュージカルだけでなく、「マイナーな趣味(苦笑)」のサイトはどこも賑わっているそうです。
僕が始めて見たミュージカル関連のサイトはこちらからもリンクさせて頂いている「日本のミュージカル情報」でした。その頃はまだ自分のサイトを持つなんて夢にも思ってませんでしたが。ここを見つけた時は嬉しかったなあ。その後、リンクをたどって色々なサイトを発見する事ができました。でもこの世界って、いわゆる「公式サイト」っていうのはあんまり良いサイトがありませんね。まあその分、個人のサイトが繁栄してるんでしょうけど。東宝のサイトなんて、更新は遅いし、間違いが良くあるしで役に立たないですね。唯一、宝塚歌劇団のサイトは見る価値がありますけど。あそこは掲示板みたいなのもあって管理者は大変でしょうけど、きちんと更新されてますし、東宝に比べると同じ阪急東宝グループとは思えない出来です。
そういえば劇団四季はホームページ開設しませんね。これだけインターネットが普及した現在で四季のサイトを持たないという事は何か理由があるんでしょうね。一度聞いてみたいものです。多分「四季の会が最優先にしているのでホームページは開設してない。」とでも言いそうな気がします。まあホームページを持つ、持たないっていうのは劇団の自由なんですけど、四季がホームページを開設して、そこに「掲示板」なんて作ってしまった際にはもういろんな投稿が殺到して収集がつかなくなる事は十分に予想できますね。宝塚の掲示板もちょこちょこもめているみたいですけど、四季の場合にはあれ以上にもめるのではないでしょうか。まあ四季の体質から言うと都合の悪い投稿は即削除してしまいそうですけどね。そういえば東宝のサイトにも掲示板はないですね。そういう意味では宝塚は結構理解と度胸があるのかもしれません。ただ、宝塚にしろ東宝にしろ見に来るのは基本的には何らかの興味を持った人だけでしょうから、そこの掲示板に書かれている事っていうのは「ファンの生の声」だと思うんですよね。そういう意味では「ファンの声を取り入れる。」という事を考えると自分のサイトに掲示板を持つっていうのは結構良い手段だと思うんですよ。確かに悪口のオンパレードになってしまう恐れもあるんですが、不思議な事にああいうのってそれなりに「秩序」が生まれてくるものです。そういう意味では宝塚のサイトは素晴らしいですね。是非とも東宝や四季も考えて欲しいものです。
(98/11/22)