最近ここの掲示板でも「チケットのさばき」が結構掲載されるようになって来ましたね。僕、せっかくのチケットが無駄になってしまうのはすごく残念だと思うので、チケットの行き先が無事に決まるとほっとします。でちょっと思うんですけど、やっぱりこういうチケットのさばき、管理人が応募しちゃあいけませんよねえ。だって僕が応募しちゃったら他にたくさんの方が希望していても、「管理人さんだから」という理由で僕に回してくれちゃいそうですもんねえ(そんな事ないかな。)。という事で、僕が「見たい!」と書いたチケットが余ってしまった方、僕応募しにくいんで是非ともメールを下さいね(笑)。
さて今週は先週の続きです。社会人になってからは学生時代に比べて、金銭的には多少余裕が出来たものの、休日がなかなか定まらない職業についてしまったもので、ずっと先の公演のチケットを確保してもその日に行ける保証はまるで無く、自然とミュージカルからも遠ざかっていました。ここで「ミュージカル大好きな女性」とつきあったりしてたら何とかしてチケットを確保してその日は是が非でも休もうと努力したのでしょうが、残念ながらそういう出会いは無く(笑)、もしかしたらもうミュージカルなんて見る事もないのかなあなどと思っていたりしました。「こうやってみんな大人になっていくのね。」なんて勝手な事を考えてたりしてもいましたが(笑)。ところが20代の後半に転機が訪れました。「レ・ミゼラブル」の日本初演です。実は僕、この事斉藤由貴さんの大ファンでした。後にも先にもアイドルと呼ばれる人の写真集を買ったのは斉藤由貴さんだけです。(でまだ家にあったりします(笑)。)この「レ・ミゼラブル」に斉藤由貴さんが出ると聞いて、「舞台なら生の由貴ちゃんを見れるなあ。」なんてめちゃくちゃミーハーな理由でぼんやりと「見ようかなあ。」と思っていました。このままだったらミュージカルの世界に復帰する事もなかったのですが、良く調べて見ると、斉藤由貴さんが出演するのはなんと2ヶ月だけのようです。僕、こういう「限定なんとか」というのにめちゃくちゃ弱いんですよねえ(笑)。という事で数年ぶりにチケット発売日の電話攻勢に参加したのでした。チケット取る時になって「ありゃ、(JCSで感動した)鹿賀さんも出てるんじゃあないの。」と気づいたのは情けない話ですが。
今思えば初演の頃って今とは比べものにはならないほどチケットが取りやすかったような気がします。電話ものんびりしたもので、結構早めにかかってしまって確か前から4列目位のセンターブロックが確保できたのでした。ところで「レ・ミゼラブル」ってあの「レ・ミゼラブル」だよなあ。本で読んだ事はあるのですが、あの(読みようによっては)暗い話がミュージカルに合うのかな?などと思いながら、開演後一週間位の舞台を見にいったのでした。
久しぶりのミュージカルという事で、結構ワクワクしながら(どちらかというと由貴ちゃんにワクワクしていたという話もありますが。)席についたのですが、最初の方は寝るかと思ってしまいました。だいたい舞台は暗いし、目当ての由貴ちゃんは「ラブリー・レイディ」の所でとんでもない格好して出て来ているし(笑)。ところが、「夢破れて」で目覚めてからはもう夢中になって見ていました。終わった時にはもう脱力状態になってましたね。拍手もしなかったような覚えがあります。世の中にこんなすばらしいミュージカルがあったのかという思いと、こんなすばらしい舞台に出演した由貴ちゃんに強烈に感動してしまったんですね。見終わってすぐに次の公演のチケットを窓口で買ったのは「レ・ミゼラブル」だけです。
そうこうしている内に初演だけで(たぶん)20回以上見ました。今考えて見ると鹿賀さんと滝田さん両方のバルジャンとジャベールを見ているなんていうのは幸せ以外の何物でもないのでしょうが、当時は10年以上も繰り返し舞台が続くなんていう事は思いもしなかったので、見られる内に何度も見ておこうと思ったのです。だいたい、同じプログラムを何度も繰り返して公演するなんて四季位しかやってませんでしたしね。という事で、由貴ちゃん目当てで見たはずの「レ・ミゼラブル」だったのですが、幸か不幸か(笑)、僕をミュージカルの道に呼び戻してくれたのでした。
それから数年間は、「レ・ミゼラブル」以外は年に数本程度しか見ていなかったのですが、またまた転機が訪れます。それは「転職」です(笑)。何で転職がミュージカルに関係するのかというと、簡単な話で、転職した後の職場が基本的に「土・日・祝日」はきちんと休める職場だったんですねえ(笑)。そうなると結構先のチケットも確保する事が出来ます。僕はわがままなのでできれば「良い席」で見たい方なので、こうなるとうずうずしてきます。とは言っても元来ものぐさなので、四季とか東宝とか、努力しなくても何となく公演情報が得られるようなカンパニーの公演しか見ませんでした。この傾向はまだ続いていますけどね(笑)。
ところで、僕の友人の話なんかを聞いても普通は結婚してしまうと何となく趣味に費やす時間もお金も減って来て当然観劇回数も減ってきてしまうという傾向があるようなのですが、せっかくブランクから復帰したミュージカル、結婚したからといって簡単にやめてしまうのはめちゃくちゃ惜しくなってきました。で、当時結婚を考えていた女性(ちなみに今の嫁さんです(笑))に「レ・ミゼラブル」を見せてみる事にしました。はまってくれればめっけもんという感じです(笑)。
結果的にこの作戦、絶大な効果を発揮してくれました。嫁さんは、「ミュージカル」なんて英語でやるものと思っていたそうです。結婚前に連れていった「レ・ミゼラブル」、滝田栄さんや野口五郎さんが出演していたのですが、「芸能人も大変よねえ、英語ができないと舞台にもたてないのね。」などとのんきな事を(見る前までは)思っていたそうです。「だって(出身地の)広島にはほとんどミュージカルなんて来ないんだよぉ」なんだそうですが、この「レ・ミゼラブル」ではまってくれまして、その後は自分から「あれが見たい、これが見たい」などと言ってくれて助かります(笑)。その分、家計はいつも火の車状態ですが。今も横で叫んでいます。「働け〜、チケット代のために〜(オペラ座の怪人調に)」なんだそうです(笑)。
その後はもう加速度状態でして、新婚旅行先のロンドンでも「オペラ座の怪人」見ましたし、その後も平均すると月2本以上は見ている計算になります。家庭を持ったおじさんとすれば結構な数なんじゃあないでしょうか。それにこんなサイトまで作ってしまいましたしね(笑)。このチケット貧乏生活、まだまだ抜けられそうにありません。
(99/2/7)