僕のミュージカル遍歴

 アルプ2月号が手元に届きました。恒例の「がんばれ、ケイタ君」を読もうと思ってページをめくっているとちょっと気になる話題が。「話のはや駕籠」という無記名の記事ですが、噂の四季劇場の座席について書いてあります。あるファンの「率直な感想」の後は雑誌の記事からの抜粋。ああいう書き方をすると、「素人がこんな事を言っているけど、雑誌の記事なんかだとこんなに誉められているんだぜ。」というメッセージだと思われてもしょうがない構成ですね。その記事というのも内容を見るとほとんど四季が配ったプレス用報道文そのままという感じですしね。あんまりすっきりしない印象を持ったのは僕だけでしょうか。

 話はミュージカルとは関係ありませんが、この週末「リング2」を見て来ました。実は「リング」と「らせん」は映画館ではなく「WOWOW」で見たのですが、妙に気になってしまって「2」の方は久しぶりに映画館に足を運びました。「もののけ姫」以来ですね(笑)。でも映画館って芝居の劇場に比べるとマナーという面では違法地帯みたいなもんですね(笑)。小・中学生が多かったせいもあるでしょうが。映画のほうはそこそこおもしろかったです。「呪い」が水溶性だという事がわかりました(笑)。

 さて、今回は管理人のミュージカル遍歴です。実は僕、あんまり昔の事を覚えていない性格なので、完全に忘れてしまう前に(笑)ちょっとまとめてみたかったんですよね。という事でちょっと順番の前後や記憶違いもあるかもしれません。

 僕が初めて舞台を見たのは何度か書いていますが、小学校4年生(だったと思う。)の時の「舞台鑑賞教室」でした。演目は「二人のロッテ」。ところが四季の公演一覧を見ると該当の年に「二人のロッテ」はないんですね。もしかしたら四季以外でもやってたのかなあ。四季の初舞台は僕が小学校6年生の時となっているのですが、もうちょっと早い時期に見たような記憶があるのですが。まあいつ見たにせよ、「おもしろくも何ともない。」というのが当時の素直な感想でした。女の子なんかはこの時期成長が早いのでそれなりに楽しんでいるようでしたが、大半の男の子にとっては単に「授業が無くて良かった。」程度の感想だったと思います。その頃は「ミュージカル」なんていう言葉も知らなかったのですが、まあおもしろいものだとは思わなかったですね。

 時は過ぎて大学入学後、あるサークルで芝居に関係するようになります。当然ながらプロのお芝居も「勉強のため」という名目で見るようになります。この時期は結構ストレートプレイ等見ているのですが、まあそれはまたいつかという事にして、学生になって「二人のロッテ」以来久々に見たミュージカルが「ジーザス・クライスト=スーパースター」です。確かサンシャイン劇場だったと思います。この時のジーザスが鹿賀丈史さん。この舞台は衝撃的でした。体中に電気が走って、頭上からハンマーを打ち込まれたみたいでしたね。「ジーザス」に関してはもうこの時の舞台が頭から離れません。そういう訳で僕は山口ジーザスでも柳瀬ジーザスでも満足できない体になってしまったのです(笑)。やっぱり初見の印象は強烈ですね。

 当時は学生のつっぱりという感じでしょうか、「芝居は舞台で見て感じるものであって、プログラムを買うなんていう行為は軟弱そのものだ!」みたいな教えがあって、僕もそれを堅く信じていたためにそういうものが一切ありません。今考えたらめちゃくちゃ残念なんですけどね。「ジーザス」のその時の主なキャストを記憶と記録を元に書いて見ると鹿賀ジーザス、滝田ユダ、久野マリア、沢木シモン、市村ヘロデです。今思い出しても豪華キャストですね。久野さん、きれいだったなあ。

 「JCS」を見てからはもうミュージカル三昧です。ストレートの方は、おつき合いで見る場合以外はあまり行かなくなってしまいました。次に見たミュージカルは「ウェスト・サイド・ストーリー」。これはどこだったかなあ。確か日生劇場だったと思います。若い頃ってこういう内容の舞台は心に残りますよね。基本的に一番女性に興味がある時代なんで、こういうラブストーリーは素直に心に響きます。学生時代に見た最初の2つのミュージカルで僕のチケット貧乏生活は確定してしまったと言ってもいいかもしれません(笑)。実はその後すぐ、「屋根の上のヴァイオリン弾き」を見ているのですが、その時はもうミュージカルにはまっていたので「こういう(ちょっと地味な)ミュージカルもまたいいもんだなあ。」と思ったのですが、もし見た順番が逆だったらこんなにはまっていたかどうかわかりません。何事も要はタイミングですね。

 この後も「JCS」はもう何度も見ています。だいぶ後になって「レ・ミゼラブル」に観劇回数トップの座を奪われるまでは、長らくいナンバーワンの座を保っていました。学生時代前後に見たミュージカル(アマ・プロ問わず)をざーっと挙げてみましょう。

 オリバー、ヘアー、ゴッドスペル、サウンド・オブ・ミュージック、ファンタスティックス、ピピン、オズの魔法使い、WIZ、JCS、ウェストサイドストーリ、屋根の上のヴァイオリン弾き、エビータ、ラ・マンチャの男、コーラスライン、etc

 結構抜けている作品もあると思うのですが、それにしても結構見てますね。どうやってチケット代を工面していたかはまるで覚えていませんが(笑)。

 で社会に出るか出ないかの頃に伝説の(笑)新宿西口「CATS」公演がありました。前にも書いたかと思いますが、「四季が何か大変な事をやるらしい。」という事で非常に話題になった公演です。僕もしっかり見に行きました。なんか今までとは全く違うミュージカルという感じで凄く印象に残った作品です。現在まで何度も再演されていますが、機会があれば必ず見に行くお気に入りの舞台の一つです。

 社会人になってからはやはり学生時代ほどには時間が取れなくなってきてミュージカルからは離れた生活を送っていました。たまに「CATS」が大阪で公演されるなんていうのを聞くと「懐かしいなあ。」という気分にはなりましたが、もうどんな公演でもチケットを取ってまで見ようという気は無く、このままミュージカルからも足を洗うのかな等と思っていました。

(99/1/30)