オペラ座の怪人(12月12日マチネ)
「CATS」のレーザーディスクを手に入れました。四季の舞台とはだいぶ違いますね。グリザベラやガスなんかは本当に年老いた猫として描かれています。四季の舞台ではそんな事はありませんよね。また歌も一部変わっています。これがロンドンの最新版なのかな?ただ収録時間が116分という事なので、コンプリートという感じじゃあないですね。どうもビデオ化の為に再構成した作品という感じがします。どうせなら舞台をそのまま見せて欲しかったなあ。
さて年の瀬も迫って来ましたが、なんかいい加減にチケットを取ってるうちに12月は4本のミュージカルを観る事になってしまいました。確か11月も3本見たんじゃあなかったなかあ。今回の「オペラ座の怪人」、その後「34丁目の奇跡」、「貧血鬼ドラキュラ」、「CATS」と続きます。どれも楽しみな舞台なのですが、年賀状もかかなきゃならないし、いろんなお誘い(要は忘年会ですな。)もあるし、仕事なんかしてる暇は無いといった感じになってしまいました(笑)。
さて、12月第1段は「オペラ座の怪人」です。「オペラ座の怪人」については、この後のチケットな全然取っていないので、多分当分見られないんじゃあないかと思っています。「レ・ミゼラブル」もあるんで、そんなに財布がもちません(笑)。ただ、突然井料さんが見たくなってチケットを取ってしまうかもしれませんが。
実は行く前々日位に夢をみました。劇場でキャスティングを見たら、沢木ファントムと井料クリスになっていて喜んでいたというものだったのですが、正夢になるはずもなく、今井ファントムと村田クリスで幕を開けました。ただこの日楽しみだったのは、新しいラウル、小林克人さんです。
実は僕はあんまり「オペラ座の怪人」は回数を観ていないので、ラウルについても、柳瀬さん、佐野さん、石丸さんしか観た事がありません。そんな訳でラウルについて語るにはちょっと経験不足かもしれませんが、まあいつも書いている通り「自分の目を信じて」感想を書いてみることにしましょう。
小林ラウル、髭をはやしています。確か柳瀬さんと佐野さんは髭はなかったような記憶があります。石丸さんは髭付きでしたよね。これ、なんか決まりでもあるのかな?こういう人は髭をつけろとか。で小林さんの場合は結構顔が大きい感じがしたんで、この「髭」、無い方が良いと思うんですけどね。髭無しの素顔は知りませんが。
小林ラウルを見て感じたのは「バブルはとっくに過ぎているのに、まだバブルは続いていると信じて前につき進んで行く営業マン」(笑)。なんかとんでもない表現のようですが、何となく、これが一番しっくり来るんですよ。歌については一番最初の低音の部分でもろにはずしてくれたんで、「おいおい、大丈夫かいな。」と思っていたのですが、その後は「無難」に歌っていました。ただ歌い方が何か芥川さん的で、「ちょっと下手な芥川さん。」を聞いているような気になってしまったのですが。(相変わらず失礼な奴ですね。)
で、このラウル君、失礼ながら、貴族には見えませんでしたね。いいとこ成り上がり者っていう感じ。それもどちらかというと体育会系の。で、偶然再会した同級生の女の子が凄く綺麗になっていたので、もう一目惚れをしてしまって金と地位に物を言わせて一途に突進というパターン。そういう意味では「クリスティーヌを愛してます。」っていうのは良く伝わって来ました(笑)。
という訳で、まだまだ凄く荒削りですね、このラウル君。なんか虚勢を張っている感じで。これが内面から出てくる尊厳みたいなものに変わってくるともっと良くなると思うのですが。
他のキャストに関しては特筆すべき点も無く(別にぐれている訳ではありません(笑))、まあいつもの「ファントム」でした。ただ当分見られそうもない「ファントム」だったので凄い舞台でも見せて欲しかったのですが、まあ欲を言ってもしょうがないですね。
(98/12/13)